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伝説の「アップル」カラー復刻。ポルシェ963がラグナ・セカで紡ぐ935K3からの歴史的系譜

46年ぶりの虹色リバリ

ポルシェのワークスチーム(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)は、2026年5月3日にラグナ・セカで開催されたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第4戦に、かつての「アップルコンピュータ」をモチーフにした歴史的なカラーリングで参戦した。

【画像29枚】伝説のアップルカラー、その今と昔を確認!

75周年と50周年、ふたつの節目を祝う

この特別なラッピングは、ル・マン24時間レースをはじめとする1980年シーズンの主要レースに参戦したポルシェ935 K3のアップルコンピュータ・スペクトルカラーをベースに、その現代版としてアレンジされたものである。今回、2台のポルシェ963に施された1回限りのデザインは、2026年に迎えるポルシェモータースポーツ設立75周年と、アップル創業50周年という、ふたつの節目を祝う企画となっている。

アップルミュージック、スポーツ&ビーツの副社長を務めるオリバー・シュッサー氏は、今回の取り組みについて次のようにコメントしていた。

「私たちはポルシェと、ポルシェのレーシングカーが初めてアップルのロゴを付けた1980年に遡る、長きにわたる関係を築いてきました。その瞬間は、今日の私たちのコラボレーションを特徴づけ続ける、革新と創造性への情熱を共有し始めた始まりを告げるものでした。アップルが50周年を迎えるにあたり、1980年のオリジナルカラーに敬意を表したデザインで、再びポルシェとパートナーシップを組むことを誇りに思います」

1980年ル・マンでのポルシェ935K3

また、ポルシェモータースポーツ副社長であるトーマス・ラウデンバッハ氏も、次のように語っていた。

「1963年のIAAモーターショーでのポルシェ911のデビューから始まったことは、アップルコンピュータにも反映されています。どちらも、ツッフェンハウゼン、ヴァイザッハ、そしてクパチーノの専門家による革新と継続的な開発を象徴するアイコンです。これは、1951年以来、最高レベルの競争が求められる中で革新が生み出されてきたポルシェモータースポーツに、特に当てはまります」

ポルシェモータースポーツ副社長のトーマス・ラウデンバッハ氏

すでに触れた通り、ポルシェのレーシングカーが初めてアップルカラーを採用したのは1980年のことである。当時、米国を拠点とするカスタマーチーム「ディック・バーバー・レーシング」が、このカラーリングを施した935K3でル・マン24時間レースなどに出場した。また、ポルシェモータースポーツのサクセスストーリーが、1951年に356SLのクラス優勝によって幕を開けたのも、このル・マンという同じ舞台であった。

今回、ポルシェとアップルのコラボレーション復活の舞台となったラグナ・セカは北カリフォルニアに位置し、アップルの世界本社である「アップル・パーク」からわずか数マイルという理想的なロケーションにある。

さらに、この歴史的なサーキットは、北米最大のポルシェ愛好家のイベント「ポルシェ・レンシュポルト・リユニオン」の定期開催地でもあり、2023年の第7回大会では、限定のサーキット専用モデル「ポルシェ911GT3Rレンシュポルト」が同会場で発表されている。

参戦体制とレース結果

5月3日にラグナ・セカ・レースウェイで開催されたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第4戦は、2時間40分のレースフォーマットで争われた。最高峰のGTPカテゴリーには、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツから2台のポルシェ963がエントリー。

6号車のケビン・エストレ(右)とローレンス・ヴァントール(左)

6号車はケビン・エストレ(フランス)とローレンス・ヴァントール(ベルギー)がコンビを組み、姉妹車の7号車はジュリアン・アンドローエル(フランス)とフェリペ・ナスル(ブラジル)がステアリングを握った。

7号車のジュリアン・アンドローエル(左)とフェリペ・ナスル(右)

この7号車のデュオは、ローリン・ハインリヒ(ドイツ)とともにデイトナ24時間およびセブリング12時間レースで勝利を収めてシーズンをスタートさせており、現在チャンピオンシップの首位に立っている。また、マニュファクチャラーズランキングでもポルシェがトップを維持している。

ファクトリーモータースポーツLMDh部門のヘッド、ウルス・クラトル氏は次のように自信を見せていた。

「ラグナ・セカのサーキットは、私たちのチームとマシンの両方に非常によく合っています。昨年、私たちはそこでワンツーフィニッシュを達成し、LMDh規定に基づいて製造された最も成功したマシンとしてのポルシェ963の地位をさらに確固たるものにしました。4月初旬にラグナ・セカで行われた2日間のテストでは貴重なデータが得られ、来るレース週末に向けてハイブリッドプロトタイプの微調整に役立つでしょう」

カスタマーチームも3台のポルシェを投入

カスタマーチームのJDCミラー・モータースポーツは、ポルシェ963(5号車)でGTPクラスの総合優勝に挑んだ。また、ファクトリードライバーで元ポルシェジュニアのローリン・ハインリヒが、ティメン・ヴァン・デル・ヘルム(オランダ)とタッグを組んだ。

GTD Proカテゴリーには、AOレーシングが特徴的な恐竜のカラーリング「レキシー(Rexy)」仕様のポルシェ911GT3Rで参戦。また、ライト・モータースポーツもGTDクラスに同型のポルシェ911GT3Rをエントリーさせた。

【ル・ボラン編集部より】

1980年のル・マンで異彩を放ったポルシェ935 K3のアップルカラー。それが現代の最高峰マシンである963に纏われ、ラグナ・セカを駆けたことには単なる懐古以上の意味がある。空冷ツインターボから最先端のハイブリッドプロトタイプへ。そして黎明期のPCから世界を覆うITインフラへ。ポルシェとアップルが歩んだ半世紀の進化の軌跡が、この虹色のリバリーに見事に交差しているのだ。革新を渇望する両者の精神が、今もなおサーキットで共鳴し続けている。

【画像29枚】伝説のアップルカラー、その今と昔を確認!

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。

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