
“自由の国”でも交通ルールは遵守
皆さんは普段、日本の道をクルマで運転していて気になることはありますか。私は渋滞が多い、道が狭い、他人の運転マナーが気になる、などを日々感じていました。特に休日などに行楽地に向かうときには交通量が多くストレスを感じることも多々あります。そんな私がアメリカの道を走ってみて感じた日本との違いを、良い点と悪い点どちらも紹介したいと思います。今回はカリフォルニア州ロサンゼルスからテキサス州ダラスまで、ルート66を辿りながら約4500kmを1週間で走ったのですが、市街地、ハイウェイなどの高速道路、田舎道など様々な道を体験することができました。
【画像4枚】快適なハイウェイと、荒れた路面。アメリカのリアルな道路事情を写真で見る
日本より運転しやすい点と、日本のほうが優れている点
いきなり結論めいた話になりますが「アメリカと日本、どちらが運転しやすいですか?」と問われたなら、私はアメリカと即答します。もちろん個人の意見です。
その理由はいくつかありますが、一番は運転マナーの違いです。正直アメリカで実際に運転するまでは、自由の国と言われるだけあって無理な運転をする人も多いのでは、というイメージを持っていました。しかしそれは偏見であったことに気付かされました。特にそれを感じられるのは高速道路での運転です。ほとんどのクルマが法定速度を守り、追越車線は最低限しか使いません。それはトレーラーなどだけでなくスポーツカーやスーパーカーも同様です。実際に追越車線を走ってみると、前方を走るクルマはすぐに走行車線に戻ってくれ、こちらは全く減速せずに済みました。一般道でも、例えば信号機のない交差点などで、相手が優先道路ということに関わらず一台ずつ譲り合う暗黙の了解もありました。
このような運転マナーの良さは渋滞や、交通事故防止にも大きく関わっていると感じました。ちなみに実際に4500kmもの距離を走って、あおり運転に遭遇したことはありませんでしたし、交通事故は軽度なものを含め一度も目にすることはなかったです。
さらに高速道路の多くは無料で走行することができ、有料の区間でも日本でいうETCのようなシステムではなく、カメラでナンバープレートが読み込まれるシステムなので、いちいち料金所で減速する必要がありません。このことも渋滞緩和に効果的だと感じました。
一方で、圧倒的に日本が優れていると感じる部分もありました。それは道路の整備や舗装が優れていることです。普段日本の道を走り慣れているとあまり感じないかもしれませんが、アメリカの道路を走ってそれを痛感しました。かなりの頻度でバーストしたタイヤの破片が転がっていますし、舗装もあまり手入れがされていないようなので、道路環境に関してはお世辞にも良いとは言えません。ルート66など砂漠地帯は仕方ないでしょうが、ロサンゼルスなどの観光地周辺でさえドライブするのが辛く感じられる道路環境でした。
今回の長距離ドライブで、私はアメリカで運転することがとても好きになりました。その国独自の文化や国民性もありますしそう簡単にはいかないかもしれませんが、日本の運転環境が少しでも良くなることを願いたいです。そのためにまず私がアメリカの道を走って経験したことを活かして、自分自身の運転を見つめなおしたいと思います。