市販モデルは2023年初頭までにデビューの予定
社内コード「エアロB」と呼ばれ、VWが現在開発を進める新型フルエレクトリック・サルーン市販型の、最新プロトタイプをカメラが捉えた。
スウェーデン北部の寒冷地テストに初めて持ち込まれたプロトタイプは、ディテールを完全にカモフラージュ。5ドアのリフトバックのように見えるセダンは、フロントバンパーをはじめ、グリル、ヘッドライト、エアインテークなどすべてフェイクコンポーネントで固められている。しかし、最終的には2019年ロサンゼルスモーターショーでワゴンとしてデビューした「ID SpaceVission」コンセプトからデザインのインスピレーションを得ることがわかっている。
市販型では、後輪駆動と全輪駆動バージョンの利用が可能なVWブランドの「MEB」プラットフォームに搭載され、シングルまたはデュアルモーターにより電力が提供される。噂によると84kWhのバッテリーパックを積み、WLTPテストサイクルで最大700km(435マイル)の航続を実現するという。
同社ではこの新型モデルを「革命的なプレミアムクラスのサルーン」になると語り、セダンのほかにシューティングブレークのボディスタイルも加えることがわかっているほか、パフォーマンス指向の「GTX」バリアントも噂され、実質的に「パサート」後継モデルとなる。
最終的なセダンの名称は不明だ。IDの名を使うなら「ID.6」となるが、すでに中国市場の大型SUVで使われているため、これはない。また社内コード「エアロB」がそのまま市販型に反映される可能性も低く、現段階で「ID.Aero」が最有力候補と噂されている。
市販型は2023年初頭までにデビューが予想されており、市場ではテスラ「モデル3」、「ポールスター2」、ヒュンダイ「アイオニック6」などと競合することになるだろう。