VW次世代EV群が齎す新時代のカーライフ
フォルクスワーゲンは2026年3月12日、同社の電動コンパクトモデル「ID.3」の後継車種となる「ID.3 Neo」を4月中旬にワールドプレミアする予定であると発表した。またこれに併せ、最新世代のソフトウェアを導入することにより、ID.シリーズ全体で機能の大幅なアップデートが図られることがアナウンスされている。
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さらに優れたカスタマーエクスペリエンスを
このアップデートでは、信号機認識機能を備えた「トラベルアシスト」の強化や、車両が完全に停止するまで回生ブレーキを利かせる「ワンペダルドライビング」などの新機能が、最新のソフトウェアによって追加される。この新ソフトウェアおよび新しい「Innovision」インフォテインメントシステムを搭載した「ID.4」、「ID.5」、「ID.7」は、すでに受注が開始されている。
フォルクスワーゲンの技術開発担当取締役であるカイ・グリューニッツ氏は、今後の展開について次のように述べている。
「新しいソフトウェア世代は、ID.モデルにより高いパフォーマンスとさらに優れたカスタマーエクスペリエンスをもたらします。小型およびコンパクトカーセグメントの新しいフォルクスワーゲンの電動モデル(ID. ポロ、ID. ポロGTI、ID. クロス)も、これらの新しいイノベーションを搭載して間もなく市場に投入され、日常生活やレジャー活動においてより高い柔軟性を提供します」

将来の規制対応とインフォテインメントなどの進化
これらのソフトウェアおよびハードウェアは、欧州の排出ガス基準「Euro 7」やカリフォルニア州の「ZEV3」、安全性を高めるEU指令「GSR2」といった、将来の厳しい規制条件にも対応するよう設計されているという。
また、車載システムには新たな「Innovision」インフォテインメントシステムが採用された。統合された「In-Car Shop」のアプリストアを通じて、オーディオやビデオストリーミング、駐車場、充電、ゲームなどの人気アプリをスマートフォン感覚でダウンロードでき、車両ごとの機能拡張がデジタルで柔軟に行えるようになっている。
利便性の面では、全モデルでデジタルキーがオプション設定された。専用アプリは不要であり、無線通信によって、スマートフォンやスマートウォッチといったモバイル端末を、従来の物理キーを補完するものとして使用できる。さらに操作コンセプトも見直され、将来のID.モデルではステアリングホイールにボタンが配置され、直感的な操作性が向上するとされている。
V2L機能とパワートレイン刷新
今回のアップデートにおける目玉機能の一つが「Vehicle-to-Load(V2L)」の導入である。これにより、車内の230Vコンセントや充電ソケット(専用アダプターを使用)から、最大3.6kWの出力で高電圧バッテリーの電力を外部機器へ直接供給できるようになった。電気グリルやコーヒーメーカー、e-bikeの充電などへの利用が可能となる。
パワートレインのアップデートも実施される。エントリーモデルである「ID.4 Pure」および「ID.5 Pure」には、従来のAPP310モーターに代わり、新開発の「APP350」駆動システム(140kW / 190ps)が搭載される。トルクの増大と電力消費の低減を実現し、ID.4を例にすると航続距離が最大40km(WLTP)延長されるという。これらは正味58kWhの新しいリン酸鉄リチウム(LFP)高電圧バッテリーと組み合わされ、堅牢で高効率なパッケージとして提供される。
【ル・ボラン編集部より】
最新ソフトウェアで「走るスマートデバイス」への進化を謳う一方、ステアリングには物理ボタンを復活させる。一見矛盾するこの方針転換こそ、実用車の鑑たるフォルクスワーゲンらしい流儀である。先進性を急ぐあまりインターフェースが独善的になった過去の反省を踏まえ、道具としてのあるべき姿を再構築した点は高く評価したい。新開発モーターの高効率化と、雪上でも定評のあるRWDの緻密な制御が組み合わさることで、「最新にして手に馴染む」新世代の国民車像がより鮮明になるはずだ。
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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。