BセグメントSUVが2代目に進化。オペル初のピュアEV仕様「モッカ-e」を設定
グループPSAに属するドイツブランドのオペルはこのほど、フルモデルチェンジを受けて2代目となった新型「モッカ」を発表した。今年の晩夏より市場導入が始まる予定だ。
2012年に初代が誕生したモッカは、Bセグメントに属するコンパクトSUVとして登場。ドイツをはじめイギリスやフランス、イタリア、ロシアで確かな支持を受けてきた。
新型は全長が先代より125mm短い4150mmとなった一方で、前後のオーバーハングをいずれも60mm以上短縮。コンパクトボディながらタイヤをボディの四隅に配置し、新世代オペル・デザインを採用することによって、ダイナミックな走りのイメージを高めている。
プラットフォームはグループPSAで展開している「CMP(コモン・モジュラー・プラットフォーム)」が採用された。グループ内でこのCMPを用いているのは「DS 3クロスバック」が挙げられ、メカニカルコンポーネントなど一部を共有していることが推測できる。
パワートレインはまず、ピュアEV仕様から発表された。「モッカ-e」と呼ぶEV仕様には、136ps/260Nmを発揮するモーターと50kWhのバッテリーを搭載。300km(暫定値)の航続距離、そして150km/hの最高速を実現する。このピュアEV仕様に続き、ディーゼルおよびガソリンエンジン車がラインアップに加わる予定だ。
デザインでは、ボディ全幅に広がるフロントマスクの「オペルバイザー」が、新世代オペル車を主張する。シャープなラインが特徴の前後ライトも新世代オペル・デザインの重要な要素だ。ちなみに前後のライトはすべてLEDで、さらにヘッドライトには14の要素からなるマトリクス仕様「IntelliLux LED」を採用しているのは、このセグメントでは珍しい。
インパネに最大で10インチと12インチのふたつのディスプレイを配置するインテリアは、デジタル化に注力されており、シンプルながら使いやすさを感じさせるデザインにまとめられている。シートは人間工学に基づいた設計で、前席は6ウェイの調整機構を採用。アルカンターラまたはフルレザーの表皮が選べるのも、コンパクトセグメントとしては稀だ。
そのほか、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応するマルチメディアシステムや、万が一の事故などで救援要請が可能な「eCall」、アクティブレーンポジショニングシステムを含む先進の運転支援機能といった装備が惜しみなく採用されている。