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2億円・1000psの怪物EV「スピアリング・ピュア」がモントレーでデビューへ。禁断の“ファンカー”をマクマートリーがついに市販化

価格約2億円、世界限定100台!

英国のマクマートリー・オートモーティブは2026年8月4日、カリフォルニア州モントレーで開催されるモントレー・カー・ウィークの一環として、8月14日に実施される第23回「ザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリング」にて、同社のハイパートラックカー「スピアリング・ピュア(ファンカー)」の市販モデルを世界初公開することを発表した。

【画像17枚】物理法則を置き去りにする1000馬力の怪物EV、その細部まで確認!

あらゆるドライバーにF1レベルのパフォーマンスを

記録破りの性能を誇ったプロトタイプから95%ものコンポーネントを刷新したスピアリング・ピュアは、プラグアンドプレイでの容易な運用により、あらゆるドライバーにF1レベルのアクセスしやすいパフォーマンスを提供するという。

「ザ・クエイル」でのマクマートリーのスタンドでは静態展示が行われ、来場者は市販モデルの新たなディテールやプロポーションを初めて直接目にすることができる。その後は8月15日にラグナ・セカ・レースウェイで開催されるモントレー・モータースポーツ・リユニオンへ移動し、こちらでも展示される予定だ。

両イベントには同社の共同創設者兼マネージングディレクターであるトーマス・イェーツ氏が出席し、さらにその後の数週間はアメリカ全土の複数のディーラーパートナーやサーキットを巡るツアーも予定されている(詳細は近日発表)。

最高出力1000ps、最高速度305km/h

絶え間ない研究開発の集大成であるとされる市販モデルは、プロトタイプから多岐にわたる改良が施されている。公表されたスペックによると、ツインモーターによる後輪駆動(E-ディファレンシャル付き)を採用、最高出力1000psを誇り、0-60mph(約96km/h)加速はわずか1.55秒(1フィートのロールアウト含む)、最高速度は190mph(約305km/h)に達する。

バッテリー容量は従来の60kWhから100kWhへと大幅に拡大。Molicel P50B NCA 21700セルを採用し、将来的なアップグレードを見据えた標準化されたモジュール式設計となっている。また、回生ブレーキによるエネルギー回収量が最大200kWに引き上げられたほか、トルクを増強した新しいHelixドライブモーターと、アップグレードされたギアボックスが搭載された。さらに、冷却システムを車両後部から前部へ移設することで、効率と空力性能の向上を図った。

大型バッテリーの搭載により車体サイズとホイールベース(2mから2.2mへ延長)はわずかに拡大、車体寸法は全長3815mm、全幅1795mm、全高1056mmで、重量は約1350kg(オプションにより変動)。サイズ拡大にもかかわらず、車体全体やリアトンネルを通る空気の流れはより洗練されたという。

外観上の特徴としては、スワンネックスタイルのリアウイングが新たに採用されており、この下部にはヘルメットやHANSデバイスを収納できるトランクスペースが備わる。加えて、ヘッドライトやウィンカー、ハザードランプ、ブレーキランプなど、トラックデーに不可欠な安全装備も網羅された。

シャシーおよびボディワークも、オリジナルの哲学を維持しつつ刷新されている。新しいカーボンファイバー製モノコックは世界的なモータースポーツの安全基準を満たし、広くなったキャビンスペースや、ヒンジの間隔が広がり開口部が大きくなったセカンダリードア、視界を広げるために配置が見直されたAピラーなどにより、居住性と乗降性が大きく向上したとのこと。

2026年後半より納車開始!

マクマートリーの最大の特徴である「ダウンフォース・オン・デマンド」システムも進化を遂げている。ファンブレードの耐久性を向上させ、ファンモーターと冷却設計が一新されるとともに、アセンブリ全体の位置を変更することで重心の最適化が図った。

車体下部のダウンフォーススカートは数千キロの走行に耐えうる耐久性とストロークを獲得し、新たに車載エアコンプレッサーが搭載された。これにより、プロトタイプのように外部のエアボトルで事前にチャージする必要がなくなり、ピット内などの低速時やトレーラーへの積み込み時にスカートを独立して格納することが可能となった。

足周りに関しては、サスペンションのアーティキュレーションが増加し、使用時の公称車高が20%引き上げられた。フロントで11%、リアで3%幅広となった市販のミシュラン製スリックタイヤ(フロント:30/68-18、リア:31/71-18)は、乗り心地を向上させるため、サイドウォールが前後とも15mm高くなっている。

また、F1スタイルのバルブを備えた油圧式パワーアシストステアリングへの変更により、操舵の軽量化とドライバーへのフィードバック向上が図られ、オプションで電子制御ダンパー装着も可能だ。制動にはブレンボ製6ピストンキャリパーと390mmのベンチレーテッドカーボンセラミックディスクが採用されている。

本車両は、ドライバーと知識のある友人のみでトラックサイドでの運用ができるよう設計されているが、完全なファクトリーサポートを利用することも可能だ。GT1スポーツクラブやグローバルタイムアタックなど様々な競技への参加資格も有しており、LMP2レースカーと同等のペースで40〜50kmの連続走行が可能。充電時間は環境に応じて20分から60分(20%〜95%)となる。

スピアリング・ピュアの生産台数は世界限定100台となっており、2026年後半より最初の顧客への納車が開始される。価格は99万5000ポンド(約130万ドル、約115万ユーロ。日本円への換算では約2億1000万円)に地方税や送料などが加算される設定。エアコンや豊富な内外装のカスタマイズもオプションで用意される。

記録破りのプロトタイプから実用的な1台に

今回の発表に際し、イェーツ氏は次のように述べている。

「ザ・クエイルはマクマートリーの歴史において本当に重要な瞬間になります。そして、一般の方々、お客様、メディアが市販モデルのスピアリング・ピュアを初めて直接見た時の反応を目にするのが待ちきれません。オンラインで画像を見るのも一つの体験ですが、車のデザイン、プロポーション、細部、そして仕上げを真に理解するには、目の前に実物があることに勝るものはありません」

「初期の予約金を戴いたお客様からのフィードバックは、私たち自身の技術的な野心と同じくらい、この車を形作る上で重要な役割を果たしました。皆様のご意見のおかげで、記録破りのプロトタイプが、並外れて、かつ真に実用的なものへと進化しました。まもなく記念すべき最初のカスタマーカーを納車する予定であり、スピアリング・ピュアは世界中のレーストラックやヒルクライムといった大舞台で活躍することになります」

【ル・ボラン編集部より】

1000psの出力とファンによる強制ダウンフォース。かつてのF1で封印された“ファンカー”の禁断の技術が、最新EVとして現代に甦った。興味深いのは、物理法則に抗う極限のパフォーマンスが、事前のエアチャージも不要な「プラグアンドプレイ」の実用性と共にパッケージされた点だ。狂気とも言えるトラックでの速さと、少人数で安全に運用できるイージーさ。かつてのモータースポーツでは決して交わることのなかった相反する2つの要素が、この小さな車体の中で高次元に共存している。まさに現代のジェントルマンドライバーに向けた、新たなサーキットの最適解である。

【画像17枚】物理法則を置き去りにする1000馬力の怪物EV、その細部まで確認!

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
Photo: McMurtry Automotive
LE VOLANT web編集部

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