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ポルシェ・ゾンダーヴンシュの極致。豪州の夕暮れを纏う「911ターボS ランド・ダウン・アンダー」の芸術性

ボディ全体で現地の夕暮れを表現

ポルシェ・カーズ・オーストラリアは2026年8月6日、ビスポーク車両「911ターボS ランド・ダウン・アンダー」を発表した。これはポルシェのオーストラリア進出75周年を記念して特別に製作されたものである。

【画像35枚】現代アートと融合したポルシェ911ターボSを細部まで眺める

300時間越えの工程による専用グラデーションペイント

この911ターボS ランド・ダウン・アンダーは、ポルシェの特別注文部門「ゾンダーヴンシュ」、スタイル・ポルシェ・チーム、そして世界的に著名な現代アーティスト、ヴェルナー・ブロンクホルスト氏との共同プロジェクトによって誕生した。そのデザインは、オーストラリアの広大な風景とその劇的なコントラスト、そして南の空の独特な特徴からインスピレーションを得たものとなっている。

本車両のデザインコンセプトの中核となったのは、オーストラリアのアウトバックを象徴する夕暮れの風景だ。日中から夜へと移り変わる際、温かみのある琥珀色が淡いブルーへと溶け込んでいく短い時間を表現しており、車体下部のアースカラーが大地を、上部のライトブルーが広大な砂漠の空をイメージしている。

このモデルのためだけに、オーストラリア市場のポルシェとしては初となる2色の新しい「クロマフレア」ペイントカラーが開発された。手作業で塗装されたエクステリアは、車体下部の「テラ・オーストラリス・レッド」から、ショルダーラインを境に「サザンクロス・ブルー」へとシームレスに変化するグラデーションを描く。

クロマフレア顔料に含まれる極薄のフレークにより、光の当たり方や見る角度によって、デザートオレンジ、夕暮れのブルー、ユーカリグリーン、サンライズゴールドへと色が変化して見えるのが特徴である。手作業で7層にわたって塗布されたこの塗装作業には、300時間以上の工数が費やされたという。

ルーフ部分には、ポルシェ初の試みとして「ゴースティング効果」と呼ばれる特殊な塗装技術が用いられた。ブロンクホルスト氏独自の書体で「75」の数字が浮かび上がる仕掛けとなっており、ポルシェ・モータースポーツの歴史75周年と、オーストラリア進出75周年の双方を称えている。

さらに、リアスポイラーの下部には、ブロンクホルスト氏のフォントで「See ya later mate(またな、相棒)」というオーストラリア特有の別れの挨拶が隠されている。このメッセージは、スポーツプラス・ドライビングモードをオンにした際、または車速が80km/hを超えてリアウィングが自動展開した際にのみ現れるという遊び心のある仕様となっているのだ。

豪州の自然と歴史を内包するインテリア

インテリアもエクステリアのテーマを踏襲しており、ダークナイトブルーのレザーと、本プロジェクト専用に開発された特注カラー「クーリバー・ブラウン」が組み合わされている。

18wayアダプティブスポーツシート・プラスのセンター部分には、新たに開発されたペイントブラシ・スタイルのパンチング加工が施された。これはブロンクホルスト氏の特徴的な筆致が持つ質感を表現したもので、1万4417個の穴が視覚的なパターンを形成するように配置。

ステアリングホイールは、ダークナイトブルー、クーリバー・ブラウン、ネオジムの3色が融合し、12時位置にはカラハリ・レザーのマーカーが配置されている。ダッシュボードとリアシートのインレイには手仕上げされたオーストラリア産シルキーオーク材が使用されるなど、素材選びにおいてもオーストラリアらしさを追求した。

さらに、ダッシュボード上部とサイドトリムにはブルーマウンテンズの地形を表す等高線グラフィックがプリントされ、ルーフライニングにはポルシェがオーストラリアに初上陸した1951年当時のウルル上空の夜空の再現である、南半球の星座マップが刺繍されている。

現代アーティスト、ブロンクホルスト氏との協業

ポルシェAGのプロダクト&インディビジュアライゼーション・オファリング担当バイスプレジデントであるアレクサンダー・ファビグ氏は、次のように述べた。

「私たちのゾンダーヴンシュ・プログラムの目標は、極めて個人的な夢を自動車という現実の形にすることです。911ターボS ランド・ダウン・アンダーは、精度と職人技に対するポルシェのコミットメントを示すとともに、オーストラリアの独特な個性と環境を卓越した手法で反映しています」

ポルシェ・カーズ・オーストラリアのCEO兼マネージングディレクターであるダニエル・シュモリンガー氏は、本モデルについて次のように語っている。

「クロマフレアのグラデーションからオーダーメイドのインテリアによるストーリーテリングに至るまで、あらゆる細部にオーストラリアの驚くべき自然の美しさに対する敬意が反映されています」

本モデルの制作に携わったシドニー拠点のアーティスト、ヴェルナー・ブロンクホルスト氏は、オーストラリアの大地や空から着想を得て、動物相や人間にまつわるミニチュア・アートワークを制作した。これらは車両の内外装における意外な場所に配置されており、驚きのある発見の瞬間をもたらす工夫が凝らされている。彼は今回のコラボレーションについて次のようにコメントした。

「911ターボS ランド・ダウン・アンダーのコンセプト開発は、私の芸術言語を全く新しい形に翻訳する機会でした。私の作品の多くは、オーストラリアの風景が持つ質感、奥行き、そして感情的なエネルギーに根ざしており、これらにポルシェの上で命を吹き込むには、新たなレベルの精度と実験が必要でした」

「私は生涯にわたり、デザインの純粋さだけでなく、クラフトマンシップへのこだわりに惹かれ、ポルシェを称賛してきました。ゾンダーヴンシュ・チームとのコラボレーションは、芸術性とエンジニアリングがお互いを高め合う、真に刺激的なプロセスでした。これほどまでに象徴的なキャンバスの上でこれらの要素が一つになるのを見るのは、オーストラリアとポルシェの双方にとって真にインスピレーションを与える素晴らしい祝祭のように感じられます」

【ル・ボラン編集部より】

911ターボS。それは、冷徹なまでに完璧な高性能を追求した機械である。いかなる環境下でも圧倒的な速さを、全天候型で提供する、ある種の「物理法則の支配者」だ。しかし、この「ランド・ダウン・アンダー」は、その完璧な機械に、人間味と土着の物語をこれでもかと注ぎ込んだ。300時間以上の手作業による塗装や、80km/hで展開するウイング裏のメッセージ。それは、冷たい物理の塊を、オーストラリアの夕暮れを表現するエモーショナルなキャンバスへと昇華させている。ゾンダーヴンシュというプログラムは、機械の「完璧」と人間の「物語」を高次元で融合させ、一台のクルマに確かな魂を宿らせる。

【画像35枚】現代アートと融合したポルシェ911ターボSを細部まで眺める

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
Photo: Porsche AG

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