「機能美」を極めたミドルサイズSUVの最新形態。伝統の意匠と先進制御がもたらす「感情の力学」
ステランティスジャパンは2026年3月17日、都内で新型モデルのプレス発表会を開催し、アルファ・ロメオのミドルサイズSUV「トナーレ(TONALE)」の新型モデルを国内初披露した。ブランドの新たなメッセージ「美しき情熱が進化する」を体現したこのモデルは、フロントデザインの大胆な刷新に加え、走行性能と品質の大幅な向上を図っている。熱気に包まれた発表会場から、新型トナーレの全貌とアルファ・ロメオが描くクルマづくりの真髄を、登壇者の言葉とともに速報でお届けする。
【画像96枚】美しき情熱の進化を目撃せよ。新型「トナーレ」から世界限定63台の究極モデル「ジュリア クアドリフォリオ コレッツィオーネ」まで、最新アルファ・ロメオの全貌を見る
アルファの成長を牽引し、情熱を「再点火」する新型トナーレ
発表会の冒頭、アルファ・ロメオブランドCEOのサント・フィチリ氏からのビデオメッセージが上映された。フィチリ氏は日本のファンに向け、「アルファ・ロメオにとって、日本は単なる市場以上の存在です。私たちのクルマに込められたヘリテージと情熱の魂を理解してくれるコミュニティがあります」と語り、新型トナーレが日常の中で本物の感情を呼び覚ます存在であることを強調した。
続いて登壇したステランティスジャパンの成田 仁代表取締役社長は、アルファ・ロメオブランドが昨年導入した新型コンパクトスポーツ「ジュニア」の成功などにより、前年比171%という輸入車ブランドでトップクラスの成長を記録したことを明かした。
「効率や利便性が重視される時代であるからこそ、数字として表れる性能やスペックだけではなく、美や官能、そして情熱といった人の心を揺さぶる感性の体験がより求められています」と力説。「ジュニアが生み出したアルファ・ロメオへの熱狂を、このトナーレがさらにリイグナイト、再点火いたします」と成田社長は語り、この新型トナーレが同ブランドのさらなる成長を牽引する中核モデルであると宣言した。
「感情の力学」が生み出す新しいラグジュアリー
次にマイクを握ったイタリアンブランド事業部の黒川進一事業部長は、アルファ・ロメオの哲学を「感情の力学(La meccanica delle emozioni)」と表現する。「デザインで心を奪い、ステアリングを握れば乗り手の感情を揺さぶり、生身の自分を呼び覚ます。アルファ・ロメオとのドライブはマシンとの対話ではなく、生身の人間と対話しているような感覚です」と熱弁を振るい、ブランドの特異性を“徹底したアンチコモディティ”という言葉で表現した。
新型トナーレが提供するのは単なる移動手段としての機能ではないという。「効率よく移動するだけではなく、ドライブそのものに没頭し、五感を通じて充足感を得る。これこそが、アルファ・ロメオが提唱するウェルビーイングという価値を軸にした新しいラグジュアリーです」と黒川事業部長は語り、デジタル制御が溢れる現代社会において、運転する喜びと対話を追求するブランドの姿勢を鮮明にした。
伝統の名車からインスピレーションを得たエクステリアと上質なインテリア
新型トナーレの最大の特長であるエクステリアデザインについて、デザイン責任者のアレハンドロ・メソネロ・ロマノス氏はビデオメッセージで「デザインが機能しているなら、すべてを完全に変える必要はありません。今回行ったのは、フロントエンドを進化させ、冷却要件を満たしながらより魅力的な顔つきにすることです」と解説した。
続いてプロダクトマネージャーの児玉英之氏から詳細が語られた。ブランドを象徴する盾形グリル「スクデット」は、1967年型をルーツとする「33ストラダーレ」などにも通じる造形を現代的にアレンジし、より立体的で存在感のあるボーダーライン模様のデザインへと生まれ変わった。さらに、スクデットの横には「アゾレ」と呼ばれる4つの開口部が新たに採用された。児玉氏は「156の初期型ですとか、あるいはジュリア クアドリフォリオのGTA、これらからインスピレーションを得たヘリテージです」と説明。この変更に伴いフロントバンパーのエアインテークも拡大され、ラジエーターの冷却効率と空力性能が向上している。
ボディサイズにも細やかな手が加えられた。全長を10mm短縮して美しいプロポーションに磨きをかけると同時に、前後トレッドを左右4mmずつ拡大。これにより、デザイン性を保ったまま、取り回しやすさと走行時の安定感を高い次元で両立させている。
ボディカラーは新色の深みのある「モンツァ グリーン」や、ジュニアでも人気の鮮やかな「ブレラ レッド」を含む全5色が用意されている。インテリアにおいては、シートカラーのラインナップが拡充され、上級グレードにレッドのナチュラルレザーが新たに追加された。ダッシュボードやドアパネル、センターアームレストにもレッドステッチが施され、情熱的で上質な空間を演出している。
走りの熟成と徹底した品質向上
走行性能の進化も見逃せない。1.5Lガソリンターボエンジンと48Vの電動モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム(今回から呼称をIbridaへ変更)を搭載し、システム最高出力175psを発揮。エンジン制御や可変バルブタイミングの徹底的な見直しにより、0-100km/h加速は従来の8.8秒から8.5秒へと0.3秒も短縮され、よりスムーズで力強い加速を実現した。
また、生産工程ではボディ塗装の状態を360度スキャンして検知するカメラシステム「イーグルアイ」を初導入し、塗りムラや剥がれを高精度で検知する体制を強化。さらに、先進運転支援システム(ADAS)の検知設定を見直した新ソフトウェアを採用し、強い日差しや雨滴による誤検知を防止するなど、品質と信頼性の面でも多角的な改善が図られている。
グレードはファブリックシート等を備えるエントリーモデルの「Sprint(スプリント)」と、20インチの三つ葉デザインホイール(フォリ)やレザーシートを備える上級の「Veloce(ヴェローチェ)」の2種類が展開される。メーカー希望小売価格(税込)はスプリントが5,990,000円から、ヴェローチェが6,530,000円からとなっており、全国のアルファ・ロメオ正規ディーラーで3月17日より発売。デビューフェアは4月18日から26日にかけて実施される予定だ。
究極のクアドリフォリオや限定モデルも同時発表
この発表会では、新型トナーレに加えて、アルファ・ロメオの情熱を究極の形で体現する特別なモデルについても言及された。高性能スポーツセダン「GIULIA Quadrifoglio Collezione(ジュリア クアドリフォリオ コレッツィオーネ)」および高性能スポーツSUV「STELVIO Quadrifoglio Collezione(ステルヴィオ クアドリフォリオ コレッツィオーネ)」である。
1963年に誕生した名車「ジュリアTiスーパー」への敬意を込め、両モデルあわせて世界でわずか63台のみが限定生産され、日本にはそのうち13台が導入されて抽選販売される。専用の赤色(コレッツィオーネ レッド)を纏うボディや随所に配されたカーボンパーツが特長で、メーカー希望小売価格(税込)はジュリアが19,630,000円、ステルヴィオが20,100,000円となっている。
さらに、コンパクトモデル「ジュニア」の限定車「エディツィオーネ ビアンコ」についても好調な販売状況が報告され、アルファ・ロメオが持つ多彩なラインナップの魅力と勢いが改めてアピールされる場となった。
【画像96枚】美しき情熱の進化を目撃せよ。新型「トナーレ」から世界限定63台の究極モデル「ジュリア クアドリフォリオ コレッツィオーネ」まで、最新アルファ・ロメオの全貌を見る































































































