































新型コンパス4xe、電動AWDで選択の自由を拡大
ステランティスは2026年6月23日、新型ジープ・コンパス4xeの受注を欧州の主要市場で開始した。この新型モデルは、完全電動のオールホイールドライブを採用したCセグメントSUVであり、ブランドの核心である「選択の自由」を象徴する。最高出力375psを誇る4xeに加え、航続距離674kmに達する前輪駆動のバッテリーEV「ロングレンジ」も同時に追加され、同モデルの電動化ラインナップが完成した。
【画像32枚】これが最高出力375hpの電動AWD。オフロード性能を極限まで高めた「新型ジープ・コンパス 4xe」の全貌を見る
最高出力375psを誇るフル電動4xeの革新的な駆動システム
新型コンパスの最上位に位置する4xeは、最高出力375psを発生するデュアルモーター電動アーキテクチャを採用している。フロントとリアに独立したエレクトリック・ドライブ・モジュールを搭載し、完全なトラクションコントロールを実現した。特にリアモーターはジープ専用に開発されたものであり、ステランティスの「STLAミディアム」プラットフォームをベースとする車両の中で最高レベルの性能を発揮する。
この優れた駆動システムを支えるのが、使用可能エネルギー容量96.1kWhのバッテリーである。WLTPモードでの複合航続距離は600kmを超え、長距離ドライブにも対応する。高出力充電への対応により、バッテリー残量20%から80%までの充電をわずか27分で完了する点も大きな特徴だ。
長距離BEVの追加と本格的なオフロード性能
同時に受注が始まったバッテリーEVのロングレンジモデルは、前輪駆動で最大674kmの航続距離を可能にした。12のモジュールで構成される新型の96.3kWh高性能バッテリーや予測的プレコンディショニングを備え、最高出力は170kW(231ps)を発生する。
一方、4xeモデルはサスペンションを10mm高めて地上高を確保し、最大480mmの渡河水深を達成した。リアに減速機を組み合わせることで後輪に最大3100Nmのトルクを伝達し、前輪のトラクションが皆無の状況でも20%の勾配を登坂できる走破性を誇る。
高耐久なインテリアと高度な走行制御機能
機能性はインテリアにも反映されている。ポリウレタンコーティングを施したシート生地は従来の2倍の耐久性を持ち、汚れても掃除がしやすい。リアシート背面の傷防止加工や頑丈なラバーマットの装備など、アウトドアの道具やペットを頻繁に乗せるユーザーへの配慮が行き届いている。
走行面では、全モデルにレベル2の自動運転機能と「ジープ・セレクテレイン」システムが標準装備された。4xeモデルでは、通常の走行に適したオートや、レスポンスを高めるスポーツ、悪路に特化した4WDロックなど5つの走行モードを選択できる。各モードはエレクトロニック・スタビリティ・プログラムと統合され、状況に応じて最適な特性を提供する。
多彩なトリム展開と優れたパッケージング
4xeには「アップランド」と、上位の「オーバーランド」が設定された。一方、BEVロングレンジなどには「アルティテュード」「ビジネス」「サミット」が用意され、360度カメラや各種運転支援システム、マトリックスLEDヘッドライトなどがグレードに応じて装備される。
設計面では高いスペース効率を実現した。コンパクトながら広い足元スペースと最大550Lの荷室容量を確保している。ロアボディクラッディングによる保護性とCd値(空気抵抗係数)0.29の空力性能を両立させ、ジープは欧州主要セグメントにおけるラインナップの刷新を完了させた。
【ル・ボラン編集部より】
かつて泥臭いアナログ感が身上だったジープだが、新型コンパス4xeはブランドの系譜を新次元へ引き上げた。STLAミディアムと大容量バッテリーは、オンロードにおける重厚でフラットな乗り味をもたらす一方、前後独立モーターの緻密なトラクション制御により、渡河水深480mmという本格的な悪路走破性を極めて高い次元で成立させている。これは単なる環境対応への迎合ではない。傷や汚れを厭わないタフな内装を含め、未踏の地へ踏み込める「サバイバルツール」というウィリスMB以来のジープの哲学を、最新の電動化技術によって見事に再構築した野心作である。
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