メルセデス・ベンツ、新型「Sクラス」に「S 500 4MATIC」など2モデルを追加
メルセデス・ベンツ日本は2026年9月15日、フラッグシップモデルの新型「Sクラス」に「S 500 4MATIC (ISG)」および同ロングモデルを追加し、発売を開始した。自動車特許取得から140周年を迎え、過去最大規模の改良を受けた新型Sクラスは、現代のラグジュアリーを再定義する意欲的なモデルである。
直6エンジンの進化と極上の乗り心地
新たに追加された両モデルには、性能を向上させた直列6気筒ガソリンエンジンが搭載されている。部分負荷領域でのトルクが増加し、定格トルクは最大600Nm、オーバートルク時は最大640Nmを発揮する。電動アシストコンプレッサーの高出力化や遮音対策の追加により、力強く静粛性に優れたドライビングを実現した。
快適な乗り心地を支えるサスペンションには、インテリジェントダンパーを備えたシステムを採用している。車両のセンサーとクラウド上の情報を共有し、スピードバンプなどの路面状況を事前に検知する。これにより電子制御で減衰力を能動的に調整し、車体の揺れを抑えたスムーズな走行を提供する。
洗練された内外装と高度なカスタマイズ
外観は従来比で約20%拡大された大型ラジエターグリルが目を引く。Sクラス初となるイルミネーテッドラジエターグリルを採用し、夜間における圧倒的な存在感を放つ。室内空間にはメディア用と助手席用のディスプレイを組み合わせた「MBUXスーパースクリーン」を標準装備し、デジタルとアナログが融合したコックピットを作り上げている。
また、内外装の選択肢を大幅に広げるカスタマイズプログラムも導入された。専任担当者との相談を通じ、100色以上の外装色や400色以上の内装色、さらにはステッチカラーやロゴの刺しゅうに至るまで、顧客の理想の仕様を細部まで形にすることができる。
次世代のデジタル体験と最新の安全装備
車両の頭脳には自社開発のオペレーションシステム「MB.OS」を搭載し、第4世代へと進化したインフォテインメントシステム「MBUX」を採用している。Googleマップをベースとしたナビゲーションや、生成AIを活用したバーチャルアシスタントが組み込まれ、自然な会話で乗員をサポートする。
安全装備においては、前面衝突被害軽減機能を全車で標準化し、オプションを含めて最大15個のエアバッグを搭載可能とした。AIアルゴリズムを用いた最先端の運転支援・駐車支援システムも備え、あらゆる場面で安全を支援する。価格(税込)は「S 500 4MATIC (ISG)」が1708万円、「S 500 4MATIC long (ISG)」が2136万円である。
【ル・ボラン編集部より】
メルセデス・ベンツSクラスは、常に時代のラグジュアリーを再定義し続けてきた。今回の直列6気筒エンジンとISGの組み合わせは、かつての名機を彷彿とさせる緻密な回転フィールと、現代の電動化がもたらす無音の滑らかさを高次元で同居させている。巨大なスクリーンが象徴するデジタルの波に飲み込まれることなく、極上の乗り心地というアナログな身体感覚を徹底して研ぎ澄ませた点に、彼らの凄みがある。圧倒的な先進技術をひけらかすのではなく、陰からパッセンジャーの安寧に尽くす。これこそが王道たるゆえんである。

