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NISMO×6速MTの帰還。日産「フェアレディZ」マイナーチェンジが提示する内燃機関スポーツの到達点

日産「フェアレディZ」がマイナーチェンジ!

日産自動車は2026年8月27日、「フェアレディZ」および「フェアレディZ NISMO」のマイナーチェンジを発表し、同日より発売を開始した。初代S30型から受け継がれるロングノーズ・ショートデッキのプロポーションを特徴とするフェアレディZだが、今回のマイナーチェンジではそのヘリテージをさらに深化させている。歴代モデルへのオマージュを散りばめつつ、走りの楽しさとクルマとの一体感をさらに高めた新型の詳細を見ていこう。
【画像28枚】走りの深化と伝統の融合。日産「フェアレディZ&NISMO」がマイナーチェンジで魅せた“Zらしさ”の極意

歴代Zの記憶を呼び覚ますデザインと走りの熟成

標準モデルの最大のトピックは、歴代モデル(S30型〜Z32型)に採用されていた「Z」モチーフのエンブレムがフロントフェイスに復活したことだ。エクステリアには、フロントノーズ先端を延長させた新造形のフロントバンパーを採用し、より低くワイドなスタンスを実現している。さらに、ダクトやソナーの配置を見直すことで、空気抵抗の低減とフロントリフトの抑制を両立させた。

足回りには、3代目(Z31型)のエアロディッシュデザインをオマージュした、特徴的な幾何学パターンのアルミ鍛造ホイールを新採用している。また、大径モノチューブショックアブソーバーを搭載し、ダンパー受圧面積を従来比で26.6%向上させたことにより、路面からの入力による姿勢変化を効果的に抑制。高速走行時でも安定した、しなやかな乗り心地を提供する。

カラーコーディネートにも歴史へのリスペクトが込められている。ボディカラーには、S30型のイメージカラーである「グランプリグリーン」から着想を得た新色「雲龍グリーン」にスーパーブラックを掛け合わせた2トーンをはじめ、計10種類をラインアップ。インテリアにも、同じくS30型をオマージュした上質なタンの内装色が新たに設定された。さらに、12.3インチのフルカラー液晶メーターには、S30型からRZ34型までの歴代シルエットが次々と登場する新たなオープニングムービーが設定され、あらゆる世代のZファンに向けて高揚感を高める演出が施されている。

熱い要望に応えた6速MTの追加と「GT-R」譲りの制動力

究極のパフォーマンスを追求する「フェアレディZ NISMO」では、ついにファンから要望の多かったマニュアルトランスミッション(6速MT)がラインアップに追加された。この専用のショートストローク6速MTは、手首で素早く操れるようなダイレクトなシフトレスポンスを体感できる。また、6速MT専用にスロットルおよび点火タイミングのエンジン制御が最適化されており、アクセルを踏んだ瞬間からのリニアなレスポンスと、高回転域まで伸びやかな加速フィールを追求している。

ドライブモードは、扱いやすさと走りを両立した「STANDARD」と、ポテンシャルを最大化する「SPORT」の2つを設定。専用の加速サウンドチューニングが施され、「SPORT」ではより高揚感あふれるエンジン音を実現している。加えて、アクセルやステアリング操作への応答性を高めるNISMO専用のVDC「TRACTION」モードも設定された。

シャシー性能も飛躍的に向上している。フロントブレーキには「GT-R」で採用されていた2ピースドリルドローターを搭載し、新色のブライトレッドキャリパーとともに優れた放熱性とばね下重量の軽量化を実現した。この軽量化に合わせて専用のサスペンションセッティングが行われたほか、ステアリングには低フリクションラックを採用。これにより、よりスムーズな操舵感と思いのままのラインを描けるコーナリング性能を獲得している。

共通の新装備で日常の使い勝手と安全性もアップデート

標準モデル、NISMOモデル共通のアップデートとして、最新のQi2規格に対応したワイヤレス充電器を採用。内蔵マグネットにより走行時の振動でもずれることがなく、冷却ファンを備えることで発熱を抑えながら安定した充電性能を維持する。

このほか、高い横Gが発生するコーナリング時においても燃料供給をより安定させるため、燃料タンク内にチャンバーを追加。また、対自転車の制動要件に適合した衝突被害軽減ブレーキの搭載など、見えない部分での安全性と信頼性も着実にアップデートされている。

【ル・ボラン編集部より】

2022年に登場した現行Zは、流して走るだけで十分に楽しめる上質なスポーツカーとして仕上がっていた。今回のマイナーチェンジは、その大人の余裕にさらなる厚みをもたらしている。S30型やZ31型の意匠を単なる懐古趣味で終わらせず、空力や接地感の向上という最新のダイナミクスへと結実させている点は見事だ。さらに、NISMOへの6速MT追加も朗報である。GT-R譲りの制動力や操作との「密な感触」は、限界域だけでなくワインディングを流す場面でこそ実感できるはずだ。懐かしさと最新技術が共存する、実にZらしい深化である。

【画像28枚】走りの深化と伝統の融合。日産「フェアレディZ&NISMO」がマイナーチェンジで魅せた“Zらしさ”の極意

全国希望小売価格(税込)

フェアレディZ 6速MT/9速AT:5,737,600円
フェアレディZ Version T 9速AT:6,199,600円
フェアレディZ Version S 6速MT:6,586,800円
フェアレディZ Version ST 6速MT/9速AT:6,999,300円
フェアレディZ NISMO 6速MT/9速AT:9,752,600円

photo=日産/Nissan
LE VOLANT web編集部

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