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トヨタが新テストコースの運用を開始

トヨタテクニカルセンター・シモヤマでニュルブルクリンク並みの試験が可能に

トヨタ自動車が愛知県の山間部に建設している新テストコースの一部が4月に運用を開始。豊田市と岡崎市にまたがる地域に位置し、旧地名である額田郡および東加茂郡下山村の名をとって「トヨタテクニカルセンターShimoyama(シモヤマ)」と名付けられた。総敷地面積が650.8haという広大な施設は愛知県企業庁が造成してトヨタが建設する形をとり、投資額は約3000億円におよぶ。豊田市のトヨタ本社地区からクルマで約30分という好立地で、2023年度の本格稼働時には3300人が働く大規模施設となる予定だ。

ドイツのニュルブルクリンク並みの走行環境が整えば、開発にとっても大きなアドバンテージとなるだろう。

今回、運用が開始されたのはカントリー路と呼ばれる5.3kmのコースで、ドイツのニュルブルクリンクを走り込んできたドライバーの経験をもとに設計。山間部の地形を生かし、高低差75mに加えて複雑なコーナーが入り組んだコースで、ニュル並みの厳しい走行環境を再現しているという。まずは評価ドライバー50人が勤務し実験に当たることになる。
2023年度にはこのカントリー路がある中工区をはさみ、高速周回路や特殊な路面を再現した特性路のある東工区、車両開発施設を擁する西工区の運用が開始される予定で、本州屈指の大規模テストコースとなる。ここで鍛え上げられたトヨタ車、レクサス車が市販されるのは’20年以降となりそうだが、その仕上がりは今までのトヨタ車を大きく凌駕することになるのか。期待したい。

ル・ボラン2019年7月号より転載
田畑修

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