新型Sクラスが6万5000kmの世界一周から帰還
メルセデス・ベンツは2026年10月17日、自動車誕生140周年を記念して世界を巡っていた3台の新型「Sクラス」が、出発地であるドイツ・シュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ博物館へ無事に帰還したと発表した。約9カ月間で6大陸55カ国、6万5000km以上を走破した壮大なツアーの完結を祝い、現地では記念イベント「ザ・140フェスティバル」を開催。約1万5000人のゲストが集まるなか、新型「メルセデスAMG GT SUV」のワールドプレミアも実施された。
【画像20枚】1万5000人が6万5000km走破の快挙を祝福!新型「Sクラス」が帰還した「ザ・140フェスティバル」の熱気を見る
────────────────────
■『ル・ボラン 2026年12月号』は10月26日発売! 全国の書店・オンラインストア・各種サブスクにて!
▶「アウディ/BMW/メルセデス・ベンツ」の2027年が見える! 新型CクラスEV初試乗や次期3シリーズの全貌、怒涛の6大ライバル対決まで【ル・ボラン12月号】
────────────────────
6大陸55カ国・6万5000km以上を走破した3台の新型Sクラス
カール・ベンツが世界初の自動車の特許を出願してからちょうど140年を迎えた2026年1月29日、3台の新型Sクラス・セダンがシュトゥットガルトから世界一周の旅へと出発した。車両にはモビリティの先駆者であるカール&ベルタ・ベンツ、そしてゴットリープ・ダイムラーにちなみ、「ベルタ」「カール」「ゴットリープ」という名が与えられた。世界140カ所を巡る「140 Years. 140 Places.」と銘打たれたこのツアーは、同ブランドの歴史のなかでも最も野心的なプロジェクトのひとつとして実施されたものである。
約9カ月間に及んだ旅の総走行距離は6万5000kmを超え、1日あたりの平均走行距離は約450kmに達した。3台は時折別々のルートを走りながらも、東京やニューヨーク、パリ、シドニー、ナイロビなど6大陸55カ国の都市で合流を重ねた。道中では合計67回の国境を越え、28回の時差調整を行い、13もの気候帯を通過した。そして10月17日、大陸を横断した3台のSクラスは、旅の出発地であるメルセデス・ベンツ博物館へと無事に帰還を果たした。
実験室では得られない過酷な環境下でフラッグシップの真価を実証
ブランドのフラッグシップでありイノベーションを牽引する新型Sクラスにとって、今回のワールドツアーは最も過酷な実走耐久テストの場となった。新型車の開発で行われる通常の酷暑・極寒テストやシミュレーション室での試験に加え、世界中のあらゆる路面や気象条件を実際に走り抜くことで、実験室では決して得られない貴重なデータが収集されたのである。
インドの山岳峠であるウムリン・ラでは標高約5800mの高地を力強く走破してパワートレインの信頼性を証明し、モンスーンによる豪雨や冠水した道路も安全に前進した。また、ケニアやタンザニア、ザンビアの激しく荒れた未舗装路ではシャシー性能と快適性が真価を発揮したほか、「エナジャイジング・コンフォート」などの機能が長時間の移動でも乗員のリラックスした空間を保った。砂漠から熱帯まで気温差が50度以上に達する環境下でも、空調とフィルターシステムが粉塵や排出ガスを遮断し、常に快適な車内環境を維持し続けた。
歴代モデル140台のパレードと「メルセデスAMG GT SUV」の世界初公開
3台の帰還に合わせてバート・カンシュタットのメルセデス・ベンツ博物館で開催された「ザ・140フェスティバル」には、ファンやパートナー、従業員とその家族、メディアなど約1万5000人が集まった。イベントでは、1886年の「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」のレプリカや世界で最も価値のある車とされる「300 SLR ウーレンハウト・クーペ」、実験車両「C 111」、電気自動車の「Gクラス」や「Cクラス」など、新旧140台の車両がコンボイを組んで走行し、最後の数キロメートルを3台のSクラスと共にパレードした。
会場をさらに沸かせたのが、新型「メルセデスAMG GT SUV」のワールドプレミアだ。アファルターバッハに拠点を置くメルセデスAMGが史上初めて完全自社開発したこのフルサイズSUVは、専用のハイパフォーマンス・アーキテクチャ「AMG.EA」を採用した第2のモデルである。SUVならではの圧倒的な存在感とスポーツカーの刺激的な走りを融合させ、高い実用性と快適性も兼ね備えている。この発表は2027年に迎えるAMG創立60周年に向けた展望を示す機会にもなり、夜は地元シュトゥットガルト出身のバンド「Die Fantastischen Vier」のライブで締めくくられた。
年末に向けて続く140周年イヤーの多彩な記念プログラム
メルセデス・ベンツのデジタル&コミュニケーションおよびインベスター・リレーションズ担当バイスプレジデントであるクリスティーナ・シェンク氏は、今回のツアーを振り返り、世界中の顧客やファンと分かち合った特別な出会いに感謝を示したうえで、140年にわたりパイオニア精神とイノベーションを人々の人生の一部となる体験に結びつけてきたブランドの絆をさらに強めていくと語っている。
新型Sクラスの帰還後も、記念イヤー「140 Years of Innovation」の取り組みは年末まで継続される。10月13日に発売されたアディダスとの限定コラボシューズ「adidas Samba OG x Mercedes-Benz」に続き、世界の主要都市ではブランドを体験できる「メルセデス・ベンツ・スタジオ」が順次開設される予定だ。また、晩秋には日本の柚子やユーカリ、白檀、バニラを調合した記念車内フレグランスが登場するほか、12月にはミュンヘンの販売店の全長約145mのガラス壁面が巨大なアドベントカレンダーへと姿を変える。さらに、今回の3台の旅を記録した大型写真集の刊行も予定されている。
【ル・ボラン編集部より】
最新のデジタル知能と19世紀以来の実走主義。この一見相反する要素の共存こそ、140周年を迎えたメルセデスの真骨頂だ。近年のSクラスやGLSの試乗で実証されたのは、過酷な環境下でも乗員を癒やす圧倒的な静粛性と、巨体を忘れさせる精緻なシャシー制御である。今回の6万5000km走破は、その懐の深さが実験室ではなく地球規模の悪路で鍛えられた証左にほかならない。同時に披露された純血の「AMG GT SUV」もまた、実用性と純粋なスポーツ性の高次元な融合を予感させる。伝統の重みと革新への渇望が、見事に結実した節目である。
【画像20枚】1万5000人が6万5000km走破の快挙を祝福!新型「Sクラス」が帰還した「ザ・140フェスティバル」の熱気を見る
────────────────────
■『ル・ボラン 2026年12月号』は10月26日発売! 全国の書店・オンラインストア・各種サブスクにて!
▶「アウディ/BMW/メルセデス・ベンツ」の2027年が見える! 新型CクラスEV初試乗や次期3シリーズの全貌、怒涛の6大ライバル対決まで【ル・ボラン12月号】
────────────────────























