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【新型CLA】メルセデス国内最長の航続771km。次世代EVの幕開けを告げる4ドアクーペの全貌

140年に及ぶメルセデスの技術革新を現代的に解釈

メルセデス・ベンツ日本は2026年7月29日、新型CLAのBEVモデルである「CLA with EQ Technology(CLAウィズEQテクノロジー)」および、「CLA Shooting Brake with EQ Technology(CLAシューティングブレーク・ウィズEQテクノロジー)」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて予約注文の受け付けを開始した。希望小売価格(税込)は6,680,000~7,980,000円。

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新世代プラットフォーム、MMAの採用

CLAは「Sensual Purity(官能的純粋)」のデザイン基本思想に基づいた4ドアクーペとして2013年にデビューした。2015年には利便性を融合したCLAシューティングブレークを追加。2019年には2代目がデビュー、2023年にはエクステリアの刷新などが行われている。

新型CLAは、ドライブトレイン、トランスミッション、プラットフォーム、サスペンション、デジタル体験までを刷新した、新しい世代のモデルであり、最新のプラットフォーム「Mercedes-Benz Modular Architecture(メルセデス・ベンツ・モジュラーアーキテクチャ、以下MMA)」を採用。

新型CLA発表会での、メルセデス・ベンツ日本 社長兼CEO、ゲルティンガー剛氏。「新型CLAは皆さんの想像をはるかに超える車です」

MMAは、電気自動車を主軸に開発された(内燃機関モデルにも対応する柔軟性を備える)新世代プラットフォームであり、ウィズEQテクノロジーでは、電気自動車として優れた効率性と長い航続距離を実現したという。

電動パワートレインと大容量リチウムイオンバッテリー

ウィズEQテクノロジーには新世代の電動パワートレインが採用されている。リア・アクスルには永久磁石同期モーターを搭載、高い効率性と静粛性を両立し、日常走行から高速走行まで、滑らかで上質な走行体験を提供するとのこと。

CLA 250+ウィズEQテクノロジーおよびCLA 250+シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジーには、最高出力200kWの永久磁石同期モーターをリア・アクスルに搭載。このドライブユニットはメルセデス・ベンツ自社開発のもので、VISION EQXXで培われた高効率なドライブ技術を受け継いでいるとされる。主駆動をリア・アクスルとし優れたトラクション性能と安定した走行特性を実現するとともに、長距離走行時にはバッテリーからホイールまでの効率93%を実現したという。

さらに、リア・アクスルには2速EVトランスミッションを採用。1速は発進時や市街地走行、2速は高速走行時で活用され、街中でのスムーズな走行と長距離移動時の効率的な走行の両立が目指されている。

CLAシューティングブレーク・ウィズEQテクノロジー

一充電走行距離は、CLA 250+ウィズEQテクノロジーはWLTPで最大771km、CLA 250+シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジーは最大755km。また、CLA 200ウィズEQ テクノロジーでは最大525km、CLA 200シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジーでは最大513kmとなる。

また、バッテリーは新世代の高電圧リチウムイオンバッテリーが採用されており、CLA 200ウィズEQテクノロジーおよびCLA 200シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジーには58kWhの、CLA 250+ウィズEQテクノロジーおよびCLA 250+シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジーには85.5kWhのバッテリーが備わる。

セルにはニッケル・マンガン・コバルト系の化学組成を採用、負極にはグラファイトとシリコンオキサイドを組み合わせ、従来型比で重量あたりエネルギー密度を最大20%向上させるとともに、体積エネルギー密度680Wh/Lを実現したという。これにより、優れた航続距離性能と実用性に貢献している。

なお、CLAウィズEQテクノロジーおよび、CLAシューティングブレーク・ウィズEQテクノロジーは、6.0kWまでの交流普通充電と、最大100kWの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応している。

新型CLA発表会での、メルセデス・ベンツ日本 商品企画部商品企画課 CLAプロダクトマネージャー、石田京太郎氏。「2022年に発表し、1回の充電で1000キロ以上の実走行を見事に達成したコンセプトカー、ビジョンEQXXを覚えていらっしゃるでしょうか? CLAウィズEQテクノロジーでは、ビジョンEQXXで培われた高効率化の技術思想が随所に受け継がれています」

シャシー/乗り心地、回生ブレーキと効率性

プラットフォーム刷新にあわせてシャシーも大きく進化、CLA同様コイルスプリング式コンフォートサスペンションを基本に、フロントには新開発の3リンク式アクスルを採用している。

ブレーキには、新しいワンボックスブレーキシステムを採用。従来は別々に構成されていたブレーキブースター、マスターシリンダー、ESP制御などをコンパクトなモジュールに統合、これにより回生ブレーキと摩擦ブレーキのより高度な制御が可能になったとのこと。日常のほぼすべての減速プロセスを回生ブレーキのみで行うことが可能となり、最大200kWという強力な回生電力を実現。

さらに、ブレーキ・バイ・ワイヤ技術の採用により、回生ブレーキから摩擦ブレーキへの切り替わりをドライバーに意識させることなく、常に一貫して安定した、自然なブレーキ操作感を提供するという。万が一のシステム不具合の際にも確実に油圧バックアップへと切り替わるのはメルセデスらしい。パドル操作による回生レベルの調整も可能だ。

CLAとは差別化されたエクステリア

エクステリアはCLAをベースに、メルセデス・ベンツを象徴するAシェイプのグリルを電動化時代に相応しく再解釈。グリルはイルミネーテッドメルセデス・ベンツ パターンパネルとなり、142個のLEDで表現したスターパターンを採用した。ヘッドライトおよびリアコンビネーションランプには、スリーポインテッドスターをモチーフとしたライトシグネチャーが採用されている。

アルミホイールは新デザインとなり、標準仕様では18インチアルミホイールを装着する。有償オプションのAMGラインパッケージ選択時には19インチAMGアルミホイール。外装色はCLA初設定の4色、すなわちアクアミント(ソリッド)、ジェットブラック(ソリッド)、クリアブルー(メタリック)、MANUFAKTURアルペングレー(ソリッド)を含め、全8色となる。

デザインにおいては空力性能の両立も特徴であり、ボディ全体の滑らかな造形をはじめ、フロントまわりの最適化、シームレスドアハンドル、空力処理が施されたアンダーボディなどによって、CLAウィズEQテクノロジーではCd値0.21を達成。一般的にCd値の0.01低減で長距離走行時の航続距離が約2.5%向上するとされている。

CLA 250+ウィズEQテクノロジー

このほか空力最適化されたホイールをはじめ、フロントおよびリア・アクスル前方のホイールスポイラー、グリルやヘッドライト周辺の最適なジョイント設計および一部シール処理が採用されている。さらに、ほぼ全面を覆う滑らかなアンダーボディも採用、バッテリー保護のためのインパクトマネジメントシステムにも空力最適化された部品を組み込むなど、細部まで空気抵抗低減が図られている。

ミニマリズムのインテリア

CLAとほぼ共通のインテリアは、「日本庭園」に着想を得たというデザイン思想のもと、複雑な造形を削ぎ落としミニマルで先進的な空間を目指したもの。全モデル標準装備の大型パノラミックルーフは、フロントのウインドウフレームから後方までシームレスに広がる、センターブレースのない一体型固定式ガラスルーフを採用した。熱線を遮る合わせガラスに加え、外側に赤外線フィルム、内側にLowEコーティングを採用し、日射や熱の影響も低減。

ステアリングホイールには、新しいマルチファンクションステアリングを採用。左右スイッチパネルは静電容量式としステアリング表面にシームレスに統合、デジタルな操作性の実現を目指した。一方で、リミッターやディスタンスアシスト・ディストロニックの操作にはロッカースイッチを、音量調整にはローラーを採用するなど、操作頻度の高い機能には触覚的な操作感にも配慮。

CLA 200シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジー

内装色はブラック(レザーARTICO/ファブリック)に加え、AMGラインパッケージ選択時にはブラック(レザーARTICO/MICROCUT)とブラック/クリーンホワイトパール(レザーARTICO/MICROCUT)も選択可能だ。インテリアトリムは標準仕様ではアンスラサイトアノダイズドルックインテリアトリム、AMGラインパッケージ選択時にはライトブラッシュドアルミニウムインテリアトリムとなる。

MB.OSと第4世代MBUX

新型CLAには、メルセデス・ベンツが自社開発したオペレーティングシステム「MB.OS」を採用している。MB.OSは、車両に深く統合されたチップ・トゥ・クラウドアーキテクチャにより、インフォテインメント、運転支援、ボディ&コンフォートの各領域を統合的に制御する。

さらに、インテリジェントクラウドに接続された車両システムにより、運転支援機能を含む主要な車両ソフトウェアをOTA(Over-the-Air)で継続的にアップデートすることが可能だ。

第4世代MBUXは、このMB.OS上で作動する最新のインフォテインメントシステム。人と車両とのより直感的でパーソナライズされたインタラクションを実現し、新しいUI/UXコンセプトのもと、必要な情報へよりスムーズにアクセスできる操作性を追求したという。

複数のAIを1つのシステムに統合したという新しいMBUXバーチャルアシスタントは、友人との会話のようなコミュニケーションを可能にし、会話の文脈を保持する短期記憶機能も備えるとされる。

新型CLA発表会での、メルセデス・ベンツ日本 社長兼CEO、ゲルティンガー剛氏。「そして、もうひとつ大きな進化がデジタル体験です。メルセデス・ベンツが独自開発したオペレーティングシステムMB.OSを搭載しています。MB.OSはインフォテインメント、車両制御、安全運転支援システム、さらにはドライビング性能まで、ひとつの知的なシステムとして融合している、これからのメルセデスの頭脳とも言える存在です。そしてその頭脳は、先日発表したフラッグシップモデルSクラスと変わりません」

ChatGPTやMicrosoft Bingの検索に基づく情報検索をサポートするとともに、Google Geminiとの連携により、ナビゲーションや興味のある場所などに関する詳細を音声操作で提供でき、自然な会話形式で直感的な操作体験を提供する。

また、Googleと提携して開発した新世代のMBUXナビゲーションを採用しており、Googleマップの地図データ・交通情報と、独自のUI/UXを組み合わせたメルセデス・ベンツ専用のナビゲーションとなっている。さらに、有償オプションのMBUXスーパースクリーンでは、さらに滑らかで先進的な表示を実現したとのこと。

BEVならではの安全性への配慮

CLA自体「このクラスで最も安全な自動車」を目標に開発されており、標準装備の安全運転支援システムに加え、衝突時の衝撃を分散するクラッシャブルゾーン、高剛性の車体構造、シートベルトやエアバッグなどの乗員保護システムなどを採用、メルセデスにおける同セグメント初のセンターエアバッグの標準装備などが図られている。

ウィズEQテクノロジーでは、高電圧バッテリーのハウジングを車体構造の一部としてクラッシュコンセプトに統合し、衝突時の保護性能を高めたとのこと。新しい高電圧バッテリーの開発にあたっては、予期せぬ熱反応に対する包括的な予防策も講じられているという。

さらにウィズEQテクノロジーでは、8つの要素から構成される多段階の高電圧保護コンセプトを導入。これにより、万一の事故後にも、乗員、通報者、救助作業者に対して、電気コンポーネントに起因する危険が生じない設計が目指されている。

進化したバッテリー早期警告システムは、乗員に警告するだけではなく、側面ウインドウや換気フラップを自動的に閉じるなど、車両側で追加の保護動作を実行。高電圧バッテリー中央に配置された新しいセンサーにより、駐車中であってもバッテリーの状態が監視される。

CLA 200シューティングブレーク・ウィズEQテクノロジー

新世代の安全運転支援システム

CLA同様、「MB.DRIVE」の名称のもと新世代の安全運転支援および駐車支援システムが採用されている。8つのカメラ、5基のレーダー、12個の超音波センサーに加え、高性能なコンピューターを搭載し、車両周囲状況の的確な把握に努める。

標準装備のMB.DRIVEおよびMB.DRIVE ASSISTには、ディスタンスアシスト・ディストロニックにステアリングアシストを補完することで高速道路や渋滞時の快適性を高める機能が含まれる。また、ウインカー操作により車線変更を支援するレーンチェンジアシストも採用。

駐車支援システムのMB.DRIVE PARKING ASSISTでは、車両周辺の駐車スペースを早期に検知してスムーズな駐車をサポートし、MB.DRIVE PARKING ASSIST 360による改良されたサラウンドビューも提供する。

マルチソースヒートポンプ、フロントトランク、外部給電機能

ウィズEQテクノロジー・モデルには、メルセデス・ベンツとしては初採用のマルチソースヒートポンプが備わる。水回路を経由しない、ダイレクトな空気式(エアサイド)構造とし、電動パワートレインの排熱、バッテリーの熱、外気という3つのエネルギー源を同時に効率よく活用、一般的な補助ヒーターと比べて必要な電力を約3分の1に抑えることができ、寒冷時を含めた実用シーンにおける高効率性に貢献するとのこと。

さらに、急速充電前には高電圧バッテリーを最適な温度域へ近づけることで、充電性能の発揮にも寄与するという。

現代のメルセデスとしては初装備のフロントトランクにも注目だ。容量は101Lを確保、リアのラゲッジスペースとの組み合わせで日常使いから長距離移動まで対応可能とのこと。なお、ブランドとしてフロントトランクを備えるのは、1930年代のメルセデス・ベンツ130(W23)以来約90年ぶりになるという。

また、車外へ電力を供給できる外部給電機能(V2L)も有する。給電はMBUX設定画面よりバッテリー残容量10%から50%まで、10%単位で設定可能。

新型CLA発表会での、メルセデス・ベンツ日本 社長兼CEO、ゲルティンガー剛氏。「新型CLAは先進的だけではなく、実用性の高いところも一つの特徴です。後部席の広さや、シューティングブレークならではの高い積載性に加え、電気自動車では初めてのフロントトランク、通称フランクを採用しています。車幅も、機械式駐車場をはじめ多くの駐車場に対応する1835mmと、日本の道路環境や駐車場でも快適にご利用いただける、日常の様々なシーンでも使いやすい車です」

サステナビリティへの配慮も抜かりない

環境への配慮という面でも大きく進化。新型CLAは内燃機関/電気いずれのモデルも、100%グリーン電力使用の生産体制を整える、ドイツのラシュタット工場で生産される。先代モデル比で、バリューチェーン全体におけるカーボンフットプリントを40%削減。

また、循環型社会の実現に向けた素材活用も進められており、例えばCLA 250+ with EQ Technologyでは、熱可塑性樹脂に使用する再生資源の量を42kgまで高めている。車両全体では、その使用比率を先代モデル比で約4倍に。フロアカバーには、100%再生材由来の糸が採用されている。また、新世代の高電圧バッテリーでは、セルあたりのカーボンフットプリントを従来比で約30%削減。

安心のEVカーライフを支える「EQケア」と充電サービス

電気自動車をより快適に、安心して使用するためのプログラムとして、保証プログラム「EQケア」と公共充電サービス「MB.CHARGE Public」が用意されている。

①新車購入から5年間または10万kmのいずれか早い方まで、一般保証修理/定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポートを無償で提供する保証プログラム「EQケア」を適用。高電圧バッテリーは8年間または16万km以内で、サービス工場の診断機により高電圧バッテリー残容量が70%に満たないと診断された場合の保証を付帯。

②納車時に車載される専用の充電カードを使用し、全国にある約2万7100口の提携充電器を利用可能。申込みから1年間は月額基本料金及び充電料金が無料となる。

なお、CLAウィズEQテクノロジーおよびCLAシューティングブレーク・ウィズEQテクノロジー登場を記念した特別仕様車「Launch Edition(ローンチエディション)」の、9月以降の導入予定も発表されている。

【ル・ボラン編集部より】

かつてヴィジョンEQXXの提示した高効率技術が、ついに量産車として結実した。歴代CLAが両立してきた流麗なフォルムと特有のしなやかな乗り味は、新開発のMMAプラットフォームによりさらに前進。強力な回生と摩擦を意識させない自然なブレーキフィールは、EVの癖をブランドの哲学で巧みに昇華した結果だ。90年ぶりに前トランクを復活させる実用への眼差しにも老舗の矜持を見る。

なお、新型CLAのガソリンハイブリッドモデルについては、8月26日発売のル・ボラン本誌(2026年10月号)にてロードインプレッションと詳細な技術解説をお届けする。期待してほしい。

【画像21枚】超巨大スクリーンや90年ぶりの前トランクなど、その詳細を確認

Photo: Mercedes-Benz、LE VOLANT
LE VOLANT web編集部

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