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【BBS RI-D × フェラーリ・ローマ】歴史と伝統のうえに成り立つ最高峰のコラボレーション、スポーツムードの中にエレガントな雰囲気も漂う

伝統芸を活かしながら、未来を切り拓くという意味で両者は共通していた。見る者を釘付けにするオーラを放ちながら、互いに性能を引き立て合う。フェラーリ・ローマとBBS RI-Dにはどこか不思議な親和性があった。

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スポーツムードの中にエレガントな雰囲気も漂う

「モータースポーツ直系」という言葉をすんなりと表現できるのがフェラーリとBBS製ホイールとの関係だ。ドイツに芽生えたBBSホイールが、富山県高岡に宿る鍛造技術に可能性を見出して「BBSジャパン製鍛造ホイール」が生まれて早々に、フェラーリはこの高性能ホイールに寄り添った。世界初となるマグネシウム鍛造によるF1ホイールは、強度や剛性などを維持したまま、約20%もの軽量化を遂げていた。実際、1992年から長らくフェラーリF1マシンの足もとを支え続け、ミハエル・シューマッハの活躍に象徴されるように、フェラーリの連勝に欠かせない存在となった。

その強い絆を感じさせるのが、今回のコーディネートだ。フェラーリ・ローマに組み合わされたRI-Dである。とはいっても、硬派なレーシング路線ではない。ローマのコンセプトは「ヌオーヴァ・ドルチェヴィータ(新・甘い生活)」。フェラーリの中ではグランドツアラーに位置するエレガントな存在だ。しかもどこか控え目で、特別な日だけではなく毎日乗れるフェラーリだという。過去にもそういう性格のフェラーリはあったものの、こんなに明確に日常性を訴えるモデルは珍しい。

だからこそ、超超ジュラルミン鍛造製法を持って新時代のBBSを切り拓きながら、優美な表情を振りまくRI-Dが似合う。RI-Dはデビューから10年以上が経つ。なのにまったく旧さを感じさせず、最新のローマを支え、その世界観をきっちり引き立てていることに驚く。やわらかくラウンドしていく5つのクロススポークが、大径ブレーキを鷲掴みにしているようでいて、なおかつ極限まで細く取られた各スポークが繊細な表情を訴えかけてくる。それでもマットブラックを選択したことで、過度な主張をしないあたりのコーディネートも抜群だと思う。

その世界観ばかりか、性能面でもローマを受け止める。サイズを見るとフロント9.0J、リア11.0Lの20インチ。それぞれ255/35、295/35のミシュラン・パイロットスポーツカップ2を組み合わせていた。フェラーリの純正ホイールは5本スポークであることがほとんど。特にセンターロックではない5ホールモデルは、ボルトホールと無駄のない造形を構築できると考えるからだろうか。それはRI-Dも同じ。5つのクロススポークだからこそ、ボルトホールとの関係性に無駄がなく、造形を突き詰めることが可能となった。実際、今回のサイズなら、フロント8.4kg、リア9.2kgと抜群の軽量性能を誇る。ただ軽いだけではない。最高出力620psを誇るローマの出力性能と、パイロットスポーツカップ2の強烈なグリップ力とを受け止める強度や剛性が確保されている。かつてF1の世界で成し遂げたのはマグネシウム鍛造だが、今回は超超ジュラルミン鍛造として、ふたたびフェラーリに寄り添ったかのようである。

レースへの情熱と培った技術を内に秘めながら、それを過度に主張することなく、エレガントな存在に徹するという意味で、両者はどこか似通っている。ローマが提唱するヌオーヴァ・ドルチェヴィータをBBSが支えることで、その生活はより豊かにになる。

◎サイズ/価格
19inch×8.0~12.0J 255,200~287,100円(税込)
20inch×8.5~11.5J 293,700~319,000円(税込)
21inch×9.0~10.5J 331,100~341,000円(税込)
◎カラー:ダイヤモンドシルバー(DS)/ダイヤモンドブラック(DB)/マットブラック(MB)/ダイヤモンドゴールド(DG)
◎対応車種:メルセデス・ベンツ/BMW/アウディ/ポルシェ/フェラーリ/その他国産車等

BBS公式サイト

フォト=宮越孝政 ルボラン2023年1月号より転載

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