
























ランボルギーニによる「カスタマイズの究極形」
アウトモビリ・ランボルギーニは2026年7月15日、「テメラリオ」のビスポーク仕様である2台の「テメラリオ アド・ペルソナム(Temerario Ad Personam)」を発表した。これらは2026年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードが初公開となる。
【画像25枚】ランボルギーニが「高級スーツ」に!? 特別仕様のテメラリオ、その全貌を見る!
高級仕立服のエッセンスを融合
本車両はランボルギーニのカスタマイズ部門である「アド・ペルソナム」が手掛けたもので、イタリアのクラフツマンシップやアルタ・モーダ(高級仕立服)のエッセンスと、最新のパフォーマンスを融合させたモデルであるという。
高級仕立服の世界から着想を得たとされるエクステリアには、カーデザインのスケッチ線を模したグラフィックラインが施され、車両のプロポーションを強調。一方インテリアには、ランボルギーニの市販車として初めて「ジェッサート(ピンストライプ素材)」のインサートが採用された。
プレミアムレザーやカーボンファイバーと組み合わせることで、テメラリオのスポーティな性格を維持しつつ、ビスポークのドレスメイキングと高性能エンジニアリングの対話を表現しているとのこと。
異なる個性を放つ2台の仕様
このプロジェクトは、アド・ペルソナムとチェントロ・スティーレ・ランボルギーニ(デザインセンター)の共同開発により進められた。グッドウッドで公開される2台は、それぞれ異なるアプローチでカスタマイズの可能性を提示している。
1台目はマットな「グリジオ・クレーター(Grigio Crater Matt)」をベースに、「グリジオ・アルティス(Grigio Artis)」のコントラストカラーを組み合わせ、テメラリオの彫刻的な造形美を、控えめなエレガンスを通じて強調することを目指したモデルである。
2台目はチェレステ・フェドラ(Celeste Fedra)」を基調に「ビアンコ・ファネス(Bianco Phanes)」のアクセントを加えたモデル。テクニカルイラストや現代のファッションからインスピレーションを得たとされており、軽量化オプションであるマットな「アレジェリータ(Alleggerita)・パッケージ」を装着することで、より軽快な印象を強調している。
インテリアにおける新たな素材の試み
キャビン内には、イタリア伝統の仕立て技術に触発されたという空間が構築されている。ドアパネルやルーフライナーなどに配された専用の「ジェッサート」ピンストライプは、ランボルギーニとして初採用となるバージンウール製である。
黒地にシルバーのピンストライプが不連続に交差するデザインは、クラシックな仕立てのルールを踏襲しつつ、テメラリオの持つダイナミズムに合わせて再解釈されたものだという。自然な通気性を持ち手触りに優れるとされるウール素材は、デジタルディスプレイやカーボンファイバーで構成されたコックピット内に、暖かみと視覚的な奥行きを演出している。
なお、アレジェリータ・パッケージを装着したバージョンにおいては、軽量化とホールド性を高めるため、ウール素材の代わりに“超軽量テクニカルファブリック”の「コルサ・テックス・バイ・ディナミカ(Corsa Tex by Dinamica)」が採用されている。こちらでもピンストライプの視覚的効果は保ちつつ、よりレーシング志向となっている。
最高出力920psのハイブリッド・パワートレイン
ベースとなるテメラリオの心臓部には、完全自社開発された新設計の4LツインターボV8エンジンが搭載されている。回転数は最大1万rpmまで到達し、9000〜9750rpmの間で800psを発揮する。ここに3つの電気モーターと組み合わせることで、システム合計出力は920ps。これにより、0-100km/h加速は2.7秒、0-200km/h加速は7.1秒を記録し、最高速度は343km/hに達する。
また、先代モデル比でねじり剛性を20%以上向上させたという新型アルミニウム製スペースフレーム・シャシーを採用。軽量エンジニアリングと高度なエアロダイナミクスにより、公道とサーキットの双方で卓越したハンドリング精度を提供するという。
「テメラリオ アド・ペルソナム」は、ランボルギーニの最新技術による妥協なきパフォーマンスと、伝統的なイタリアのクラフツマンシップによるパーソナライゼーションが、いかに高次元で融合できるかを示すショーケースであると言えるだろう。
ランボルギーニ哲学の最高の表現
アウトモビリ・ランボルギーニの会長兼CEOであるステファン・ヴィンケルマン氏は、次のように語っている。
「ランボルギーニにおいて、エクスクルーシビティ(希少性)はパフォーマンスだけで定義されるものではなく、お客様一人ひとりの個性とビジョンを反映した車を創り出す能力によっても定義されます」
「このテメラリオ アド・ペルソナムは、私たちのパーソナライゼーション哲学の最高の表現を示すものであり、高度なエンジニアリング、イタリアのクラフツマンシップ、そして事実上無限のパーソナライゼーションの可能性がどのように融合し、最新のスーパースポーツカーの真に特徴的な解釈を生み出すことができるかを示しています」
「アド・ペルソナムを通じて、すべてのランボルギーニは、私たちのデザインDNA、技術革新、そしてパフォーマンスの価値に忠実であり続けながら、オーナーのユニークな反映となることができるのです」
【ル・ボラン編集部より】
最高出力920psを誇る最新PHEVスーパーカーに、あえてウール素材のピンストライプをあしらう。この組み合わせにこそ現在のランボルギーニの凄みがある。かつての猛牛は剥き出しの狂暴性で魅了したが、テメラリオは違う。1万回転まで回る新開発V8ツインターボの獰猛な牙を、最高級のイタリアン・テーラリングで優雅に包み込んでいるのだ。圧倒的な暴力性と極上の知性が、ここで見事に共存している。単なる速さの追求から脱却し、成熟した大人だけが着こなせる「走る高級仕立服」へと昇華した真のラグジュアリーである。
【画像25枚】ランボルギーニが「高級スーツ」に!? 特別仕様のテメラリオ、その全貌を見る!



