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タイプ964のポルシェ911だけをレストモッドするスペシャリストとして世界的に有名なシンガー・ビークル・デザイン(Singer Vehicle Design/以下、シンガーと表記)は、先ごろ始まったモントレー・カーウィークにて2台の最新ワンオフモデルを発表した。
驚くべきことに、この2台は“あの”ルイ・ヴィトンとのコラボレーションから誕生したという。ちなみに、ルイ・ヴィトンがこのようなコラボレーションを通じて作品を製作するのは、今回が初めて。それはシンガーにとっても同じというから、まさに歴史的な事件といっていいだろう。
無限のパーソナライゼーションが叶えた、奇跡の「リイマジンド・バイ・シンガー」
発表されたのは「ポルシェ911リイマジンド・バイ・シンガー クラシック」と、「ポルシェ911リイマジンド・バイ・シンガー クラシック・ターボ」の2台。どちらの名称も、シンガーがレストモッドのプログラムとして用意しているもので、今回発表された個体を指す固有名詞ではない。では、なぜそのような名称が、ルイ・ヴィトンと共同で製作された2台にも用いられたのだろうか?
シンガーのプログラムは無限ともいえるパーソナライゼーションの可能性を秘めている。今回発表された2台が極めて特別な作品であることは間違いないが、それさえも、こうしたパーソナライゼーションの範疇にあるというのがシンガーの解釈なのだろう。2年前にロサンゼルス郊外に建つシンガーの本社とアトリエを訪ね、創業者のロブ・ディキンソンと膝を交えて語り合ったことのある私には、そう思えて仕方ない。
壮大な旅へ誘う、優雅なルーフラックとサフラン色の「クラシック」
ここからは、ポルシェ911リイマジンド・バイ・シンガー クラシックを「クラシック」、ポルシェ911リイマジンド・バイ・シンガー クラシック・ターボを「クラシック・ターボ」という略称に置き換えて、それぞれの詳細について紹介することにしたい。
サフラン色にペイントされた「クラシック」の外観で特徴的なのは、旅行用のトランク、サーフボード、スキー板などを積載できる優雅なルーフラックが装備されていることにある。これは、この1台が壮大な旅のために設計されたことを物語っている。
実はルイ・ヴィトン、創業以来「Art of Travel(旅の真髄=こころ)」をブランドの思想として掲げてきた。旅行用トランクの製作を出発点とする彼らにとって、このコンセプトはごく自然なものだが、これをシンガーの作品に応用して誕生したのが、この「クラシック」であると見ていいだろう。
なるほど、ラゲッジスペースが限られているポルシェ911に、ルーフラックは旅の可能性を拡大するツールとしてうってつけだ。その意味において、このルーフラックはシンガーとルイ・ヴィトンのコラボレーションを象徴するアイテムだといえる。
驚愕のインテリア:1年の歳月を費やした、完全新設計のルイ・ヴィトン製メーター
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