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「GRスープラ」はこれで最後!?TOYOTA GAZOO Racing、一部改良モデルと限定車「A90ファイナルエディション」を発表

ファイナルエディションはA90の集大成に

TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、スープラ(3.0Lモデル)の一部改良、ならびに特別仕様車スープラ“A90 Final Edition(ファイナルエディション)”を発表した。

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一部改良モデルは日本、欧州、豪州などグローバルで順次導入、2025年春以降に発売の予定。A90ファイナルエディションは日本および欧州で導入予定(300台限定)、欧州では2025年春発売予定だが、日本での発売時期は検討中としている。

■スープラ(3.0L)一部改良モデルの車両概要
今回の一部改良モデルでは、市街地からワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しめるよう、「さらなる一体感のある走り」を追求したという。安心・安全のためのブレーキ性能を向上させた上で、ボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上およびチューニングの最適化、空力性能の改善を施したとのことだ。

ドライブトレーンは新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御の最適化が図られている。ブレーキは、フロントに大径化したbrembo製ディスクブレーキを採用。また、状況に応じて減衰力を調整する電子制御ダンパーの特性を見直し、併せてフロントスタビライザーも強化したという。

前後スタビライザーブラケットにはアルミ強化品を採用。また、フロントコントロールアームに強化ゴムブッシュを、リヤサブフレームに強化ゴムマウントを採用することで、サスペンションとボディの一体感を高め、ロードインフォメーションをより伝わりやすくし、正確なハンドリングに貢献するとしている。さらにリヤ床下ブレースの構造を強化、EPS制御の最適化、前後キャンバー角の見直しなども行ったとのこと。

エクステリアでは、ダックテールタイプのカーボンリヤスポイラーを採用、フロントにはホイールアーチフラップを追加しフロントタイヤスパッツの高さを拡大。前後の空力バランス、ダウンフォースの最適化が図られている。ホイールカラーにはマットブラックを採用し、精悍さを演出。

インテリアではドライバーシートにGRロゴ刺繡を施したアルカンターラ+本革シート表皮を使用、シフトノブのリングおよびステッチ(6速マニュアルのみ)、シートベルトを赤色としている。

■特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition”の車両概要
一方、特別仕様車 “A90 Final Edition(ファイナルエディション)”は、「現行スープラが世界中のスープラファンの皆様にご愛顧いただいていること、世界各国のGTカーレース、ドリフト競技、およびNASCARなど様々なモータースポーツの現場でも多くのチームにご愛用いただいていることに対する感謝を込め、現行スープラの集大成として」企画されたものだという。

●パワートレーン
吸気経路を見直し低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減、合わせてエンジン制御を最適化したとのことで、出力は285kW(387ps)から320kW(435ps)へ、トルクは500N・m(51.0kgf/m)から570N・m(58.1kgf/m)へ向上している。エンジンオイルパンにはバッフルプレートを追加、これは高G域でのオイルの偏りを防止する狙い。また、ラジエーターも冷却ファンを強化、サブラジエーターを追加したとのこと。

ディファレンシャルギアカバーの冷却フィンも大型化され、新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御も最適化が図られた。また、アクラポヴィッチ製チタンマフラーを採用し、迫力のあるエンジンサウンドを実現したという。

ブレーキはフロントにbrembo製19インチブレーキと高μブレーキパッドを、前後にフローティング構造のドリルドディスクを、さらにステンレスメッシュのブレーキホースを採用。

●シャシー、ボディ
シャシーにはGR Supra GT4が採用しているKW製サスペンションを導入、前後スタビライザーを強化。フロントロアアームには強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにはピロボールジョイントを採用。リヤサブフレームもGR Supra GT4と同じアルミリジッドマウントとし、サスペンションとボディの一体感向上を狙った。

ボディ剛性の面では、フロントカウルブレースを強化しフロント床下ブレースを追加。リヤ床下ブレースの構造見直しと、室内への強化ラゲージクロスバー採用などが行われている。また今回の変更にあわせEPS制御を最適化し、コントロール性能を向上させたとのこと。さらに前後のキャンバー角の見直しも行われたほか、10mm拡幅したハイグリップタイヤ「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2」を採用し、コーナリング時の安定性および限界性能をさらに向上したという。

●内外装
エクステリアに関しては、GR Supra GT4の開発を担当するTOYOTA GAZOO Racing Europe(以下、TGR-E)が空力性能開発を担当。モータースポーツ参戦を通じて得たその知見と、風洞実験施設を用いてテストが重ねられたという。具体的には、カーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップを採用、スワンネック構造のカーボンリヤウイングを装備。カーボンボンネットダクトも追加、インナーダクトは脱着式となっている。

室内には、シートパッドをアルカンターラ素材としたレカロ製カーボンフルバケットシート「RECARO Podium CF」を装備。運転席シートは赤色となる。ステアリングホイール、ドアトリム、センターコンソールニーパッド、センターアームレスト、シフトノブ・ブーツ、インストルメントパネル中央部の表皮にもアルカンターラを使用。また、赤色シートベルト、専用カーボンスカッフプレートが備わる。

TGRでは、「スープラ“A90 Final Edition”を集大成として、現行スープラの生産は終了を予定していますが、今後もモータースポーツ活動を通じてスープラを鍛え続けていきます」としている。

LE VOLANT web編集部

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