特別な「アウディTT RSクーペ」には専用カラーリングを採用した内外装を採用。オプションで2シーター仕様も設定
10月15日、アウディは1980年に発表された「アウディ・クワトロ」の生誕40周年を記念して「TT RSクーペ」に40台限定のスペシャルエディション「TT RS 40イヤーズ・オブ・クワトロ」を設定したことを発表した。車両価格は11万1165.04ユーロ(約1384万円)からで、ドイツ市場だけで発売される。
アウディ独自の4輪駆動システム「クワトロ」のサクセスストーリーは、1980年3月のジュネーブ・モーターショーで発表された「アウディ・クワトロ」から始まった。このたび発表されたTT RSの限定モデルは、いまでもアウディの歴史を語るうえで欠かせない、このアウディ・クワトロの生誕40周年を祝うものだ。
ドライブトレインの基本は標準のTT RSクーペと同じだ。エンジンは9年連続で「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞した2.5L直列5気筒ターボで、400ps/480Nmのスペックが与えられている。7速DCT(Sトロニック)、そしてマルチプレートクラッチによって前後アクスルに駆動力を最適配分する「クワトロ」4輪駆動システムが組み合わされ、高水準のドライビングパフォーマンスを実現。0-100km/h加速は3.7秒、最高速は280km/hをマークする。
アルパインホワイトにペイントされるボディはボンネットやショルダー部、ルーフ、リヤに専用のヘリテージデカールが貼られ、アウディモータースポーツの伝統を表現。このカラーリングは1987年に米コロラド州で開催されたパイクスピーク・ヒルクライムレーズでヴァルター・ロールがドライバーを務め勝利を収めた「アウディ・スポーツクワトロS1」を彷彿とさせるものだ。
エクステリアでは、エアロダイナミクスを追求した専用のディテールも目を引く。中央にエアアウトレットを設けたカーボン製ボンネットフードに加えて、エプロンやスプリッターを装着したフロントバンパーやサイドシルトリム、ディフューザーを採用。ドア下部に貼られた「quattro」のデカールやホワイト塗装の20インチアロイホイール、レッドブレーキキャリパーと合わせて、エクスクルーシブ性の高いルックスを実現している。リヤクォーターウインドーには「40 Jahre(Yearのドイツ語) quattro」を示すロゴが入る。
インテリアでは12時位置にマーキングを施したアルカンターラ巻きのRSスポーツレザーステアリングホイールや、エクステリア共通イメージのカラーリングを施したセンターコンソールが特別なモデルであることを主張。センターコンソールやセンターアームレスト、ドアトリムにはホワイトのコントラストステッチが用いられているのも特徴的だ。
中央部にホワイトのハニカムパターンステッチを施した、レザー×アルカンターラのRSスポーツシートもこのモデルならではの仕立て。シートバックには「40 Jahre quattro」を表示する専用のロゴ入が入る。
標準モデルは2+2シーターのTT RSだが、このモデルではオプションで2シーター仕様が選択可能。その場合はリヤベンチにカーボン製のストラットクロスブレースが装着され、ボディの捻れ剛性をさらに向上させるとともに、約16kgの軽量化も実現する。