1世紀以上の歴史を紡ぐ最高傑作がデビュー
ロールス・ロイス・モーター・カーズは2026年7月18日、オーストラリアのヘイスティングス・ストリートにて開催された「ヌーサ・コンクール・デレガンス」において、同イベントへの初参加を果たした。また、これに際し現地のブリスベン・ディーラーは、ヌーサの海岸が持つ精神にインスピレーションを得たとされるビスポーク車両の「ゴースト・エクステンデッド」を製作した。
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年内にはコレクション第2弾製作も予定
今回製作されたこの車両、「ヌーサ・コレクション・シリーズ #1」は、ロールス・ロイス・モーター・カーズ・ブリスベンが継続的に展開するビスポークシリーズの第1弾となるものであり、年内には早くも同コレクション第2弾の製作が開始される予定であるという。
イベントにおいて同車はパレードの先導役を務め、その後ディーラー主催の「ヌーサ・コンクール・ロングランチ」にて正式に披露された。この一連の取り組みは、1906年に始まり今日まで同社のビスポークの伝統を通じて受け継がれている、ロールス・ロイスとオーストラリアの深い関係性を継続し、象徴するものであるという。
ヌーサ・コンクール・デレガンスは、100台以上の希少かつ歴史的に重要な車両が集結する権威あるイベントである。ヌーサの海岸沿いでは、車両の展示に加えてファインダイニング、ファッション、ラグジュアリーなライフスタイル体験の厳選されたプログラムも併催された。この華やかな場が、ヌーサ・コレクション・シリーズ #1のデビューの舞台となったのである。以下、この車両の特徴を見ていこう。
海と空、海岸線の色を表現
英国グッドウッドにあるロールス・ロイスの本社で手作りされたヌーサ・コレクション・シリーズ #1は、シルバーとミッドナイト・サファイアで仕上げられたエクステリアを特徴としている。これは、ヌーサの海と空、海岸線の色を表現したものだ。さらに、グレース・ホワイトのコーチラインが全体のアクセントとして添えられている。
インテリアのリアキャビンは快適さとプライバシーを重視した構成となっている。後部座席に快適性をもたらすセレニティ・シートを採用し、リア・シアター構成、マッサージシート、エレガントなピクニックテーブルを組み合わせることで、海岸沿いの道路から市内中心部へ向かう際にも、無理なく豪華な移動空間を提供する。
ベース車両にゴースト・エクステンデッドが選ばれた理由は、特別注文の歴史的背景と現代のロールス・ロイスのデザインを結びつけるためであり、初代「シルバーゴースト」をオーストラリアの交通機関黎明期のアイコンへと押し上げた「信頼性」へのオマージュでもある。
1906年に始まった歴史とは
イベント当日、ヌーサ・コレクション・シリーズ #1はヘイスティングス・ストリート沿いでのパレードを先導し、沿道に集まった何千人もの観客の前を走行した。パレードの終了後、ロールス・ロイス・モーター・カーズ・ブリスベンは顧客やブランドの愛好家を「ヌーサ・コンクール・ロングランチ」に招待。
ヌーサの活気ある屋外のグルメシーンを舞台に開催されたこの集まりは、1世紀以上にわたる同ブランドの遺産を振り返りつつ、オーストラリアにおけるロールス・ロイスの永続的な魅力を参加者とともに祝う機会となった。
ヌーサは、世界的な海岸沿いリゾート地のいくつかと共通する静かな親和性を持っており、その控えめなエレガンスと強い「場所の感覚」は、長年にわたりロールス・ロイスの顧客を惹きつけてきたという。そこには、1世紀以上前に遡る同社とオーストラリアの歴史的関係があるとされる。
1906年、アーチボルド・ブラック氏がオーストラリア人として初めて同社の車両「20 H.P.」(製造54台目の個体)を注文した。その後10年強の間に、オーストラリアの過酷な道路や気候に対する高い信頼性が評価され、61台もの「シルバーゴースト」が同国へ上陸することとなったのだ。
強化された「コロニアル」スプリングや、エンジンの熱を逃がすルーバー付きボンネットなど、現地市場向けに特別に開発された改造は、オーストラリアの顧客に対するブランドの長年の柔軟なアプローチを物語っている。この繋がりは時代を超えて存続しており、今日では、同国の特徴的な風景やライフスタイル、顧客の感性を反映する現代のラインナップやビスポーク・モデルを通じて表現されている。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ・ブリスベンにとって、サンシャイン・コーストは単なる目的地に留まらない。それは、地域の風景、光、ライフスタイルを反映するビスポーク(特別注文)モデルを生み出すためのインスピレーションの源泉となっている。それぞれの車両は所有者にとって最も重要な場所や経験によって形作られる、所有者自身のパーソナルな表現として構想されているのである。
ふさわしい場所における理想的なデビュー
本イベントの参加に関し、ロールス・ロイス・モーター・カーズのアジア太平洋地域ディレクターであるアイリーン・ニッケイン氏は、次のように述べている。
「オーストラリアは、ロールス・ロイスの歴史において際立った位置を占めています。その歴史は1906年に始まり、世界で最も過酷な道路のいくつかでブランドの精神を生かし続けてきた、何世代にもわたるお客様、コーチビルダー、そして管理者たちによって支えられてきました。独自の控えめな海岸の優雅さの伝統を持つヌーサは、その物語を続けるのに自然な場所です」
「ロールス・ロイス・モーター・カーズ・ブリスベンが、完全に独自の一台のモーターカーを通じてこの歴史に命を吹き込み、由緒、職人技、時代を超越したデザインを明確に高く評価する愛好家のコミュニティとそれを共有できたことを、嬉しく思います」
また、ロールス・ロイス・モーター・カーズ・ブリスベンのブランドマネージャー、ベンジャミン・シュルツ氏も以下のように語っている。
「ヌーサ・コンクール・デレガンスは、クイーンズランド州の自動車カレンダーを定義するイベントの一つであり、このコミュニティとこの海岸線のために特別に作られたモーターカーで、ロールス・ロイス・モーター・カーズ・ブリスベンの初登場を飾るのに理想的です」
「ヌーサ・コレクション・シリーズ #1の特別注文において、コーチラインからキャビンに至るまで、すべての細部がヌーサ自体の個性、すなわちリラックスし、洗練され、間違いなく海岸沿いであることを語りかけるようにしたいと考えました。ヘイスティングス・ストリート沿いのパレードを先導する姿を見られたことは、当ディーラーにとって思い出深い出来事となりました」
【ル・ボラン編集部より】
現行型ゴーストは「ポスト・オピュレンス(脱・贅沢)」を掲げ、虚飾を排した静謐なデザインを特徴とする。今回の豪奢なビスポーク仕様は一見するとその哲学と相反するが、彼らの本質は「その土地の風土との調和」にある。1世紀前、豪州の過酷な環境に合わせて足を鍛え上げた歴史がそれを証明している。広大なキャビンを持つゴースト・エクステンデッドは、単なる移動空間ではなく、ヌーサの海岸線という風景を取り込むための余白だ。土地の記憶を意匠へと落とし込むアプローチこそ、現代の究極の贅沢である。
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