
絶景の富士を背に欧州車が輝く祭典、7年の時を経て復活
イタリアのヒストリック・コンパクトカーであるフィアット「500(チンクエチェント)」を専門に所蔵・展示する「チンクエチェント博物館」(愛知県名古屋市)は、欧州車オーナー待望のカーイベント「富士トリコローレ2025」を、2025年9月28日(日)に開催すると発表した。同イベントは2018年を最後に休止していたが、7年ぶりに復活する形だ。会場は「日本でいちばん富士山に近い」と言われる研修施設、「人材開発センター 富士研修所」(山梨県富士吉田市)。富士の雄大な姿を背景に、広大な芝生広場へ個性豊かな欧州車が集結する光景は、まさに圧巻の一言に尽きるだろう。
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20世紀生まれの欧州車とオーナーを応援したい!
主催者であるチンクエチェント博物館は、単なるクラシックカーの展示施設ではない。歴史的価値を持つクルマを後世に伝えるべき文化遺産と捉え、その保護・保存活動に力を注いでいる。特に、クラシック・フィアット500に代表される20世紀生まれの欧州車を、失われゆく“絶滅危惧車”と位置づけ、その価値を次世代へ繋ぐことを重要な使命としている。
この理念を象徴するのが、今回のイベントで新たに設けられた「20世紀枠」である。これは、2000年までに生産された欧州車を対象に、参加料金を通常より割り引くという試みで、「20世紀生まれの欧州車を愛するオーナーを応援したい」というチンクエチェント博物館の強い思いが込められている。
この取り組みは、同博物館が2025年3月に初開催した20世紀の欧州車に特化したイベント「チッタミラマーレ」とも軌を一にするものであり、歴史あるクルマとそのオーナーへの敬意を示す一貫した姿勢の表れである。
多彩な参加プランで見学だけももちろんOK
参加者がそれぞれのスタイルで楽しめるよう、多様な参加プランが用意されている点も、富士トリコローレの大きな魅力といえる。
じっくりとイベントを堪能したい参加者には「前泊プラン」が最適だ。イベント前日に会場の富士研修所に宿泊することで、参加車両がまだ少ない落ち着いた環境の中、富士山を背景にした愛車の記念撮影を心ゆくまで楽しめる。客室は全室シャワー・トイレ付きで、富士山の雪解け水を利用した大浴場も利用可能だ。
もちろん「当日参加プラン」で気軽に参加することもできる。会場の芝生広場は広大で、当日の朝に来場しても十分な駐車スペースが確保されている。また、同じ車種やブランドのオーナーズクラブなどが集う「グループミーティング」の場として会場を利用することも可能で、オーナー同士の交流を深める絶好の機会となるだろう。
さらに、車両を持たない自動車ファンも「見学プラン」でイベントに参加できる。会場に並ぶ美しい欧州車を眺めるだけでなく、イベント内で催されるビンゴゲームにも参加可能だ。
各プランの参加料金は以下の通り設定されている。「前泊プラン」は参加費4000円/台と別途宿泊費(事前支払い)。「事前参加登録プラン」は4000円/台(事前支払い)で、このうち「20世紀枠」該当車両は3800円/台となる。事前登録なしの「当日参加プラン」は5000円/台(当日支払い)。「見学プラン」は1500円/台(当日支払い)。
愛車と過ごす心豊かな秋の時間を提案
チンクエチェント博物館は、イベント主催に留まらず、イタリア本国に残る旧い車両を再生して日本で販売するなど、クラシックカーの保護・保存活動を具体的に実践している。また、「今の愛車をより長く大切に乗り続けたい」というオーナーの声に応えるカー・ケア・プログラムの提案も行うなど、多角的にカーライフをサポートすしている。同博物館が主催するイベントは、常にロケーションにこだわり、周辺の自然や観光も含めて楽しめる非日常的な体験価値を提供してきた。それは、イベントを通じて、愛車と過ごす心豊かな時間そのもの、すなわち上質なカーライフスタイルを提案したいという一貫したビジョンがあるからに他ならない。
7年の時を経て復活する「富士トリコローレ2025」。それは、秋の美しい一日を彩る欧州車の祭典であると同時に、自動車文化の継承という主催者の熱い情熱に触れるまたとない機会となるだろう。
■富士トリコローレ2025 イベント概要
開催日:2025年9月28日(日)
会場:人材開発センター 富士研修所(旧富士カーム)
募集台数:400台
応募資格:欧州車(四輪・二輪)、メーカー・年式は問わない
主催:チンクエチェント博物館
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、イタリア政府観光局
協賛:Stellantisジャパン株式会社
公式ウェブサイト:https://ciao500ciao.wixsite.com/fujitricolore2025