モータースポーツ

【チビカメKeigoのラリー漫遊記】WRCモンテカルロ編

地元出身のシトロエン・オジェが僅差で制す!

と、こんな感じで迎えた開幕戦ラリー・モンテカルロ。今年は雪も少なくて、とはいえ、山の中や日陰には圧雪路やアイスパッチがあり、難しいラリーであることには違いありません。ひとつのステージに雪や氷やドライの路面が存在するわけですから、タイヤ選択がめちゃくちゃ大事。そこで各チームは、本番直前にステージを走って路面を確認して各クルーに伝えるセーフティクルーを雇います。経験豊かな元ドライバー・コドライバーが務めることが多いこのセーフティクルーからの情報が勝負を左右するんですねえ。

こちらがセーフティクルー。アイスノートクルーなんて呼んだりもします。

ラリー中を通してずっと天気は良かったけど、冬だし山だし寒いんです。だけど、各ステージにはギャラリーがいっぱい。今年はとくにローブが参戦したり、オジェがシトロエンに復帰したりと、地元フランスのファンにとっちゃ見逃せないラリーなわけですね。ギャラリーがあまりに多くて危険だってことでキャンセルされたステージもあったぐらい。日本もこれぐらいお客さんが集まればいいのにねえ。空前のラリーブーム、来ないかなあ……。

雪も降らずよいお天気だったこともあってか、ステージにはお客さんがいっぱい!

こんな感じで思い思いに過ごしてます。だいたいみんな、肉焼いて酒飲んでます(笑)

お子様からじいちゃんばあちゃんまで、日本じゃ考えられないほどラリーが_身近な存在です。

今年で87回目の開催。歴史がありますねえ。

テレビのリポーターとしてフランソワ・デルクールが! ファンやカメラマンからサイン攻め。

さて、競技のほうはというと、予想通りオジェ、ヌービルが頭ひとつ飛び出してラリーをリード。それをラトバラ、ローブ、タナックが追う形。あまりに特殊なラリーってこともあって、モンテカルロの成績でシーズンを占うことは難しいとは言われてるけど、去年までモンテカルロ5連勝中のオジェ。やっぱり速えー!さすがは地元も地元。ガップ出身だけのことはあります。

最終SSのオジェとヌービルの全開アタックにしびれました。

そのオジェにくらいつくヌービル。チュリニ峠を含む4ステージを残した最終日を4.3秒差で迎えたこの二人のバトルは最終ステージまでもつれこみます。最終SSのフィニッシュで待ち構えていた僕を含めたメディアやオフィシャル、先にフィニッシュしたヌービルがライブ映像でオジェの走りに釘付け。映像でも見てもわかるほどの全開アタック。久々に鳥肌が立ちましたよ。結果、2.2秒差でオジェの勝利! 3日間走ってたったの2.2秒差ですよ。いやー、すごいバトルでした。

まれに見ぬ僅差の勝負となった今年のモンテカルロ。やっぱりオジェは強かった。

終わってみれば、大方の予想通りの順位となったラリー・モンテカルロ。フランス人がフランス車でフランスで勝利っていう、地元ファンにとってはこれ以上ない結果になりました。しかもこれがシトロエンのWRC通算100勝目。最近低迷していたシトロエンだけど、2台体制で不利ではあるけど、ひょっとしたらひょっとするかもね。

パワーステージ後のシャンパンファイト。オジェ、思いっきり僕を狙ってます……。

ワークスチームの戦いぶりをお伝えするだけで終わるわけにはいきません。WRC2やプライベーターの模様はこの後の第二弾でお伝えしますので、しばしお待ちを!

 

WRC Rd.1 ラリーモンテカルロ リザルト
①セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC)3:21:15.9
②ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルスール (ヒュンダイi20 クーペ WRC)+2.2
③オィット・タナック/マルティン・ヤルベオヤ(トヨタ・ヤリス WRC)+2:15.8
④セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ(ヒュンダイ i20 クーペ WRC)+2:28.2
⑤ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ(トヨタ・ヤリス WRC)+2:29.9
⑥クリス・ミーク/セバスチャン・マーシャル(トヨタ・ヤリス WRC)+5:36.2
⑦ガス・グリーンスミス/エリオット・エドモンソン(フォード・フィエスタ R5)+13:04.6
⑧ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ブルー (シトロエン C3 R5)+13:56.5
⑨ステファン・サラザン/ジャック-ジュリアン・レヌッチ(ヒュンダイ i20 R5) +14:06.8
⑩アドリアン・フルモー/ルノー・ジャムル(フォード・フィエスタ R5)+16:03.4

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