Garage Life

アメリカ生まれのカスタムカルチャー「ホットロッド」文化を守り、日本に伝承させる「MOONEYES USA」【ガレージライフ】

マニア垂涎の現地取材! 小さなミュージアムのような「MOONEYES」のガレージに潜入

アメリカの生まれのブランド「MOONEYES」。故ディーン・ムーンが創設した、クルマのハイパフォーマンスのサプライヤー。また自らレーサーとして活躍し、アメリカで大きな流行を作ったのも、このディーン・ムーンである。

1936年にミネソタ州からカリフォルニアに移住してきた一家は、サンタフェスプリングでカフェをオープンした。まだディーンが9歳の時であった。ハイスクール時代にホットロッドに目覚めた彼は、オースチン・バンタムを購入し、週末になるとレースに興じていたという。

第二次世界大戦後に機械工として働きながら、ドライレイクで開催されていたレースに出場したときアルミから削り出したフューエルブロックを装着し、スピードトライアルからドラッグレースまで記録を残し、ホットロッド界に旋風を起こした。彼のスピードエクイップメントパーツはドライブインに販売され、1953年「MOON AUTOMOTIVE」が設立された。

日本に上陸したのは1983年。現社長の菅沼繁博氏がムーンディスクを購入したことがきっかけで交流を持つようになり、菅沼氏が装着したハイラックスのムーンディスクが日本でもブームを起こしビジネスに発展。現在では『ムーンアイズ』は日本によって運営、日本に本社を置きながら、日本とUSAを中心にアイボールの商品が開発され、カスタム文化の発展のため春にはストリート・カー・ナショナルズ、冬にはインドアで開催される横浜ホット・ロッド・カスタムカーショーを主催し、毎回1万人以上の動員をする大きなクルマ文化のイベントへと成長している。


さて、ショップのとなりに併設されるのはムーンガレージ。木製のオーバーハングのガレージドアを開けると、ムーンイエローにつつまれた1934年式フォード・ロードスターが格納されていた。このクルマはかつてディーンがドライブしていた1台で、レースやカーショーで活躍していたマシン。ガレージにはムーンアイズで開発された商品がディスプレイされるほか、このガレージでボンネビル・ドライレイクで活躍するマシンやノスタルジック・ドラッグレースに出場するマシンが整備されている。

普段から、撮影時のような状態でショップに買い物にきたゲストたちが気軽にガレージも入れる。また隣接するファクトリーでは、ムーンディスクの生産から、ムーンタンクまでアルミ製法の加工ができる設備が整っており一つひとつ、8名いるスタッフによりハンドメイドで商品を製造、このファクトリーから商品たちが誕生している様子がうかがえる。


1934年式フォード・ロードスターが格納されるガレージには、今までリリースされた商品などが陳列され、小さなミュージアムのような印象も受ける。

MOONEYESの象徴、故ディーン・ムーンの写真がガレージに。商売の動向をガレージから見守っているようだ。

1929年式フォード。クルマ好きによって、カスタムカルチャーが守られている。

◆「MOONEYES USA」
 address:10820 S Norwalk Blvd. Santa Fe Springs.CA 90670
 phone:562-944-6311 営業時間:8:00〜17:00、9:00〜15:00(土)
  ※日本の「MOONEYES AREA-1」でも購入できる同じ商品があり、日本と同じ価格で購入できる。

photo:Kota-TAKEUCHI(竹内耕太) text:Jun-ISHIHARA(石原 淳)

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