C40より遅れること約1年。欧州では先に販売がスタートしていたXC40のBEV版が上陸を果たした。日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得するほど評価の高かったXC40ゆえ、その完成度は折り紙付きだ。
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パワフルな加速フィールとハンドリングの良さが光る
XC40といえば、2018年に日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのが記憶に新しいが、そんなXC40にピュアEV版となるXC40リチャージが追加された。こちらは欧州ではすでに販売が開始されているが、日本国内にはC40よりも遅れて投入されることとなった。このあたりはボルボ・カー・ジャパンの戦略ともいえる部分で、日本の市場には今後の電動化に向けてのアイコン的存在であるC40を先に導入したということだ。
このXC40リチャージの導入とともに、XC40も2023年モデルへと改良を受けており、新たに48Vのマイルドハイブリッド版が追加されているのもトピック。また全車にGoogleのシステムが搭載されるなど、インフォテイメントシステムも刷新されている。
エクステリアは、リチャージではフロントグリルが塞がれているのが識別点。パワーユニットは前輪駆動のシングルモーターとAWDのツインモーターが用意されるが、今回試乗したツインモーターは最高出力408ps、最大トルク660Nmで、航続距離は484kmをマークする。
このスペックはC40と共通ゆえ、0→100km/h加速4.7秒という動力性能による加速感は強烈のひと言。アクセルを踏み込めばシートに背中を押し付けられるほどだ。乗り心地は若干硬さを感じるものの、アタリそのものは不快ではなく、快適にドライブすることができる。今回は市街地&高速走行がメインであったが、低重心がもたらすハンドリングの良さと、高速安定性を実感することができた。
このXC40リチャージ、補助金を考慮するとハイブリッドモデルよりリーズナブルな価格となるのも魅力のひとつ。それを考えると、また新たに電動コンパクトSUVに有力な選択肢が増えたといえるだろう。
【Specification】ボルボXC40リチャージ・アルティメイト・ツインモーター
■全長×全幅×全高=4440×1875×1650mm
■ホイールベース=2700mm
■トレッド=1600/1610mm
■車両重量=2150kg
■モーター種類=EAD3
■最高出力=408ps(200kW)/4350-13900rpm
■最大トルク=660Nm(67.3kg-m)/0-4350rpm
■バッテリー容量=78kWh
■最大航続距離(WLTC)=484km
■トランスミッション=1速
■サスペンション(F:R)=ストラット/マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=235/45R20:255/40R20
■車両本体価格(税込)=6,790,000円