国内試乗

【国内試乗】「トヨタ・ハリアー」全方位に向けてバージョンアップ!

1997年に初代モデルが登場して以来、都市型SUVとして多くのユーザーから高い人気を博してきたトヨタ・ハリアー。その4代目となる新型がついにデビュー。今回はサーキットでプロトタイプを試乗。まずはその第一印象をお伝えしよう。

新型のプロポーションは一層クーペSUV的に

7年ぶりのフルモデルチェンジを受けた新型ハリアーは、昨年復活を遂げたRAV4と基本骨格を共有する。実は開発も同じチーフエンジニアの下で行われ、それゆえに両車の性格は明確に分けられることになったという。

ボディ色は全7色で「プレシャスブラックパール」には洗車等による小さい傷を自己修復する塗料「セルフリストアリングコート」を採用。

ハリアーが目指したのは、エレガントな佇まいと上質な走り。まず見た目の話をすれば、新プラットフォームの採用で四輪が車体の四隅に配置され、しかも全高が抑えられたことから、プロポーションは一層クーペSUV的なテイストが濃くなった。車体の前後はギュッと絞り込まれ、おかげで荷室は従来より狭くなったというが、それでもカッコ良さを追求できたのは、RAV4の存在があってこそ。薄さにこだわったという前後のライト類もシャープな印象で、街で大いに映えそうだ。

パワートレインはガソリンとハイブリッドの2タイプを用意。ハイブリッドは2.5L直4「A25AFXS」エンジンと「3NM」モーターの組み合わせ。ガソリン車は2L直4直噴「M20AFKS」型エンジンを搭載する。

インテリアも上質でデザイン性も高い。先進技術の導入にも積極的で、たとえば調光ガラスを採用した電動シェード付きパノラマルーフは、トヨタコネクトのエージェント機能を使って 「空を見せて」と言えば、ガラスが一瞬で透明度を変えて陽光を取り込んでくれる。車両前後の映像を録画できるデジタルインナーミラーも初設定。新しモノ好きも満足だろう。

新型ハリアーのボディサイズは、先代モデルに対し全長を15mm、ホイールベースを30mm延長。車幅は20mm広くなり、左右への張り出しが強調されている。

さて、では走りっぷりはどうか。クローズドコースでまず試したのは2.5Lエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドに、新たに設定されたFF仕様。まずは右足にさほど力を込めなくてもスーッと速度が高まっていく余裕の動力性能が心地良い。

新型のインテリアは馬の鞍をイメージしたデザインとなる。また曲木(まげき)に着想した「ウッド調加飾」やつなぎ目部分にアクセントを加える「パイピング加飾」を随所に配し、上質感を演出している。

しかもサスペンションが全域で素直に動き、ボディを常にフラットに保つおかげで、爽快で快適な走りを楽しめるのが嬉しい。極微低速域にこだわったという新開発のダンパーも、ぴたりハマッたセッティングと相まって良い仕事をしているようだ。

2LガソリンエンジンモデルのFF仕様も、基本的な上質感に変わりはない。良く回るエンジンと、Direct-Shift CVTの組み合わせもドライバビリティは良好。満足感は望外に高い。

ハイブリッド4WDは、後輪を駆動する電気モーターの力強さもあり、胸のすく動力性能を楽しめる。加速はもとより旋回やブレーキでの高い安心感にも4WDの恩恵は十分だから、アクティブに乗りこなすならやはりこれだろう。

ベストグレード選びは悩ましいが、ハリアーの実力を余さず味わうならハイブリッド4WDかなと思いつつ、ガソリンFFで装備にお金をかけるのも楽しそうだ。いずれにせよ人気沸騰は間違いなし。実はすでに予注殺到という噂だから興味がある向きは急ぐべし、だ。

フォト=小林俊樹/T.Kobayash ル・ボラン2020年8月号より転載
島下泰久

AUTHOR

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

複数社を比較して、最高値で売却しよう!

車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。

手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!

一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!

【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>

注目の記事
注目の記事

RANKING