3列7人乗りのキャビンを採用
ダイムラーは4月16日に中国で開幕した上海モーターショー2019において、メルセデス・ベンツの新型SUV「コンセプトGLB」を初公開した。
ボディサイズは全長4634×全幅1890×全高1900(ルーフボックス含む)mmで、ホイールベースは2829mm。車名では現行ラインナップのGLAとGLCの間に位置付けられるが、ボディサイズはGLC(日本仕様のサイズは全長4660〜4675×全幅1890×全高1645mm、ホイールベース2875mm)とさほど変わらない。
新型Aクラスをはじめとするメルセデスの新世代コンパクトプラットフォームが用いられているにもかかわらず、GLCに迫るボディサイズとしたのは、3列7人乗りとしたキャビンの居住性を重視したことに起因している。ちなみに同社では、そんなサイズのGLBでもコンパクトSUVと紹介している。
コンセプトGLBは、ロングホイールベースによって高い居住性を感じさせ、直立したフロントセクションや短い前後オーバーハングにより、オフロードでの走破性が重視されたことをうかがわせる。前後ライトはこれまでのメルセデス車にない独自のデザインだ。
発表されたコンセプトモデルの内外装にはオレンジカラーの差し色が随所に用いられたほか、オフロード用タイヤやルーフの前端に装着されたライト、ルーフレールに装着されたルーフボックスなどによって、オフローダーのイメージが強調されており、メルセデスSUVの新たなカタチが提案されている。
インテリアの基本は新型Bクラス(日本未導入)に準じており、デジタルコンシャスなコックピットは新型Aクラスから搭載がスタートした音声認識制御システムMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)に対応している。2列目シートは4:2:4の分割可倒が可能なほか、140mmの前後スライド機構が備わり、多彩な荷室アレンジを可能にしている。
エンジンは224ps/350Nmを発揮するM260型4気筒ターボエンジンで、8速デュアルクラッチの「8G-DCT」を組み合わせる。駆動方式は4WDの「4マチック」で、走行モードがエコ/コンフォートの時は80対20、スポーツモードでは70対30、オフロードモードでは50対50に、前後の駆動力が配分される。