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【試乗】あのインサイトがSUVに!? 3000台限定のホンダ新型BEV、走りの真価は「シャシー」にあった《LE VOLANT LAB》

4代目インサイトは3000台限定のBEVとして登場

1999年に登場した初代モデル以来、ハイブリッドカーとして世代を重ねてきたインサイトが、4代目にしてBEVとして国内導入された。初代ほどのインパクトはないものの、そのスタイリングは街中でハッと振り返ってしまいそうな新鮮さに満ちている。
【画像11枚】ホンダ新型「インサイト」は3000台限定のSUV! その走りの実力とは?

中国では「e:NS2」という車名で2024年に発売されたモデルが、インサイトとして3000台限定で日本市場に導入された。以前のインサイトはいずれもハイブリッド車だったが、4代目となる新型はBEV(電気自動車)。ホンダは全面的にBEVを普及する計画で、2027年にはプラットフォームやE/Eアーキテクチャーなどすべてを刷新した「0(ゼロ)シリーズ」を発売する予定だった。それに向けて日本市場で段階的にBEVを増やしていく橋渡し役として選ばれたのが、ミッドサイズのクロスオーバーSUVであるインサイトだった。

一充電あたりの最大航続距離は535km。急速充電の場合、約40分で80%をチャージできる。最大1500Wまでの外部給電機能も搭載。

ところが、北米ではBEV普及が思うように進まず0シリーズは開発中止となり、ホンダのBEV計画は後倒しとなったが、インサイトは予定通りに国内導入。また、0シリーズのなかでも、インド生産のαは中止になっていない。

絶妙なパッケージングと心地よい上質なインテリア

そんな数奇な運命にあるインサイトだが、パッケージは絶妙で、室内は広々としていてシートアレンジは多彩。乗降性も良好でファミリーカーとして使い勝手は良さそうだ。インテリアは上質な仕立てで、シートヒーターに加えてドアトリムやインパネ下部にまでインテリジェントヒーティングシステムが備わる。さらには3種類のカートリッジを同時に装着できるアロマディフューザーを用意するなど、心地良い空間となっている。

コクピットまわりはクリーンでモダンな造形。フラットかつ低めのダッシュボードにより開放感と視認性の良さを実現している。アロマディフューザーやBOSEプレミアムサウンドシステムが標準など装備も充実している。

中央のディスプレイは12.8インチで、中国ではこれでも小さいと言われそうだが、十分な大きさに感じられ、細く横長のメータースクリーンも合わせて、日本人の目から見ればセンスがいい。

EVらしさを強調しすぎない、自然で穏やかな走り

バッテリー容量は68.8kWhで、一充電あたりの航続距離は535km。フロントに搭載されるモーターは最高出力150kW、最大トルク310Nm、これらの数値は2024年時点では標準的だったが、BEVの進化は速く、現時点ではやや物足りないかもしれない。

ラゲッジルームはフロアを上段/下段に設定できるほか、後席シートバックは分割可倒式だから用途に応じて多彩なアレンジが可能。

とはいえ、実際に走らせてみれば加速はスムーズで力強く、不足を感じることはない。レスポンスは素早いほうではないものの、BEVとしては穏やかで落ち着いた走りが味わえる。他のホンダのBEVやe:HEV(ハイブリッド)と同様に、ステアリングのパドルで回生ブレーキの強度を任意に調整できるようになっているが、最強にしても、いわゆるワンペダルドライブほどには強くない。加速も減速もBEVらしさを強調するのではなく、エンジン車やハイブリッド車から乗り換えても違和感のない自然な感覚を大切にしているのだ。一方で静粛性という観点では、モーターの高周波ノイズが耳につく場面もある。

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フォト=宮門秀行/H.Miyakado

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