農地の土壌に含まれる成分をリアルタイムで「見える化」。土壌改良も提案して生産性向上に貢献
農業と自動車メーカーというと長い歴史を誇るとともに愛用者も多いホンダの耕運機が頭に浮かぶが、トヨタと農業といってもとピンとこない人も少なくないだろう。だが2014 年に始めたトヨタ生産方式を応用したクラウドサービス「豊作計画」に加え、JAと連携して農業経営指導に協力したり、品種改良技術を開発するなど農業分野にも力を入れている。
今回、トヨタが事業実証を始める「土壌成分の見える化」もその一環にあり、光センサーやGPSを活用して今まで手間のかかっていた土壌診断を短時間で行なえるメリットをもつ。具体的には測定機器とセンサーを搭載した台車のようなものを耕運機で牽引し、くまなく移動することで畑全体の土壌分布をリアルタイムで推定。そのデータとGPS位置情報を組み合わせ、畑内の土壌成分のバラ付きを「見える化」することで、ムダのない土壌改良剤の投入など偏りの修正が短期間で効率よく行えるという。
現在は1カ月から数カ月かかっている土壌診断と対策が短期間でできるようになり、コストの圧縮や収穫量の平準化など、農業事業者にとっては嬉しい結果が期待できる。今回は2019年12月まで検証を続けて事業として成立するかどうか判断するというが、農業従事者が減るなか、ITを活用して収穫=収入を安定させるスマート農業は、今後欠かせないものとなってくるだろう。
