
交通安全×オシャレとは!?
日産は、交通安全に関する研究内容を体験できるメタバース上の撮影スタジオ「NISSAN Heritage Cars & Safe Drive Studio」に、横断歩道の重要性を学ぶ新コンテンツを加え、2025年3月7日より公開した。このスタジオは、交通事故削減に向けて、日産が大学等公的研究機関であるアカデミアと連携して活動する「交通安全未来創造ラボ」が監修している。
同ラボで特別研究員を務める相模女子大学の角田千枝教授は、「交通安全×オシャレ」をテーマに、歩行者・自転車・ドライバーそれぞれの安全意識を高める研究に取り組んできたという。2022年には、歩行者に視認性の低い黒い衣服が好まれていることや、歩行者の方がドライバーよりヒヤリ経験が多いことを発表。
2023年には、新潟大学と協力し、実車とフィギアを用いて、モノトーンの服装の視認性を調査した。2024年には、お茶の水女子大学と共同で、有彩色の服装の視認性を研究。昼間は目立つ色でも夜間には見えにくくなる場合があることや、青や紫は鮮やかでも高齢ドライバーから気づかれにくいことなどの成果を発表している。
そして今回の研究では、文化学園大学の内山竜多准教授と協力し、歩行者が夜間に「横断歩道」と「横断歩道のない場所」を渡る場合、服装の色がドライバーからの「気づきやすさ」にどのような影響を与えるかを検証したという。実験の結果、元々見えやすい白色はどの条件でも見えやすさに変わりはないが、その他の色では「横断歩道」を渡る歩行者の方がドライバーに気づかれやすくなることが明らかになったとのことだ。
同スタジオでは、「没入感のある体験を通して、歩行者が横断歩道を渡ることの重要性や、ドライバーが注意すべきポイントを学ぶことができ」るという。また3月6日には、メタバース上のスタジオの一般公開に先立ち、お披露目会を開催。角田教授が研究成果を紹介した後、「VR交通安全ファッションショー」も実施された。
VRクリエイターがモデルとしてオリジナルファッションで登場し、角田教授と内山准教授が「交通安全×オシャレ」の観点から講評。楽しみながら交通安全を「自分ゴト化」できる交通安全啓発イベントとなったとのこと。
なお、今回の研究成果を反映したギミック(横断歩道+歩行者アバター)は今後メタバース上のスタジオで常設となり、来場者はボタン操作で体験できるという。
【利用条件】
公開先:VRChat上 ワールド検索から「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」を選択
対応:PCVR 接続、あるいはデスクトップモード Meta Quest(3s以上を推奨)、Pico(4以上を推奨)、Android端末
費用:無料