ランドローバー

【国内試乗】モーター走行では極上の乗り味が堪能できる!「ランドローバー・レンジローバーPHEV」

2024年モデルではすべてが電動パワートレインとなったレンジローバー。今回、2023年モデルながらようやくPHEV版に試乗する機会を得た。果たして3L直6ターボ+モーターの走りっぷりは如何に?

アガリの1台にふさわしい究極ともいえる快適性

2022年1月に国内導入された5代目レンジローバーは、凹凸や装飾を極限まで排したサーフェイスや緻密なボディラインが魅力のモデルだ。今回新たに追加されたPHEV版となるP510eを試す機会を得た。

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スムーズなサーフェスのボディラインはレンジローバーの最大の特徴のひとつ。その美しいフォルムは惚れ惚れするデザインだ。

肝となるパワートレインは、最高出力400ps、最大トルク550Nmを発生する3L直列6気筒ガソリンターボユニットに、同105kW/295Nmのモーターを組み合わせ、システム総合出力はグレード名にもある510psをマークする。モーターのみの実航続距離は最大88kmで、走行モードは通常の「ハイブリッド」、モーターのみの「EV」、そしてバッテリーを充電する「SAVE」の3つが用意され、「SAVE」モードでは充電量を任意に設定することが可能だ。また、一般的なPHEVモデルにはあまり見かけない急速充電のポートも備わっているのもポイントのひとつといえるだろう。ちなみに今回の試乗車は’23年モデルで、’24年モデルでは最高出力を40ps向上したP550eへアップデートされている。

最高出力400ps、最大トルク550Nmの3L直6ガソリンにモーターを組み合わせ、トータル出力は車名と同じく510psを発生。普通充電のほか、急速充電にも対応している。

モーターが備わったことによる恩恵は、走り始めてすぐに感じることができる。レンジローバーは、エンジン車でもその存在を感じさせない静粛性の高さが特徴だが、発進および低速時ではモーターのみで走行することで、それに一層磨きがかかった印象。これに元来の滑らかさが相まって、極上の乗り心地を味わえる。このウルトラスムーズな走りは、これまで体験したことのない、まさに“アガリの1台”にしたいと思ったほどだ。

試乗車のSVグレードはオプションのセミアニリンレザーシートが備わる豪華仕様。試乗車のSVグレードはオプションのセミアニリンレザーシートが備わる豪華仕様。

一方ハンドリングは、そのキャラクターからわかる通り決してスポーティではないものの、しっとりしたステアリングフィールゆえ、ゆったりとクリージングするのが似合う。ひとたびアクセルを踏み込めばモーターのアシストが加わり、想像以上のパワフルな加速も披露してくれた。

上下2分割式のリアゲートにスクエアなラゲッジスペースは使い勝手も良好。リアシートの電動格納や車高調整機構も備わる。

ランドローバーが持ち合わせる快適な乗り心地に、モーターによるさらなる静粛性が加わったことで、滑らかさが倍増した感のあるPHEV版。これぞ内燃機関の究極のモデルと言っていいだろう。

【Specification】ランドローバー レンジローバーSV PHEV P510e
■車両本体価格(税込)=25,510,000円
■全長×全幅×全高=5060×2005×1870mm
■ホイールベース=2995mm
■トレッド=前:1700、後:1705mm
■車両重量=2980kg
■エンジン型式/種類=PT306/直6DOHC24V+ターボ
■総排気量=2993cc
■エンジン最高出力=400ps(294kW)/5500-6500rpm
■エンジン最大トルク=550Nm(56.1kg-m)/2000-5000rpm
■モーター最高出力=105kW/2950rpm
■モーター最大トルク=295Nm/1000-2900rpm
■燃料タンク容量=71L(プレミアム)
■燃費(JC08/WLTC)=—
■トランスミッション形式=8速AT
■サスペンション形式=前:Wウイッシュボーン/エア、後:マルチリンク/エア
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ(ホイール)=前後:285/45R22(9.5J)

問い合わせ先=ジャガー・ランドローバー・ジャパン TEL0120-18-5568

リポート=相澤隆之 フォト=篠原晃一 ルボラン2024年1月号より転載
LE VOLANT web編集部

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