タイヤ

アドバンブランドならではの走行性能とプレミアムSUVにふさわしい静粛性を実現!「ヨコハマ アドバンV61」

アドバンV61

2022年より、SUV向けの新車装着タイヤとして好評を博しているアドバンV61が、改めて補修用タイヤとしてリリースされた。オンロードを重視のプレミアムタイヤゆえ快適な乗り味を披露してくれたのだ。

転がり抵抗の低さが体感でも確かめられる

横浜ゴムは、オンロード前提のSUV向け主力タイヤとしてブルーアースXT AE61(以下XT)と、欧州の速域に合わせて開発されたアドバンスポーツV107をラインアップしてきた。ただ、XTはクロスオーバーSUVを含む小型車に合わせたサイズ展開。そのため、国内の中大型SUV向けの主力タイヤがなかった。
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だが、国内のSUV市場は拡大が続いている。特に、中型車の市場拡大の勢いは明らかで、大型車を加えると、市場規模は小型車の倍以上になるとのこと。そこで、2022年よりプレミアムSUV向けの新車装着タイヤとして投入していたアドバンV61(以下V61)を、補修用タイヤとしてサイズ展開を拡大し中大型SUV市場への対応を開始したのだ。新車装着タイヤとしての納入実績は、レクサスRXやマツダCX-60/80などで、求められた性能は、低転がり抵抗と操縦性/安定性と静粛性(低車外騒音)の向上だったという。

ADVAN V61

アドバンV61

トレッド中央に3本のストレートリブが配され高速域の直進安定性を確保し、外側のブロックは大きめでありコーナリング時の剛性を高め正確な応答性を実現。パターンは左右非対称なのでドライとウェットの性能が高次元でバランスしている。

そうした背景があり、新展開されるV61は「航続距離に貢献し、快適性を追求したSUV専用プレミアムサマータイヤ」を商品コンセプトとしている。低転がり抵抗はICEであれば燃費、BEVであれば航続距離に直結するだけで近年では重要度が増している。
実際に、V61の転がり抵抗は10段階評価で最高レベルを獲得しているそうだ。今回参加した試乗会では、まずbZ4XにXTを履きNレンジでスロープを下り停止までの空走距離を計測。V61に履き換え同条件で試したところ、空走距離はボディ全長で約1台分以上伸びることが確認できた。
アドバンV61

自らの試乗中には、50km/hからNレンジで空走させたところXTに対してV61は体感で違いが分かるほど滑空しているかのように思えた。発熱を抑制するタイヤ構造や接地面の均一化を図る専用プロファイルと専用コンパウンドなどがもたらした効果だ。
さらに、V61の特徴は低転がり抵抗を実現していることだけではない。試乗中のスラロームでは、ステアリング操作の通りの応答性を示してくれる。素早く切り込んでも応答性の遅れがなく、操縦性のスポーティさも実感。XTの応答性は、V61よりもマイルド。それでいて、XTは接地感がやや硬め。V61はトレッドで路面の突起を包み込むように吸収し、乗り心地の快適性は期待を超える。

アドバンV61

特設コースではスポーティな操縦性を実感。それでいて突起通過時の突き上げ感はない。

コーナリングでは、特設コースだったので限界付近の性能まで試してみた。コーナリング中に速度を上げると狙ったラインのアウト側に膨らみ始めるが、ステアリングを切り足せば回避が可能。舵の奥行きが深いということは、ステリング操作に頼れる領域が広いことも意味するだけに安心感の高さに結びつく。
しかも、中大型SUV向けのタイヤなので高重量に対応する専用構造を採用。それだけに、コーナリングの限界付近までタイヤが腰砕を起こしたりダダダッという感じで断続的に滑るスティックスリップが発生したりすることがなく安定性は高い次元に達している。

アドバンV61

レクサスLBXはV61を新車で装着。Bセグ最高レベルの静粛性を得た理由が確認できた。

一般路では、V61とアウトランダーの組み合わせが好印象。アウトランダーの純正装着タイヤは、優れた運動性能を実現していることでは定評があるブリヂストンのアレンザ001だ。V61は、シッカリ系の接地感といい高い直進性といい運動性能は勝るとも劣らずだった。
アドバンV61

しかも、静粛性はアウトランダーの特徴を際立たせている。ザラついた路面通過時に聞こえるゴーッというロードノイズの音量が抑えられ、それが室内で響くことがないのでスッキリ感がある。EV走行時に、エンジン音によるマスキングができずロードノイズが浮き出してしまうこともなかった。アドバンV61の新車装着タイヤは、サイズが合えば補修用としても選択可能。今後は、補修用タイヤを含め全17サイズが展開される。
問い合わせ先=横浜ゴム TEL0120-667-520 https://www.y-yokohama.com

萩原秀輝

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在学中よりレポーターとして活動し、ツーリングカーレースにも参戦。それらの経験を生かし「クルマの走り」と「ドライビン グの理論」について深い洞察力を持つ。また、クルマに対する知識とドライビング理論に基づき、自動車メーカーなどが主催する安全運転教育の講師を務めた経験も多数。A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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