Garage Life

オトコマエ過ぎる! 3階建てリノベガレージは「ベスパ」「ラビット」が似合う「インダストリアル系」NYスタイル【ガレージライフ】

気分はまるでNYブルックリン! ちょっと”危険なニオイ”がする、オトコゴコロをくすぐるニューヨークスタイルのガレージ

ポップアートやヒップホップカルチャーを牽引してきたモダンアートの聖地、ニューヨーク。広大な北米大陸の中で最も人口が密集した都市のひとつであるここは、制約のあるスペースでいかに効率的かつ快適な生活を送ることができるか、という点において、もっとも進んでいる場所といえるだろう。ここで紹介するガレージハウスは、ニューヨークのアパートメントホテルのような、モダンでありエリートビジネスマンのライフスタイルを支えてくれる雰囲気を持つものだ。


船乗りのビルをリノベーションでNYスタイルに
ガレージ、リビング、書斎など、コンパクトにまとめつつ、どれも個性の強いアクティブなスタイルとなっているこちらのガレージハウス。この建物は、船乗りが住んでいたというビルをリノベーションし、現在の状態へ仕立てられたという。インテリアは北欧スタイルに近い雰囲気でまとめられており、それはそれとしてとても雰囲気の良いものだったのだが、オーナーがニューヨークのブルックリンに滞在していた際に受けたインスピレーションを反映して、今回手が加えられたのだそうだ。

オトコマエなスタイルに変身!

ニューヨークとひと言でいっても広く、その中でもブルックリンは特殊な地域である。ここ20年ほどは黒人文化がよく取り上げられてきたが、19世紀終盤には世界的に有名なギャングスター、アル・カポネを輩出した場所でもある。簡単に書けば、治安の問題も抱えているようなエリアなのである。ただし、そういった”危険なニオイ”というものに、どうしてかオトコゴコロは惹かれてしまう。そんなニューヨークスタイルに生まれ変わったガレージハウスの内部を覗いて行くとしよう。
遊び心あふれるギミック
昔から好きでさまざまなバイクに乗ってきたというオーナー。ヴェスパやラビットなどのヴィンテージスクーターのために1階に設けられたガレージは、床に敷き詰められた六角形のタイルや、作り付けの書棚とその奥に使われたストライプのクロスなど、モノトーンカラーで統一。そこにバイクがなければガレージだということを忘れさせてくれるような素敵な空間に纏められている。
もともとはクルマを入れるためだけのガレージだったが、思いきってバイク用と割りきったことで、スペースのゆとりを生んだ。この場でメンテナンスも行えるし、ポンとそこにヴィンテージスクーターが置かれただけで、ショーアップされたステージのようになっている。

シンプルで広々した居住空間
2階に移るとリビングキッチンをメインにシャワールームなどが設けられている。キッチンの面積が大きく取られており、それでいながらも必要なものに直感的に手が届くような工夫がされている。その場で作業する人のことを良く考えた設計になっているのだ。シャワールームにはバスタブはあえて置いていない。どこの家に行ってもバスタブがある日本では馴染みがないかもしれないが、海外ではシャワーのみというスタイルは割と多いのだ。

そして3階はいかにも仕事に没頭できそうな落ち着いた雰囲気の書斎と、その隣にくつろぎの時間をもたらしてくれるセカンドリビングが設えられた。シックでありながらどこかアヴァンギャルドな感じがするのは、ニューヨークスタイルならではといったところか。

どの場所にいても日本にいることを忘れさせてくれるような仕立てには、こだわりを感じずにはいられない。休日にはジャズをBGMにウイスキーグラスを傾ける。そんなアダルトなシチュエーションが似合うガレージハウスである。

取材協力・施工:株式会社TDF

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