アウトドア界の老舗と名門SUV、至高のコラボレーション
フォードは2026年6月4日、シアトルを拠点とする老舗アウトドアブランドのフィルソンと共同開発した新型プレミアムオフロードSUV「ブロンコ・フィルソン」を発表した。第6世代ブロンコをベースに、卓越した悪路走破性と洗練されたドライブ体験を両立させた、ラインナップの最新モデルだ。販売は2027年初頭を予定しており、目標とする希望小売価格は7万ドル台半ばからとなる見込み。両社の歴史と哲学が融合した、生涯の思い出を作るパートナーと呼ぶにふさわしい一台に仕上がっている。
【画像37枚】摩耗すら美しい老舗の仕立て。新型「ブロンコ・フィルソン」の内外装ディテールを見る
3.0L V6ツインターボと35インチタイヤ。ラプター直系の強靭なハードウェア
新型ブロンコ・フィルソンは、単なるデザインの変更ではなく、ブロンコ本来の能力を失うことなく体験をさらに洗練させている。心臓部には、ブロンコ・ラプターと共通する3.0LのエコブーストV6ツインターボエンジンを搭載し、このモデル専用のチューニングが施された。
足周りには「サスクワッチ・パッケージ」が標準装備されている。これには、前後輪の電子制御ロッキングディファレンシャルや、ロードノイズを低減しつつグリップ力を維持するプレミアム4×4 SUVとして最大級の35インチのラギッドテレーンタイヤが含まれる。さらに、オンロードの乗り心地とオフロードの走破性を高次元で両立させるため、内部バイパステクノロジーを採用した高性能なFoxショックアブソーバーも専用にカスタマイズされている。強靭な高張力鋼のラダーフレームを骨格とし、トレイルターンアシストやトレイル1ペダルドライブ、7つのモードを持つ地形管理システムなどを備え、過酷な路面状況でも確かなパフォーマンスを発揮する。
摩耗すら美しい。老舗の哲学と最新のユーティリティが融合した室内
インテリアは、1897年創業のフィルソンの妥協なき品質と伝統が色濃く反映されている。キャビンの素材は単なる装飾ではなく、ハードな使用に耐え、摩耗するのではなく美しく使い込まれるように設計されているのが特徴だ。キルティングレザーや耐久性に優れた織物素材のシートトリム、レザー巻きのインストルメントパネルなどが採用された。
また、本モデルはこれまでのブロンコで最も静粛性の高いキャビンを実現している。音響ガラスの採用や空気の流れの改善により、2021年モデルと比較して風切り音を約20%低減させた。ベンチレーション付きのフロントシートや後席シートヒーター、アップグレードされたB&Oオーディオシステムと相まって、過酷な環境下でも静かで快適な空間を提供する。
ユーティリティ面では、水や汚れに強い素材で作られたフィルソン仕様の取り外し可能なサドルバッグがドアなどに装備されている。これらはフライボックスや救急箱、カメラレンズなどを収納できるカスタマイズ可能なコンパートメントを持ち、スナップボタンの代わりにマグネットを採用することで、考えずに使えるよう工夫されている。荷室に荷物を満載しても視界を確保できるウォッシャー付きデジタルルームミラーや、駐車時に自動で展開するパワーランニングボードも装備され、利便性が大幅に向上している。
2026年秋の受注開始へ。アパレル展開から始まる新たなロードマップ
エクステリアには独特なフロントグリルやカヌーなどの固定に使える専用のトレイルサイト・タイダウンが備わり、ボディカラーは専用色のフィールドグリーンメタリックを含む全6色が用意される。
さらに、この歴史的なコラボレーションを記念し、北米向けには特別仕様の「ファーストエディション」が設定される。これには、専用のアイアンサンズ・カッパーメタリックの外装色や独自のフェンダーバッジ、シリアルナンバー入りのコンソールバッジなどが与えられる。
ブロンコ・フィルソンは、ミシガン州ウェインにあるフォードのミシガン組立工場で生産される。受注は2026年秋に開始され、2027年初頭にはショールームに並ぶ予定だ。それに先駆け、2026年7月からは複数の都市を巡る体験ツアーが開催されるほか、6月4日からはフィルソンの店舗などで限定アパレルコレクションの販売も開始されている。1960年代に森林局の職員に装備を提供してきたという両ブランドの共通の歴史から生まれたこの特別なSUVは、アウトドアを愛する人々にとって究極の選択肢となるだろう。
【ル・ボラン編集部より】
今年1月登場のブロンコRTRが、軽量な2.3Lで砂漠を舞うプレランナーの流儀を提示したのに対し、本機はラプター直系の獰猛な3.0L V6をジェントルマンの装いで包み込んだ至高の二面性を持つ。強靭な足周りで泥臭い走破性を極めつつ、キャビンには風切り音を封じた圧倒的な静寂と老舗ブランドの温もりが広がる。この静と動の劇的なコントラストにこそ、成熟した大人が選ぶべきプレミアムオフローダーの真髄がある。荒野の移動すら上質な時間へと変える、孤高の仕上がりだ。
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