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【BMW】航続750kmの次世代FCEV!「iX5ハイドロジェン」が革新フラットタンクの全貌を公開

BMW、新型「iX5ハイドロジェン」の革新的タンク技術を発表。航続距離は最大750kmへ

BMWグループは2026年4月9日、次世代の燃料電池車「BMW iX5 Hydrogen(ハイドロジェン)」に搭載する新しい水素タンク技術を発表した。「BMW水素フラット・ストレージ」と呼ばれるこのシステムは、車両の居住空間を一切損なうことなく、最大750kmの航続距離を実現する。充填時間は5分未満と実用性も高く、多様な駆動方式を同一ラインで製造できる柔軟性を備えており、2028年の本格導入に向けた大きな一歩となる。

【画像24枚】航続距離750kmを実現する革新構造。BMW「iX5ハイドロジェン」に搭載されたフラット型水素タンクを写真で確認する

独自構造のフラット・タンクで最大750kmを走行

新たに開発されたタンクシステムは、炭素繊維強化複合材で作られた7つの高圧タンクから構成される。これらを並列に接続し、頑丈な金属フレームに収めた画期的な構造を採用している。システム全体で少なくとも7kgの水素を貯蔵でき、空の状態からでも5分未満で素早く安全に充填を完了することが可能である。

この設計の最大の特徴は、個別の圧力容器を単純に並べるのではなく、複数の小部屋を接続してひとつの密閉ユニットを形成し、中央のメインバルブで一括制御する点にある。これによりスペース効率が飛躍的に向上し、最大750kmという長い航続可能距離を達成した。BMWはこの独自技術に関して複数の特許を出願しており、700気圧の高圧タンクを車両の骨格に組み込むことで物理的な安全性も高めている。

室内空間を一切犠牲にしない「設置のテトリス

この新しいストレージ技術は、第6世代の高電圧バッテリーとの互換性を持たせつつ、車両の床下などに効率よく収まるよう設計されている。そのため、大容量の燃料電池システムを搭載しているにもかかわらず、室内の広さや使い勝手が損なわれることはない。BMWの開発担当役員であるヨアヒム・ポスト博士は、これを「設置のテトリス」と表現し、顧客が妥協することなく真のBMW X5を選択できると自信をのぞかせる。

走行性能においても、BMWならではの「駆けぬける歓び」は健在である。これまでの世代よりも高効率で強力な、最新の第3世代燃料電池技術に加えて、新しい駆動・シャシー制御ソフトウェア「ハート・オブ・ジョイ」や、ダイナミック・パフォーマンス・コントロールを搭載している。環境性能とスポーティな走りを高い次元で両立させている点も、このモデルの大きな魅力である。

柔軟な生産体制と2028年の本格導入に向けた戦略

新型X5のアーキテクチャーは非常に柔軟性が高く、この水素モデルも、バッテリー式電気自動車やプラグイン・ハイブリッド、従来の内燃エンジン車と同じ生産ラインで製造できる。バッテリーなどのエネルギー貯蔵システムや駆動部品の寸法・仕様を統一して技術的な複雑さを減らすことで、生産コストの削減と効率化を実現している。1つのモデルで5種類もの駆動方式に対応できる点は、BMWが掲げる特定の技術に偏らないテクノロジー・オープンの姿勢を体現している。

本プロジェクトのパワートレインおよびタンクシステムの開発には、ドイツの連邦デジタル・交通省から1億9100万ユーロ、バイエルン州から8200万ユーロという巨額の公的資金が投じられており、産官学が連携して開発を後押ししている。エネルギー源を多様化し、特定のインフラやサプライチェーンへの依存を減らす水素技術の利点を最大限に活かす構えである。BMWは今回の技術革新により、2028年に同社の生産ネットワークへiX5ハイドロジェンを広範に導入していくための確かな道筋をつけたと言える。

【ル・ボラン編集部より】

2023年の実証実験開始時、「iX5ハイドロジェン」の航続距離は約500kmであった。そこから数年、新開発のフラット・タンク技術により居住空間を削ることなく750kmへと一気に引き上げてきた事実に、特定の動力源へ偏らないBMWの「テクノロジー・オープン」戦略のしたたかさが窺える。大柄なボディにFRスポーツのごとき痛快なハンドリングを宿すX5。その骨格へパズルのように水素タンクを組み込み、エコカーの免罪符に甘んじることなく「駆けぬける歓び」を貫徹する姿勢は、まさにミュンヘンの矜持である。

【画像24枚】航続距離750kmを実現する革新構造。BMW「iX5ハイドロジェン」に搭載されたフラット型水素タンクを写真で確認する

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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