






9.11から25年のチャリティオークション
ステランティスが北米で展開する自動車(主にピックアップトラック)ブランドのRam(ラム)は、総合格闘技団体のUFC、トラックアクセサリーメーカーのRealTruck(リアルトラック)、そして世界的なオークション会社であるBarrett-Jackson(バレット・ジャクソン)との共同企画として、2台の特別なカスタムトラックをチャリティーオークションに出品する。
オークションは2026年9月11日の太平洋夏時間午後3時30分頃、ラスベガス・コンベンション・センターのウェスト・ホールにて行われ、2台がペアとして競り落とされる予定である。
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2世代のラムを出品
今回のオークションは、バレット・ジャクソンがすべての手数料およびコミッションを免除するため、落札価格の全額(100%)が非営利組織「Folds of Honor Foundation」に寄付される。この資金は、アメリカの戦死・負傷した軍人や救急隊員の家族に対する教育奨学金として役立てられる。また、メキシコ独立記念日の週末にあわせてUFCのイベントが開催されることにちなみ、収益の一部は「UFC Foundation」を通じてヒスパニック系慈善団体にも寄付される予定だ。
オークションが実施される9月11日は、2001年の同時多発テロ事件から25周年にあたる。本プロジェクトには、事件直後に現場へ駆けつけた救急隊員や軍関係者、一般市民の勇気と無私の精神を称える意味も込められている。
当日は、UFCの社長兼CEOであるダナ・ホワイト氏がバレット・ジャクソンのオークション壇上に立ち、入札を盛り上げる予定だ。また、落札者にはこれらのワンオフ車両に加えて、将来開催されるUFCイベントへのVIPエクスペリエンスも贈られる。今回出品されるのは、「2027年型Ram 1500 Rumble Bee SRT」と「2005年型Ram 1500 SRT-10」という、世代の異なる2台のカスタムトラックである。
2027年型ラム1500ランブルビーSRT
業界唯一となるクワッドキャブ、ショートベッド、ワイドボディの構成を採用したモデルで、最高出力777ps、最大トルク680lb.-ft.(約922Nm)を発揮する、スーパーチャージャー付き6.2L Hellcat HEMI V8エンジンを搭載している。0-60mph(約96km/h)加速は3.4秒、最高速度は170mph(約274km/h)に達する。
今回オークションにかけられるのは、同モデルの最初の市販車をベースに、900ps以上を発揮可能なスーパーチャージャーのアップグレードや、モルテンレッド・パールコートとダイヤモンドブラック・クリスタル・パールコートによる手塗りのツートーンカラー塗装、サテンブラックの22インチホイールなどを装備した、世界に1台の特別仕様車だ。
2005年型ラム1500 SRT-10
ダッジ・バイパーに搭載されていた500psの8.3L V10エンジンを採用し、「世界最速の量産ピックアップトラック」としてギネス世界記録を持つ名車。この車両はリアルトラックによって現代的なカスタマイズが施されており、イエローとブラックのツートーンカラー塗装、バイパーにインスパイアされたグラフィック、リアルトラック製のトノカバーやランニングボードなどが装備されている。
このカスタマイズについて、リアルトラックのマーケティング担当副社長であるリー・ライザー氏は次のように語っている。
「これは2005年のトラックですが、同年はダナ・ホワイト氏の下でUFCの『Ultimate Fighter』が開始された年であり、このSRT-10は、今回ペアとなる新しいRumble Beeのインスピレーションの源となりました」
「私たちは、リアルトラックの製品ラインナップ、ラムのパフォーマンスのDNA、そしてUFCの巨大なプラットフォームを取り入れ、それらすべてをより大きな目的、すなわちバレット・ジャクソンの舞台を通じてFolds of HonorとUFC Foundationのための実際の資金を調達することに向けました。これこそ目的を持ったレガシー作品であり、私たちのコラボのラインナップにこのヘビー級が加わることを嬉しく思います」
プロジェクトに込められた想い
今回のプロジェクトに際し、ステランティスのアメリカンブランド・SRTパフォーマンス等の責任者、ティム・クニスキス氏のコメントは以下の通り。
「何百万人ものアメリカ人が、2001年9月11日に自分がどこで何をしていたかを覚えています。25年が経ち、私たちのほとんどは9.11を国の歴史における決定的な瞬間として記憶しています。しかし、何千人ものアメリカ人にとって、それは個人の歴史の一部なのです」
「2027年型ラムは私たちが向かう未来を象徴し、バイパーのエンジンを搭載したラムは私たちが歩んできた過去を象徴しています。これらが一緒になることで、アメリカのパフォーマンス、アメリカの創意工夫、そしてあらゆる困難を乗り越えてこの国を支えてきた回復力のある精神を称賛しているのです」
本オークションの模様は、9月10日から12日にかけて、HistoryやFYI、バレット・ジャクソンの公式サイトおよびYouTubeチャンネルで生中継される予定。これまで200以上の慈善団体へ総額1億7200万ドル以上の資金調達を支援してきたバレット・ジャクソンの舞台で、自動車メーカー、格闘技団体、パーツメーカーが一体となったこのユニークな取り組みが、どのような結果をもたらすのか注目が集まる。
【ル・ボラン編集部より】
ピックアップトラックにスーパーカーの心臓を移植する。この豪快な方程式は、2005年のSRT-10から最新のランブルビーSRTへと確かに受け継がれている。かつてバイパーのV10が放った粗削りな狂気は、現代の緻密な制御によるV8スーパーチャージャーへと洗練されたが、その内に秘めた暴力的なまでのトルク感は不変だ。実用車としての本分を逸脱した過剰なパフォーマンスが、チャリティという社会貢献の舞台で大義を得て共存している。効率化が至上命題の現代にあって、内燃機関の持つロマンを雄弁に語る歴史的遺産と言えるだろう。
【画像7枚】「世界に1台」の新型Ramとギネス保持トラックのオークションが熱い!

