独メガサプライヤー勢に対抗か?
自動車部品のサプライヤー大手である「アイシン」と「デンソー」は折半出資により、電動化のための駆動モジュールの開発および販売の合弁会社設立に向けた検討を進めることに合意した。2019年3月の設立を目指す。
自動車業界は、「電動化」「自動運転」「コネクティッド」といった、自動車のIT化によって、大変革期を迎えている。自動車の電動化により、地球温暖化、大気汚染、資源・エネルギー問題などさまざまな社会課題を解決し、持続可能な社会を実現することが期待されている。電動化の普及には、電動車両の駆動に欠かせない、トランスアクスル、モータージェネレーター、インバーターというキーコンポーネントが一つのパッケージになった、駆動モジュールの提供が求められる。アイシンとデンソーの合弁会社では、両社の強みを生かし、性能、コスト、地域事情に合わせた、さまざまな種類の駆動モジュールを開発・販売する。また、ハイブリッド(HV)、プラグインハイブリッド(PHV)、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)など幅広い電動化ニーズに対応できる駆動モジュールのラインナップを揃え、顧客である自動車メーカーのエンジンに合わせた適合までを含めて対応、販売できる体制を構築する予定。EV市場の急拡大が見込まれる中国をはじめ、世界各地域への幅広い普及も目指している。
また、同日には上記2社に、アイシングループでブレーキシステムを担う「アドヴィクス」とトヨタグループの駆動部品を手掛ける「ジェイテクト」を加えた4社による「電動化」「自動運転」「コネクテッド」における車両制御のための統合ECUソフト開発の合弁会社設立検討にも合意したことを発表。
4社の強みである自動車用ハードウェアと新開発の統合ECU制御ソフトを組み合わせることで、より高度な自動運転の実現を目指す。