聖地ナルドで暴く、最新スーパーヴェローチェの真価
2026年8月17日にワールドプレミアされたランボルギーニの最新限定モデル「レヴエルトSV」。1065psへと進化したV12ハイブリッドのフラッグシップは、果たして「SV」の名にふさわしい狂気を宿しているのか。モータージャーナリストの西川淳氏が、聖地ナルド・テクニカル・センターにてプロトタイプの最速試乗を敢行した。優等生なスタンダードモデルから一転、ついに覚醒したという「陶酔」の正体をここで解き明かす。
【画像95枚】優等生から野獣へと変わる瞬間。聖地ナルドを駆ける「ランボルギーニ・レヴエルトSV」のディテールをギャラリーでチェック
伝統の「SV」が示す、電動化時代の極限パフォーマンス
伝統の大排気量自然吸気のV12エンジンが電気の力を得て、サンタアガータは何を守ろうとし、また、何を変えようとしているのだろうか。その究極の答えのひとつが、今夏モントレーでワールドプレミアされたレヴエルトSVである。
歴史的にみても「SV」とは、ヴェローチェ=速いという単語を使いつつも、単に速さを意味する記号ではありえなかった。最新のSVにおいてそれは、空力から軽量化、シャシー制御、そしてドライバーとのスリリングなエンゲージメントまでを研ぎ澄ませた、ランボルギーニ流の最新にして最良の回答でもある。
既報のとおり、6.5L自然吸気V12に3基の電気モーターを組み合わせたサンタアガータ独自設計のHPEV(ハイパフォーマンスEV)、レヴエルトをベースに、モーター性能を上げてシステム総合出力を1065psへと高めた限定1963台のモデルがレヴエルトSVだ。
「数字」だけでは語れない陶酔を、過酷なテストコースで試す
新しい高電圧バッテリー、専用のエアロダイナミクス、GT3レーシング由来のダンピングシステム、CCM-Rプラスカーボンセラミックブレーキ、そしてブリヂストンの専用タイヤなどにより、いっそうサーキットがお似合いなパフォーマンスを得ている。
けれども、そんな数字や仕様の羅列だけでは、このクルマの目指した本質はきっと見えてこない。電動化されたV12フラッグシップが、SVの名にふさわしい緊張感と陶酔を、果たして本当に手に入れたのだろうか。それを確かめるべく、世界的に有名なプルービンググラウンドの“ナルド・テクニカル・センター”を訪ねた。
名物の高速リングには残念ながら用はない。Googleマップでもはっきり表示される1周12kmの高速テスト路で最高速チャレンジしたいところだが、今回走る場所はハンドリングトラックのみだ。それでも1周6km以上あって、ほとんど観客席のないレーシングコースである(といっても路面は一般舗装で適度に荒れている)。
カモフラージュに包まれたプロトタイプで味わう、驚愕のローンチコントロール
ピットに色鮮やかなスタンダードモデルと並んで、カモフラージュラッピングされたプロトタイプが並んでいた。いかにも正式な発表前のプロトタイプテストといった雰囲気で、緊張と同時にワクワクする。本社から開発陣のほか、デザイントップのミッティア・ボルカートもやってきて、のちにモントレーで発表された2トーンカラーの完成形もこっそり披露してくれた。
まずはラッピングされたプロトタイプのコクピットへと収まる。隣に乗ったテストドライバーの指示にしたがって、ローンチ加速テストである。左足でめいっぱいブレーキを踏み込んで、右足でフルスロットル。左足を離せばロケットスタートだ。
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