





















































ガソリン代高騰の救世主?
ルノーは2026年6月24日、コンパクトカーの「クリオ」および「キャプチャー」、CセグメントSUVの「シンビオズ」に、新世代の1.2Lガソリン/LPGバイフューエル・パワートレイン「エコG 120(Eco-G 120)」を搭載したモデルの、欧州メディア向け試乗会を開始していることを発表した。
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大幅な出力向上を果たした「エコG 120」
欧州、特に地中海沿岸諸国や中東欧においてLPG(液化石油ガス)は広く普及しており、3分の1以上のガソリンスタンドで供給されるなど、一般的な代替燃料として定着している。ルノーはこのパワートレインについて、「日常生活において一切の妥協を許さないLPGソリューションです」とアピールしており、ランニングコストと環境負荷の低減を両立する現実的な選択肢として展開する構えだ。
新たに導入された「エコG 120」パワートレインは、1.2L直列3気筒直噴ターボガソリンエンジン(TCe 115)をベースに、LPGバイフューエル用に改良を加えたものである。従来世代のLPGパワートレイン(エコG 100)と比較して、最高出力は20ps向上し120psとなり、最大トルクは30Nm向上して200Nm(低回転域から発生)となった。
ルノーによれば、同等のガソリンエンジンと比較してCO2排出量を平均9%削減できるという。また、LPGタンクが空になった際は、ドライバーの操作なしで自動的にガソリン駆動に切り替わるシステムを採用している。
各モデルの主な特徴と仕様
本パワートレインを搭載する各モデルはそれぞれ、独立したガソリンタンクと、容量を拡大したLPGタンク(50L、従来比25%増)を備えており、長大な航続距離を実現したという。以下、各モデルの特徴を見ていこう。
クリオ・エコG 120 オートマチックでは、このセグメントのLPG車としては珍しく、デュアルクラッチ・トランスミッション(EDC)が設定された。これにより、トルクの途切れのない素早いギアチェンジを実現し、あらゆる状況下でスムーズな変速と快適なドライビングを提供するとのこと。また、ステアリングホイールのパドルで直接マニュアル操作を行うことも可能である。
●燃料消費量(LPG時):6.5L/100kmから
●CO2排出量(LPG時):106g/kmから
●0-100km/h加速:9.8秒
●合計航続距離:最大1450km(ガソリン39L+LPG 50L)
シンビオズ・エコG 120はCセグメントに属するモデルで、6速マニュアル・ギアボックスが組み合わされる。マイルドハイブリッドやフルハイブリッドに代わる、費用対効果の高い選択肢として位置づけられている。
●燃料消費量(LPG時):7.1L/100kmから
●CO2排出量(LPG時):116g/kmから
●0-100km/h加速:12.0秒
●合計航続距離:最大1500km(ガソリン48L+LPG 50L)
ルノーの電動化・エネルギー移行戦略
ルノーは現在、グローバル市場における競争力強化に向けた新戦略「futuREady」を推進している。同社は今後のモビリティ展開について、こうしたLPG車のほか、「エネルギー移行の様々なペースをサポートするため、100%ハイブリッドと100%電気自動車という実用的な2本柱のアプローチに基づいて電動化を進めていきます」と述べており、国や地域の実情に合わせた多様なパワートレインを提供する方針を示している。
【ル・ボラン編集部より】
日本においてLPGは商用車のイメージが根強いが、ルノーが提案する「エコG 120」は単なる経済性の追求に留まらない。DCTの採用や確実な出力向上により、旧来の代替燃料を現代的なドライビングプレジャーの領域へと引き上げている。1400km超という長大な航続距離は、ロングドライブが日常であり、バカンスで大陸を横断するフランスのクルマ文化が導き出した極めて現実的なグランドツアラーの姿だ。EV一辺倒の潮流の中で、この地に足の着いたルノーの戦略は、成熟した自動車趣味人にとって痛快かつ合理的な一手として映るはずである。
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