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400Nmの余裕は“デュカト譲り”。オペル「ザフィーラ」新2.2Lディーゼルが示す、欧州実用車の「良心」

オペル、MPV「ザフィーラ」に新開発2.2Lディーゼル搭載モデルを追加

オペルは2026年2月11日、同社の主力MPVである「ザフィーラ」に、新開発の2.2Lディーゼルエンジン搭載モデルを追加すると発表した。BEV(バッテリー式電気自動車)である「ザフィーラ・エレクトリック」に加え、最新の環境規制に対応した高効率な内燃機関モデルをラインナップすることで、顧客の選択肢を広げる狙いだ。

【画像7枚】180hp・400Nmの新開発2.2Lディーゼルを搭載。力強い走りを手に入れたオペル「ザフィーラ」の全貌

環境性能とパワーを両立した新世代ディーゼル

今回発表されたザフィーラに搭載されるのは、ユーロ6e規制に適合した最新の2.2Lターボディーゼルエンジンである。この新開発エンジンは、新世代の直噴システムと最適化された排気ガス再循環システムの採用により、従来のディーゼルエンジンと比較して燃料消費量とCO2排出量を最大13%削減することに成功した。WLTPモードに基づく燃料消費率は100kmあたり7.1L、CO2排出量は1kmあたり186g(CO2ラベルG)と公表されており、環境への配慮と顧客の経済的負担の軽減を同時に実現している。

動力性能に関しても妥協はない。最高出力132kW(180ps)、最大トルク400Nmというスペックは、市街地走行から高速道路での巡航に至るまで、ダイナミックなドライビングプレジャーを提供する。トランスミッションにはスムーズな変速を特徴とする8速ATが組み合わされ、0-100km/h加速は10.6秒、最高速度は185km/hに達する実力を持つ。オペルはこのパワフルかつ効率的なパワートレインにより、ザフィーラを「極めて軽快なファミリーバン」として位置づけている。価格については、ドイツ国内での付加価値税込みの希望小売価格で4万1990ユーロからとなり、BEVモデルと合わせて、顧客は自身のニーズに最適な駆動システムを自由に選択できるようになった。

「走るラウンジ」としての快適性と実用性

ザフィーラの魅力はパワートレインだけにとどまらない。現代的な「走るラウンジ」として設計されたこのMPVは、全長4.98mの標準ボディと、5.33mのロングボディ「ザフィーラXL」の2種類が用意されており、新開発の2.2Lディーゼルエンジンはその両方で選択可能である。

最大の特徴はその多用途性と快適な室内空間だ。オプションを選択すれば最大9人までの乗車が可能であり、後席には4つの独立したシートを向かい合わせに配置する対面シート構成も用意されている。これにより、移動中の車内は家族や友人との会話が弾むリラックスした空間へと変貌する。乗降性についても配慮がなされており、車両の両側にセンサー制御式の電動スライドドアを装備することで、2列目および3列目シートへのアクセスを容易にしている。

積載能力も極めて高く、ザフィーラXLでは最大4900Lもの広大な荷室容量を確保している。その一方で、全高は約1.90mに抑えられている点も見逃せない。これにより、多くの地下駐車場への入庫が可能となり、都市部での日常的な使い勝手や実用性が大きく向上している。レジャーからビジネスでの送迎まで、あらゆるシーンに対応できる万能性がザフィーラの大きな武器である。

商用モデル「ヴィヴァーロ」にも新エンジンを展開

今回の新開発2.2Lディーゼルエンジンの投入は、乗用モデルのザフィーラだけにとどまらない。オペルの商用車ラインナップである「ヴィヴァーロ」シリーズのポートフォリオも同時に強化された。乗用仕様の「ヴィヴァーロ・コンビ」には、ザフィーラと同様に132kW(180ps)のエンジンバリエーションが設定される。

さらに、商用バンである「ヴィヴァーロLCV」の顧客に対しては、より幅広い選択肢が提供されることになった。180hp仕様に加え、最高出力110kW(150ps)の仕様も選択可能であり、トランスミッションも8速ATだけでなく、6速MTとの組み合わせも用意されている。もちろん、ヴィヴァーロにも局所排出ガスゼロの「ヴィヴァーロ・エレクトリック」がラインナップされており、ビジネスの現場においても、用途や走行環境に応じて最適なパワートレインを選ぶことができる。

オペルはステランティスグループの一員として、ドイツブランドで初めて全モデルに完全電動駆動を設定したメーカーであるが、今回の発表は、将来のモビリティ需要を満たすためにはBEVだけでなく、高効率な内燃機関も重要な選択肢の一つであるという姿勢を示している。顧客に移動の自由と選択の自由を提供するというオペルの理念が、この新開発ディーゼルエンジンの投入に色濃く反映されていると言えるだろう。

【ル・ボラン編集部より】

BEV全盛の今、あえて大排気量ディーゼルを追加する決断に、実利を重んじるドイツの流儀を感じる。この2.2Lユニットは、日本でもキャンパーのベースとして評価の高い「フィアット・デュカト」の心臓部そのものだ。あの巨体をグイグイと引っ張る極太のトルクが、より軽量なザフィーラに与えられる意味は大きい。余裕ある動力性能は、長距離移動での疲労低減=安全という哲学に直結するからだ。オペルの日本再上陸が足踏み状態にある今、この「最良の欧州ツアラー」を指をくわえて見ているほかないのが、なんとも歯痒い。

【画像7枚】180hp・400Nmの新開発2.2Lディーゼルを搭載。力強い走りを手に入れたオペル「ザフィーラ」の全貌

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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