2012年に登場したゴルフVIIに代わり、ついに8世代目のゴルフが発表された。1974年の初代登場以来、45年間で累計3500万台が生産され、コンパクトカーのトレンドセッターとして君臨してきたゴルフの最新モデルには、どんな新機軸が盛り込まれているのか。10月24日の正式発表を前に開催されたワークショップを通じて、早速その概要をお伝えすることにしよう。
これがコンパクトカーの新たなる世界基準
8代目ゴルフは、先代で初採用となったMQB(横置きエンジンモジュール)を引き続きベースにする。この画期的な開発生産技術は、昨年フォルクスワーゲン(VW)グループ内で生産された車両の約80%、台数ではなんと1100万台に採用。その結果、VWは新車開発コストをおよそ30%も低減することに成功しているという。
まずはデザイン。「VWデザインはスポーティ、ダイナミック、そしてファンクションを優先しますが、美しさの追求とユーティリティも犠牲にはしません。同時に、ゴルフはその時代の象徴でなければならないのです」とチーフデザイナーのクラウス・ビショッフは語る。ゴルフVIIIはLEDマトリックスヘッドライトにより精悍な表情が与えられているが、その佇まいはどこから見てもゴルフ。太いCピラーをアイコンとする端正な2ボックス・スタイルは健在だ。
ボディサイズは、全長が4284mm (先代4258mm)、全幅が1789mm(1790mm)、全高が1456mm(1492mm)で、ホイールベースは2636mm(2620mm)。先代に対してわずかに長く、低くなっているが、基本的にはキープコンセプト。ヒトの体格の変化に合わせてクルマを大きくする時代はもう終わったのだ。
インテリアは、標準でドライバーの正面に10.25インチのデジタルコクピット、そしてダッシュボード中央に8.25インチのタッチスクリーンを配置しインフォテイメントを提供する。マルチファンクションステアリングも標準装備だ。なお、オプションのイノヴィジョンコクピットでは10.25インチと10インチのインフォテイメントスクリーンが一体化。また、ヘッドアップディスプレイはウインドシールドに直接照射するタイプに変更となっている。