海外試乗

【海外初試乗】アウディ最強1001ps「ヌヴォラーリ」の実力と、車内でCEOが告白した「完全EV化撤回」の舞台裏《LE VOLANT LAB》

アウディのゲルノート・デルナーCEO(右)と大谷達也氏
アウディ・ヌヴォラーリ
アウディのゲルノート・デルナーCEO(左)と大谷達也氏
アウディのゲルノート・デルナーCEO(右)と大谷達也氏

テメラリオを超える1001ps!アウディ究極のミドシップを試す

2026年6月4日に世界初公開されたアウディの最新スーパースポーツカー「ヌヴォラーリ」。ランボルギーニ・テメラリオと基本骨格を共有しながら、それを凌駕する1001psのシステム出力を誇る。限定499台が生産されるこの至高のミドシップモデルに、モータージャーナリストの大谷達也氏がアメリカ・モントレーで初試乗。同乗したゲルノート・デルナーCEOへのインタビューを交え、アウディが下した完全EV化撤回の真意に迫る。

【画像17枚】1001psの凄みが宿る。アウディ究極のスーパーカー「ヌヴォラーリ」の独創的なディテールを写真で見る

ライバルはアストン・マーティン? エレガンスを極めた最新ミドシップ

恒例のカーウィークが終わった直後のアメリカ・モントレーで、アウディが作り上げた最新のスーパースポーツカー、ヌヴォラーリに試乗した。しかも、今回はアウディCEOと一緒にヌヴォラーリに乗るという貴重な機会にも恵まれた。

既報のとおり、ヌヴォラーリはランボルギーニ・テメラリオとハードウェアの多くを共用するミドシップスポーツカー。ただし、ヌヴォラーリのシステム出力はテメラリオの920psを上回る1001psで、0-100km/h加速や最高速度はいずれもテメラリオを凌いでいる。そして極めつけは、チーフデザイナーのマッシモ・フラスチェッラが描いた独創的なスタイリングが与えられた点にある。このデザインにより、ヌヴォラーリはこれまで発表されたどんなスーパースポーツカーとも異なる唯一無二の存在になったといっても過言ではなかろう。

サンタ・ルチア・プリザーブと呼ばれる自然豊かな保護区に置かれたヌヴォラーリのスタイリングは、写真で見るよりもはるかに表情豊かだ。単純な直線によって構成されているように思われたボディパネルは実に抑揚豊かで、それらが精妙な陰影を生み出している。ディテールの緻密さも目を見張るほどで、499台が限定生産されるこのモデルが1億円+αで手に入るのが、むしろ割安に思えるほどだ。

シンプルなデザインはインテリアにも貫かれている。ダッシュボード周りもセンターコンソール周りもフラッシュサーフェイス化が徹底されていて、すべてフラットな面で構成されている。そして、スポーツ性を強調してきたこれまでのスーパースポーツカーとは異なり、色合いにしても素材感にしてもエレガントなムードを漂わせている。したがって、ライバルとなるのは、フェラーリやランボルギーニよりもアストン・マーティンやマセラティのような気もするが、デザイン的にはヌヴォラーリのほうがはるかにモダンで洗練されていると思う。

シャシーNo.000で味わった、超高級グランツーリスモとしての資質

簡単なコクピットドリルを受けてからヌヴォラーリを走らせる。

ドライビングモードやパワートレインモードは、テメラリオと同じようにステアリング上のロータリースイッチでコントロールする。デフォルトではEVモードとなって、エンジンが始動しないまま走り出すのもテメラリオと似ている。

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Photo: AUDI
大谷達也

AUTHOR

大学卒業後、電機メーカーの研究所にエンジニアとして勤務。1990年に自動車雑誌「CAR GRAPHIC」の編集部員へと転身。同誌副編集長に就任した後、2010年に退職し、フリーランスの自動車ライターとなる。現在はラグジュアリーカーを中心に軽自動車まで幅広く取材。先端技術やモータースポーツ関連の原稿執筆も数多く手がける。2024-2025 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考員、日本自動車ジャーナリスト協会会員、日本モータースポーツ記者会会員。

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