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ICEの結論、Cd値0.23。新型アウディ「A6」の“見えないデザイン”が空力の常識を変える

新型アウディA6セダン
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新型アウディA6セダンと、エクステリアデザイナーのフランチェスコ・ダモーレ氏(右)、エアロダイナミクス開発者のセバスチャン・ヴァイパー氏(左)。
新型アウディA6セダンと、エクステリアデザイナーのフランチェスコ・ダモーレ氏(左)、エアロダイナミクス開発者のセバスチャン・ヴァイパー氏(右)。
新型アウディA6セダンと、エクステリアデザイナーのフランチェスコ・ダモーレ氏(左)、エアロダイナミクス開発者のセバスチャン・ヴァイパー氏(右)。
新型アウディA6セダン

新型アウディA6、本国でデリバリー開始

2025年春に発表され、大きな注目を集めていたアウディの新型「A6」。その内燃エンジン(ICE)を搭載したセダンが、早くも本国ドイツでは顧客へのデリバリーが開始された。先行して発表されたBEV(電気自動車)の「A6 e-tron」とはプラットフォームもデザインも異なる、もう一つの新しいA6。日本市場への導入が待ち遠しいこの最新ビジネスセダンの、デザインと空力性能の深淵を探ってみよう。

【画像33枚】これがCd値0.23の世界。空気の流れを制す新型アウディ「A6」のディテールを見る

形態は機能に従う――そして快適性にも

新型A6セダンは、アウディが「革新と快適性を細部に至るまで具現化した」と謳う、プレミアム・フルサイズクラスの新たな指標となるモデルである。その最大のトピックは、驚異的とも言えるエアロダイナミクスにある。空気抵抗係数(Cd値)は、わずか0.23。これは、アウディの歴史において、ICEの量産モデルとして史上最高の数値だという。

アウディは、「空気抵抗が低いほど効率は高まり、エアロアコースティクス(空力音響)が優れているほどドライビング・コンフォートは向上する」という哲学を掲げている。新型A6は、この両面で卓越した存在であり、その成功は、形態と機能を完璧な調和の中で融合させる、デザイナーとエアロダイナミクス専門家の緊密なチームワークの賜物だとアウディは主張している。

エクステリアデザイナーのフランチェスコ・ダモーレ氏は、新型A6のボディデザインを「明確かつ機能的」であり、「エレガンスとスポーティネスを兼ね備える」と語る。氏が「最も重要なデザインの特徴」として挙げるのが、「フロントのサイドウィンドウからリアの固定ウィンドウへとエレガントかつ伸びやかに流れる、ウィンドウ上端のカーブ」である。この流線形のボディ形状こそ、典型的なアウディらしさの表れだという。また、広大なサーフェス(面)とダイナミックなラインが織りなす造形、そしてショルダーエリアから力強く張り出す「クワトロブリスター」は、アウディのデザインDNAの中核をなす要素であり、ワイドなトレッドと相まってA6の揺るぎないスポーティネスを体現している。

鍵を握る「エアカーテン」とリアの「剥離」

この美しく機能的なフォルムが、いかにしてCd値0.23という驚異的な数値を実現したのか。エアロダイナミクス開発者のセバスチャン・ヴァイパー氏は、その秘密の一端を明かす。「車両の空力性能は、主にその基本形状によって決まります。セダンは、より低く、より空力的に有利なボディと、長く伸びるルーフのおかげで、この点で明確なアドバンテージを持っています」。しかし、そのアドバンテージに安住することなく、数多くの空力対策が施されている。

フロントセクションで最も重要な役割を果たすのが、サイドエアインテーク、通称「エアカーテン」である。ヴァイパー氏が「エアロダイナミクスの観点から言えば、エアカーテンはフロントにおける最重要要素です」と断言するこの機構は、フロントホイール周りや車両側面の気流を可能な限りスムーズに流すためのものだ。開発チームは、このエアカーテンを形状と機能の両面で調和させながら大幅に最適化し、印象的な立体デザインによって空気の流れを改善すると同時に、パワフルでスポーティな外観をも両立させている。

リアセクションのデザインもまた、空力性能に大きく貢献している。アウディらしい先進性を感じさせる伸びやかなリアエンドは、後端がわずかに上向きにカーブしているのが特徴だ。このデザインは、卓越したエアロダイナミクスにとって極めて重要であり、手前の中空の溝と後端の鋭いエッジが、気流の最適な「剥離」を保証する。これにより、車両後方の空気の乱れ(後流領域)が最小限に抑えられ、リアアクスルのリフト(揚力)と空気抵抗の間に理想的なバランスが生まれ、結果としてドライビングダイナミクスの向上に繋がるのである。

速さだけではない、空力がもたらす「静粛性」という価値

さらに、新型A6には、目に見えない「隠れたディテール」が数多く存在する。シングルフレームグリルの背後には、エンジンベイ周りの気流を最適化する2つの独立制御可能なクールエアインテークを装備。アンダーボディには、ホイールスポイラーや各種カバーなど多数のパネルが配置され、制御された調和のとれた気流を確保している。オプションのアダプティブエアサスペンションを選択すれば、車高が最大30mm(ダイナミックモード時)低下し、さらなる空気抵抗の低減がもたらされる。

こうした徹底したエアロダイナミクスの追求は、そのまま快適性の向上にも直結する。風切り音の低減、すなわち「エアロアコースティクス」の向上である。新型A6の遮音性は先代モデルから最大30%も改善され、より密閉性の高いウィンドウや最適化されたドアシール、テールゲートシールなどが、静かで心地よい室内空間を実現している。さらに、オプションのアコースティックガラスはリアドアにも設定が拡大され、19インチ以上のタイヤには内部の空気振動を低減するノイズアブソーバーが標準装備されるという念の入れようだ。

デザイン、効率性、快適性。そのすべてを、エアロダイナミクスという一本の太い軸を通して高次元で融合させた新型アウディA6セダン。ネッカーズルム工場で生産され、本国ドイツではエントリーモデルが55,500ユーロからと発表されたこの意欲作が、日本の道を走り始める日は、そう遠くないはずだ。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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