スズキ

見た目はガッツリハード仕様で乗り味はソフトライドなジムニーJB23【ジムニー天国 2019】

本気仕様なのに乗り心地が良い快適マシン

今年のショウワガレージのジム天テストカーはド派手だ。お客さんのクルマと聞いてさらにビックリ。JSTC参戦車両らしく、ショウワガレージの競技ノウハウが詰まったクルマなんだなと解釈し、伊神氏に確認。すると「ん?、そんな風に肩肘張らずに乗ってください。乗れば分かりますよ」とのこと。下まわりを少し確認すると、SGアジャストコイルにビルシュタインダンパー、大容量バンプは前後共ツイン仕様と、けっこうハードなチューニングに見える。ロールバーを張り巡らせた車内のフルバケに乗り込み試乗開始。

このサスペンションのキモとなるのがビルシュタインダンパー。絶妙な味付けでしなやかさと姿勢制御、衝撃吸収性を両立。

まずはオンロード。やる気な外観、チューニングメニューとは裏腹に、拍子抜けするほど乗り心地が良い。積極的に動いて衝撃を吸収するタイプのサスペンションで、路面の繋ぎ目すら気にならない。絶妙なロールがありながら、車体姿勢がピシッと決まるので、アクセルを踏むのが楽しい。エンジン出力に対して、完全に足まわりが勝っているので体感的には遅く感じるが、実際にはかなり速い。

荒れた路面をものともしないマル秘テクは、ツイン仕様の大容量バンプラバー

車体のかっちり感は、強化ボディマウントの効果が絶大なのだ。

次にオフロード。メインステージはダートとのことで、オーバルを走らせてみる。当日、かなり路面が荒れていてハイスピード走行を行うには条件が悪かった。しかし、アクセルを全開にできた唯一の車両といえば理解できるだろう。LSDはリアのみ。テールハッピーになるかな? と思いきや、ノーズがグイグイ入る。シビアすぎないコントロール性が好感触で、けっこう長く乗っていたのだが、サスペンションがタレてくる印象もない。
一見すると完全競技仕様。しかし、実際は乗り心地が良く、ネガな要素がまったくない。本気仕様の週末オフロードを地で行く快適マシンだ。

大容量8の字バンプラバーと大容量バンプの合わせ技はショウワガレージのノウハウだ。

レイズ・グラムライツ57JVのホワイトは、ショウワガレージのオリジナルカラー。

テストドライバー:那須一博 ジムニー天国2019より転載
CARSMEET web編集部

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