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0-100加速1.8秒の“知性”。次世代フォーミュラE「975 RSE」に見るポルシェ極限のエネルギー効率

ポルシェ、次世代フォーミュラEマシン「975 RSE」を公開

ポルシェは、2026/2027年シーズンのフォーミュラEに投入する第4世代(GEN4)レーシングカー、「975 RSE」の開発状況を明らかにした。ポルシェ・モータースポーツ75周年に由来する名を持つ新型マシンは、最高出力816ps、0-100km/h加速1.8秒という驚異的なスペックを誇る。ファクトリードライバーが「野獣」と評する次世代マシンの技術的進化と、エネルギー効率の秘密に迫る。

【画像30枚】これがポルシェが生み出した「野獣」。最高出力816PSを誇る次世代フォーミュラE「975 RSE」の全貌を見る

ダウンフォースを大幅強化した「野獣」の圧倒的なスペック

新型マシンである975 RSEは、視覚的にF1に近いデザインを採用し、先代のチャンピオンマシンから大幅な進化を遂げた。特に空力性能が向上しており、従来比で最大150%増となるダウンフォースにより、高速コーナリング時のグリップが飛躍的に高まっている。空気抵抗の少ないレース用パッケージと、ダウンフォースを最大化する予選用パッケージの2つを用意し、状況に応じた最適なセッティングを可能にした。

そのパフォーマンスは凄まじく、システム最高出力は600kW(816ps)に達し、最高速度は335km/h、0-100km/h加速はわずか1.8秒を記録する。先代比でピークパワーは71%も向上しており、ニコ・ミュラー選手が「野獣」と名付けたのも納得の仕上がりだ。ポルシェは厳しい共通部品のルール下でも、自社開発部品の軽量化に努め、パーツパッケージ全体の重量増加を5kg以内に抑えることに成功している。

F1を凌駕するエネルギー効率と革新的なエネルギー回生

外観はF1に近づいたが、エネルギー効率ではすでにF1を凌駕している。前世代F1マシンのパワートレイン効率が55%未満なのに対し、フォーミュラEは97%を超えている。975 RSEは51.25kWhのバッテリー容量で45分以上のレースを走り切るが、スタート時点で搭載しているのはレースに必要なエネルギーの約半分に過ぎない。この極めて高い効率性が、フォーミュラE最大の独自性である。

この少ないエネルギーでの完走を可能にしているのが、強力な回生システムだ。975 RSEの全輪駆動は最大700kWの回生電力を許容し、レースで使用するエネルギーの約半分を回生によって賄う。リアアクスルのモーター単体でも最大350kWのエネルギーを回収可能であり、コーナー手前で大量のエネルギーを蓄えることが、次のストレートでのフルパワー走行に直結している。

市販車との技術連携と自社開発によるアドバンテージ

この強力なモーターの冷却には、非導電性オイルを直接ステーターに流し込む直接油冷技術が採用されている。一般的な水冷システムより大幅な小型化を実現したこの技術は、市販車であるカイエン・ターボエレクトリックにもほぼ同じ形で採用された。レーシングカーと市販車の開発が、同じテストベンチを用いて緊密に連携しながら進められているのは、ポルシェならではの大きな特徴と言える。

さらにポルシェは、150万行以上におよぶ複雑な制御ソフトウェアを完全に自社で開発している。これにより短い開発サイクルの中でも迅速な対応が可能となり、ライバルに対する競争力に繋がっている。デジタル上のシミュレーションを経て、現在は実際のレースコースでの実走テストも大詰めを迎えており、F2に匹敵するラップタイムも期待されている。ファンがこのマシンの走りを目の当たりにするのは、2026年12月になる予定だ。

【ル・ボラン編集部より】

ポルシェがモータースポーツを「走る実験室」と位置づける歴史は長い。816psという圧倒的なスペックと、97%超のエネルギー効率。この野獣のような速さと極限のエコ性能という相反する要素の高次元での両立こそが、いかにもポルシェらしい。かつてル・マンで証明し続けてきたように、限られた資源で最大のパフォーマンスを引き出す哲学は、EV時代にも全く揺るがない。ここで培われた直接油冷技術や緻密な制御が、次期タイカンなどの市販車へといかに還元されるか。まさに未来の青写真を見る思いだ。

【画像30枚】これがポルシェが生み出した「野獣」。最高出力816PSを誇る次世代フォーミュラE「975 RSE」の全貌を見る

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
Photo: Porsche AG
LE VOLANT web編集部

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