高度運転支援機能も追加
11月29日、トヨタは予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」の第2世代版を2018年より導入すると発表した。
第2世代版の「トヨタセーフティセンス」では、従来の「トヨタセーフティセンスP」で採用している単眼カメラ+ミリ波レーダーの構成はそのままに、カメラやレーダーの性能向上などによって検知対象を拡大して機能を向上させたほか、高度運転支援機能・レーントレーシングアシスト(LTA)を採用。さらにユニットの小型化を図り、搭載性を高めている。
先行車または歩行者との衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ(PCS)」には、夜間歩行者、自転車運転者を新たに検知対象として追加された。
また、カメラが主要な道路標識を読み取り、インスツルメントパネル内に表示する「ロードサインアシスト(RSA)」が導入され、制限速度や一時停止、進入禁止、はみ出し禁止などの交通規制の見落とし軽減を促し、安全運転をサポートする。
LTAは、レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるようドライバーのステアリング操作をアシストする。レーダークルーズコントロールの機能と相まって、自動車専用道路等でのドライバーの負担を軽減し、より余裕を持った運転に寄与する。同時に、LTAは「レーンディパーチャーアラート(LDA)」の機能も有し、白線の無い直線道路でも道路端を認識することにより、路外逸脱の警報と、回避操舵のアシストを実施する。
第2世代の「トヨタセーフティセンス」は、2018年初に発売を開始する新型車から日本、北米、欧州を中心に順次導入していく見通し。その他の地域については、地域の使用環境等の確認を通じ、順次導入を検討していくとのこと。なお、レクサス版の「レクサスセーフティシステム+」も同様の内容で第2世代版に進化し、こちらも2018年より順次導入していく。
トヨタはこれまで、運転支援機能に関しては他社と比べると慎重なスタンスを取ってきていたが、第2世代の「トヨタセーフティセンス」では、自動運転技術を用いた機能を盛り込んだ。昨今、発生している交通事故、そして他社メーカーの導入状況を踏まえ、トヨタの予防安全に対する取り組みがさらに加速したといえる。