特集

ジムニーの走りやすさを最優先! どこを取っても質実剛健なピストンウィッツのカスタム【ジムニー天国2020】

豊富なノウハウがあるからできる安定感があり安全なカスタム

ジムニーのカスタムの手法は、実はJB23/43である程度完成した感がある。ユーザー側にも「手を加えたジムニーとはこういう形」というひとつのイメージがあると思う。が、JB64/74があまりにノーマルで完成度が高いクルマゆえに、イジるのに高度なノウハウが必要になったことも確かだ。

だが、ピストンウィッツのJB64を見るかぎりでは、それは杞憂なようだ。先代のカスタムで蓄えた豊富なノウハウを基に、「乗りやすく安全でスタイリッシュなカスタム」を標榜した。

フル、セミ2タイプのレカロ製バケットシートを装着。オン・オフでパッセンジャーをしっかりホールド。

まず足回りのチューニングだが、同社オリジナルの2インチアップのサスキットを使っている。ビルシュタイン製ダンパーをコアに、コイルや補正パーツをキット化したものだ。現行ジムニーは、リフトアップ量によっては見た目のバランスが悪くなるため難しさがあるが、2インチアップというチョイスは見事に成功している。

繊細な造形が魅力の、アピオ・タクティカルフロントグリル。シャープな顔作りに有効なパーツだ。

さらに、同じくビルシュタイン製のステアリングダンパーを装着することで、リフトアップやタイヤ&ホイールのサイズアップによるハンドリングの悪化を改善した。

面積の広いスペアタイヤも、目を惹くドレスアップポイント。オリジナルカバーでしっかりカスタム。

タイヤは定番のジオランダーM/T。185/85R16と少々控えめなサイズを採用しているが、自然なハンドリングに加えて、無理のない見た目のバランスを実現している。

クラッチの接続感を大幅に改善するクラッチアジャストスペーサーセット。サイズが3種類用意される。

エクステリア用のドレスアップは意外と少ない。ジムニー用パーツではスタンダードなアピオのタクティカルグリルに、ハイブリッジファーストのフェンダーシルガード、サイドシルガードを装着。ノーマルの外観の良さを崩すことなく、さりげなくモディファイした。

排気系は5ZIGENのSPダブルサイレンサーマフラーを採用。排気音、フィーリング、見た目をすべて改善。

チューニングは、スロコンの装着をはじめ、走りやすさを最優先に。どこを取っても質実剛健な1台だ。

ロードホイールは、ジオランダーM/T(185/85R16)とデイトナFDX-J(5.5J×16)の組み合わせ。

吸収性はピカイチ! すでに熟成の足まわり

ハイレベルオールラウンダー。この言葉は、どこのショップも称されるのを望んでいる。しかし、実際はバランスこそ優れていてもイマイチ。武器がないのだ。武器というのは、他と違う決定的な優位性。それがあってこそ、ハイレベルオールラウンダーという敬称を吟味する土俵に名乗りを上げることが許されると思う。

スロコンを装着することで、スポーツ志向のユーザーにも対応。これだけでかなりスポーティになる。

ウィッツのJB64も目指すはハイレベルオールラウンダー。では、武器は? ウィッツにはビルシュタインという武器がある。江頭氏は、JB23から培ってきたビルシュタインマイスターとしての実績がある。今回のJB64ではかなり苦労したと聞いている。

携帯アプリでコントロールできる、TDIチューニングを装着。フィールの変わるオススメアイテムだ。

では実走して検証だ。まずオンロード。今回の仕様は2インチアップのスタビ付き。回頭性はニュートラル。レスポンスは小気味よくクイックすぎない。しっとりとしたハンドリングが好感持てる。クルマの挙動が穏やかで、多少の荒れた路面でも気にせず走れる。基本的に乗車フィールは柔らかく、乗り味はいい。ハードな印象は皆無と言っていい。それでいて一定量のロールで車体姿勢が決まる。これはスポーツ志向のユーザーが乗っても楽しく走れる。

スロットル直前に装着するチャンバー。瞬間的なアクセルオンに対してのレスポンス向上パーツだ。

次にオフロード。江頭氏の要望で、ダートをチョイス。当日の路面は、かなり荒れ放題。「いいの?」と聞くと、「どうぞ!」という返答。遠慮なしにアクセルをWFO。サスペンションがよく動いていなしてくれる。ギャップの吸収性が良い。安心感が高く、ドライバーにゆとりを感じさせてくれる。

ビルシュタインのステアリングダンパー。これ、重くならず効きはバッチリ!

クロカンステージも走ってみたのだが、さすがにスタビ付きではフロントのストロークは期待できない。しかし、接地感が分かりやすく扱いやすい。

江頭氏が煮詰めたビルシュタインダンパーと、オリジナルのコイルスプリングの組み合わせはかなりイイ。

現状、トータルバランス的にハイレベルオールラウンダーの最右翼と言えるサスペンションだ。

自由長はけっこう長く、今回はスタビ付きだが、ぜひスタビなしでのオフロードも試乗してみたい。

SHOP’s VOICE

サスペンションキットとホイール&タイヤをセットにした新車コンプリートカーの販売が、お客様からご好評いただいております。ジムニー専門店として培った20年のノウハウを注ぎ込み、お客様によって違うニーズを形にしていきたいと思います。

TUNER’s VOICE 江頭裕司さん

かなり苦労しましたけど、ようやくJB64用1インチUP/2インチUPと、JB74用2インチUP/3インチUPが完成しました。乗って楽しく、快適なサスペンションとなっていますので検討してください。

【装着パーツリスト】
TIRE&WHEEL
ヨコハマ ジオランダー MT 185/85R16 オープン
RAYS デイトナ FDX-J クリアブロンズ5.5J×16+20 37,000円/本
★SUSPENSION
PISTION ワークス BILSTEINキット(ワークススプリング2インチUP、ワークスBILSTEINダンパー、調整式ラテラルロッドF/R、キャスター補正ブッシュ、ロングブレーキホース、リア ラテラル補正ブラケット、スタビライザーセッティングブラケット、ABSホース補正ブラケット、車高センサー補正ステー)(250,000円)/PISTON ワークスBILSTEIN ステアリングダンパー(30,000円)/NEOPLOT スワンクロスメンバー(22,000円)
★ENGINE & POWER TRAIN
トライフォース  スロットルチャンバー(28,000円)/TDIチューニング Petrol Tuning Box(88,000円)/PIVOT スロットルコントローラー3Drive-Evo(18,000円)/5ZIGEN SP ダブルサイレンサーマフラー(79,000円)/Defi レーサーゲージ ターボ計(19,000円)/PISTON クラッチアジャストスペーサーSET(3,000円)/RA-NO’s アクセルアジャスター(7,500円)/DIXCEL プレミアムブレーキパッド(10,000円)/DIXCEL スリットローターSD(17,000円)
★EXTERIOR
PISTON スペアタイヤカバー 64番(4,800円)/APIO タクティカルフロントグリル(39,000円)/HB1st サイドシルガード 強化タイプ(30,800円)/HB1st フェンダーシルガード(16,500円)
★INTERIOR
RECARO RS-G SK フルバケットシート(114,000円)/RECARO SR-7 セミバケットシート(93,000円)/JURAN レースプロステアリング Speed(22,000円)/PISTON ホーンボタン(2,500円)/モンスタースポーツ ピラーメーターフード(16,000円)
【問い合わせ】ピストンウィッツ 0797-83-6633 http://www.witz.co.jp/piston/
テストドライバー:那須一博 ジムニー天国2020より転載
LE VOLANT web編集部

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