アナログな情熱と最新技術が交錯する至高のビスポーク
奥山清行氏のスタジオ設立20周年を飾る最新作「Kode89」がペブルビーチで初公開された。カーデザインが一つの頂点を極めた1989年へのオマージュである本作は、専用アルミ骨格にV12自然吸気を縦置きミッドマウントし、MTで操る特注モデルだ。デジタル偏重の現代に、アナログの情熱と最新技術を交差させたメイド・イン・ジャパンのハイパーカーが、ピュアスポーツの真髄を示す。
【画像18枚】V12+MTを収めた専用アルミ骨格の美しさ。世界初公開された「Kode89」の全貌をギャラリーで確認する
ペブルビーチで喝采。ケン・オクヤマ最新作「Kode89」が提示するスポーツカーの原点
北米モントレー・カー・ウィークのクライマックスを飾るペブルビーチ・コンクール・デレガンスにおいて、Ken Okuyama Carsの最新フラッグシップモデル「Kode89」がワールドプレミアを迎えた。さらに、コンクール・デレガンス参加車両がモントレーの海岸線を走るツアー・デレガンスにもKode89は参加し、ギャラリー達からの喝采を浴びた。
車名の“89”は、スポーツカー史において特筆すべき当たり年である1989年を示している。当時、東京モーターショーでピニンファリーナが発表したコンセプトカー、フェラーリ・ミトスの革新的なスタイリングは、奥山清行氏に強い衝動を与え、フェラーリのデザインを手がけるという決意を抱かせた原点でもある。
カーボン全盛時代に、あえてアルミスペースフレームを選ぶ理由
Kode89の外観は、そのミトスが提示した“フロントとリアの塊が交錯する”というテーマの進化系だ。全長4611mm、全幅1996mmに対して全高を1139mmに抑えた骨格は、徹底してワイド&ローを追求。コンパクトなグリーンハウスと直線的なショルダーラインで構成されたスタイリングは、全てにおいて機能に従うシンプル、かつ“正直な”デザインという奥山氏の哲学が反映されたものである。
エンジニアリング面での核心は、新規に開発されたオリジナルシャシーにある。現代の主流であるカーボンモノコックではなく、あえてアルミスペースフレームを選択した。これは、カーボン特有の遮音された硬質感とは異なり、路面からの入力を受け止めドライバーと対話できるしなやかさを重視したためだ。この専用骨格に極めて軽量なフルカーボンファイバーの外装を組み合わせることで、車重を1300kg台に収め、理想的な運動性能と軽快なドライビングプレジャーを実現している。
内燃水素エンジンも視野に。オーナーの理想を叶える柔軟な心臓部
パワーユニットは、オーナーの要望に応じて柔軟にセレクトが可能だ。標準のV12 5.4L自然吸気仕様(最高出力540ps/最大トルク569Nm)に加え、日本のチューナーが手がける5.9Lのスペシャルユニットも用意される。トランスミッションはMTを搭載。さらに、内燃水素エンジンの技術も適用可能であり、市街地でのゼロCO2走行とオープンロードでのガソリン走行を切り替えるバイフューエル・システムも選択できる。
Kode89は、極少量がオーダーメイド・ベースで製造される予定であり、今回ペブルビーチでアンヴェイルされた第1号車を含め、本年生産分の2台は売約済みであるという。
■Ken Okuyama Cars:https://www.kenokuyamadesign.com




















