コラム

【モントレー2026】量産車ではもう満足できない? ブラバスも参入する「現代流コーチビルド」が描く一点モノの深層《LE VOLANT LAB》

ブラバス・ボード・カブリオレ
ブラバス・ボード・カブリオレ
ブラバス・ボード・カブリオレ
トゥーリング・スーパーレッジェーラ・ヴェローチェ12アペルタ
ケン・オクヤマ・カーズ Kode89
エキセントリカ V12ロードスター

モントレー・カー・ウィーク2026に見る、ハイパーカー市場の地殻変動

クラシックカーマニアのための社交場であったモントレー・カー・ウィークは、近年、大きく変わった。世界中の富裕コレクターが集い、従来のモーターショーに代わる最新ハイパーカーの世界的お披露目舞台へと変貌を遂げつつある。さらにコレクターたちは、既存の量産ハイパーカーでは物足りなくなり、一点モノに近いコーチビルド・モデルやレストモッドへ大きな関心を寄せるようになっているのだ。

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なぜ今、コーチビルドなのか? 歴史的背景とデジタル技術がもたらしたブレイクスルー

コーチビルドとは、完成したパワートレインやシャシーをベースに、オリジナルのボディや内装を個別に設計・架装する手法を指す。車体製造を専門に行う工房がコーチビルダー(イタリア語ではカロッツェリア)である。ピニンファリーナやトゥーリングといった名門が、ワンオフ車両を生み出した。しかし1950年代以降、モノコックボディが主流になると独自の架装が困難となり、多くのコーチビルダーは廃業または大手メーカーに吸収された。しかし近年、既存のプラットフォームをベースとしながら、最新素材とデジタル技術を用いて独立したボディを再構築する現代流コーチビルドが出現している。

トゥーリング・スーパーレッジェーラ・ヴェローチェ12アペルタ

近年のコーチビルドおよびレストモッドモデルの増加を技術面で下支えしているのが、デジタルファブリケーションと複合材料の普及である。従来、小規模な車体製作や復元工程では熟練工によるアルミの手作業叩き出しや木型加工を必須とし、多大な工数と初期投資コストが必要とされた。しかし現代の車体製作では、3Dスキャンデータに基づくCAD設計、大型3Dプリンターによるマスターモデル出力、5軸CNC加工機による金属切削、およびCFRPの直接成形技術が活かされている。

これにより、高価な金型を作成することなく高精度なボディパネルを個別に製造することが可能となった。コレクター市場における希少性の追求や歴史的モデルの再構築に対する需要の高まりに対し、デジタルファブリケーション技術の進化が製造ハードルを引き下げた。

チューナーからコーチビルダーへ:ブラバス「ボード・カブリオレ」

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Photo: 越湖信一/Shinichi Ekko, BRABUS, Carrozzeria Touring Superleggera, Ken Okuyama Cars, Eccentrica,

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