コラム

大型連休の大観衆をクリーンなファイトで魅了! 長距離レースを「リアライズGT-R」が制す! スーパーGT第2戦富士ラウンドGT300クラスリポート

レース中断もセーフティカー導入もないロングディスタンスバトル

4月中旬の岡山国際サーキットで開幕した2023シーズンのSUPER GTは、大型連休真っ只中の5月3-4日(祝日)に静岡県の富士スピードウェイで、シリーズ第2ラウンドの「FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450KM RACE」を迎えた。

めまぐるしい天候の変化でストレスが溜まる展開に終始した開幕岡山戦とは対照的に、朝から晴天に恵まれた富士スピードウェイ戦のSUPER GT300クラスには、個性豊かな国内外メイクスのFIA GT3規定マシンを中心に26台がエントリー。5月3日の予選日に31,600人を、4日は満員御礼の48,600人が見守る中、静岡県警の白バイ隊とパトカー先導によるフォーメーションラップを経て、13時30分に決勝レースがスタートした。

GT500に続いてスタートとなるGT300クラスは、ポールポジションの#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(J.P.オリベイラ/名取鉄平)がホールショットを決め、続く#31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)、#4 GSR初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)、#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)が順当に1コーナーをクリアしていく中、6番手スタートの#88 JLOCランボルギーニGT3(小暮卓史/元嶋佑弥)と8番手からの#10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)の2台が接触で大きく後退した。

とはいえ450㎞のロングディスタンスとなる今大会では、2回の給油ピットインが課せられるため、序盤から数台がピットインして1回目の給油を消化するシーンも見られ、中盤までのポジションはあくまで暫定的。50ラップを残す中盤に#2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)が早々に2回目の給油を消化するなど、各チームが独自の戦略で上位ポジションを狙うところは、長距離レースの醍醐味といえるだろう。

レース中盤には5番手を走行中だった#4 GSR初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)がオイルパンを破損してリタイア、開幕戦を制した#18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)もタイヤトラブルでマシンをガレージに戻したものの、コースでは大きなトラブルやクラッシュもなく、まったくセーフティカーが導入されない展開が続く。

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輸入車勢で注目の#7 BMW Team Studie M4 GT3(荒聖治/柳田真孝)は、セッティングデータが不十分なドライ路面で苦戦を強いられライバルにポジションを明け渡してしまう。対照的に#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が上位グループに食い込むなど、マシンの熟成度の違いが浮き彫りとなった。

その後もGT300クラスは淡々とラップを消化しつつも、終盤にはトップの#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rを#2 muta Racing GR86 GTが最終ラップの最終コーナーまで猛追する見応えたっぷりなシーンも見られたが、#56 のリアライズGT-Rが逃げ切りフィニッシュ。3番手には#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTというリザルトとなった。

好天の大型連休をクリーンなファイトで飾ったSUPER GT300クラスのマシンたち。次戦ラウンド3も鈴鹿の450㎞レースということで、今レースで収集したデータとロングディスタンス戦略がどう生きるのか注目である。

スーパーGT公式HP https://supergt.net/

フォト=田村 弥/W.Tamura
LE VOLANT web編集部

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