モータースポーツ

ニュルブルクリンク24時間レースは「アウディR8 LMS」が総合優勝

終盤まで続いたポルシェとのバトルを制してトップに

第47回ニュルブルクリンク24時間レースは、最後の瞬間までスリリングな展開となった。大混戦となったレース終盤で、昨年の優勝チームのポルシェとのバトルを制して、4号車「アウディ・スポーツ・チームフェニックス」の「アウディR8 LMS」が2位に1ラップの差をつけて優勝した。ニュルブルクリンクを本拠地とする同チームはアウディのマシンで3度目、20年の歴史を誇るチームとしては5度目の総合優勝を果たしたことになる。

今回は、レースの大半で3台のアウディR8 LMSがトップ10を走行。レース終盤まで首位をキープしていたポルシェがタイムペナルティを受けたことにより、142周目に4号車のアウディR8 LMSが初めてトップに立つ。この時点でウォフルガンフ・ランド率いるCハーゼ/Kファン・デル・リンデ/Cミース/Rラスト組の「アウディスポーツ・チームランド」にも優勝の可能性が残っていた。このチームは、2017年のレースでアウディに勝利をもたらしている。しかし、残り2時間を切ったところでタイヤがバースト、リタイアを余儀なくされた。そのため、すべての希望は、Pカッファー/Fスティプラー/Dヴァンスール/Fフェルヴィッヒの4人のアウディスポーツドライバーに託され、結果として彼らは自分たちの仕事を完璧にこなした。

最終スティントを任されたのは若干21歳のベルギー人ドライバー、Dヴァンスール。ニュルブルクリンクで優勝するのはヴァンスール、そしてアイフェルで生まれ育ったカッファーにとって初めての体験となり、フェルヴィッヒにとっても嬉しい初勝利となった。

ヴァンスールは、今年の1月にドバイで開催された24時間レースに参戦。最新バージョンに進化を遂げたアウディR8 LMSに歴史的な初勝利をもたらしている。そしてケルン出身のスティプラーも、2012年にアウディでの優勝経験がある。

2009年以来、アウディスポーツ・カスタマーレーシングのGT3レースカーは世界中で開催された24時間レースで合計13度の総合優勝を果たしている。なお、Cハーゼ/Mフェスラー/Rラスト/Mヴィンケルホック組の「アウディスポーツ・チームカーコレクション」は、レース終了直前にタイムペナルティを受けて惜しくも表彰台を逃したが4位でチェッカーを受けている。

今回のレースでは、合計10台のアウディスポーツ・カスタマーカーが参戦。その内の9台が完走を果たしている。

H.Tanaka

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